落ち着いた上品さと温かみを併せ持つ茶色は、実は夏コーデにも大活躍するカラー。でも「茶色の服は地味に見えそう」「どの色と合わせればおしゃれに決まるの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。実は茶色は、合わせる色次第でシックにも爽やかにも、華やかにも着こなせる万能カラーなんです。今回は、茶色に合う色と合わない色の法則から、夏にぴったりなブラウンコーデまで徹底解説します!
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茶色に合う色&合わない色は?
茶色を上手に着こなすために、まずは相性のよい色をチェック!茶色の特性を理解すれば、コーディネートがぐんと楽になりますよ。
茶色に合う色
モノトーン(白・黒)
撮影/曽根将樹〈PEACE MONKEY〉
茶色と最も相性がよいのは、白と黒のモノトーンカラー。白を合わせると優しく上品な印象に、黒を合わせるとシックで大人っぽい雰囲気になります。ただし、グレーは茶色と同じ中間色のため、ぼんやりとした印象になりがち。メリハリのあるコーディネートを目指すなら、はっきりとした白や黒を選ぶのがポイントです。
グリーン
自然界で木の幹と葉の関係にあるように、茶色とグリーンは抜群の相性を誇ります。深めのグリーンならシックに、明るいグリーンなら爽やかに。夏には特に、グリーンとの組み合わせで自然体な美しさを演出できます。
アースカラーやアイボリー
撮影/坂田幸一
アイボリーや同じアースカラー系のカーキやベージュは、茶色と相性抜群。自然の色合いを活かしたまろやかで落ち着いた印象のコーディネートが完成します。トーンを少し変えた茶色同士の組み合わせも、奥行きのある洗練されたスタイルに仕上がります。
暖色(赤、ピンク、オレンジ)
撮影/nara〈vale.〉
赤、ピンク、オレンジは茶色と同じ暖色なので、なじみやすい組み合わせ。茶色の落ち着いた印象に華やかさやキュートさをプラスできるのが魅力です。茶色の面積が多い着こなしの際も、明るい暖色を差し色として使うことで、重くなりがちなブラウンコーデを軽やかに仕上げることができます。
寒色の爽やかカラー
一見、対照的な茶色と水色ですが、実は夏におすすめの組み合わせ。茶色の温かみと水色の涼しさが絶妙なバランスとなって、季節感のある爽やかなコーディネートが完成。特に淡い水色は、茶色の重厚感を和らげて軽やかな印象に導いてくれます。
茶色に合わせるのが難しい色
ビビッドカラー
鮮やかすぎるビビッドカラーや蛍光色は、茶色の持つ落ち着いた印象と衝突しがち。全体のバランスが取りにくく、チグハグな印象になってしまう傾向に。
濃いブルー、紫、ラベンダー
濃いネイビーや深い紫、ラベンダーなどの寒色系も茶色との相性はいまひとつ。どちらも重い印象の色なので、組み合わせると全体が重苦しく見えてしまうので注意。
茶色の服をおしゃれに着こなすコツ
茶色の魅力を最大限に引き出すために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
自分に「似合う茶色」を選ぶ
撮影/川﨑一貴〈ajoite〉
茶色といっても、ダークブラウンからライトブラウン、赤みのあるブラウンからグレー寄りのブラウンまで幅広いバリエーションがあります。自分の肌色に合う茶色を見つけることが、おしゃれ見えの第一歩。イエローベースの方は温かみのある茶色を、ブルーベースの方はグレー寄りの茶色を選ぶのがおすすめ。
素材やシルエットで地味見え回避
茶色の服が地味に見えてしまう原因の多くは、素材やシルエットにあります。光沢のあるサテンやシルク、立体感のあるニットなど、質感にこだわった素材を選んだり、メリハリのあるシルエットを意識したりすることで、茶色でも華やかで洗練された印象に。
茶色コーデと好バランスのメイクを
撮影/nara〈vale.〉 *目元メイクは『抜け感ヌーディ』が最旬!“のっぺりしないコツ”をプロが解説 より
茶色の服を着るときは、メイクでバランスを取ることも大切。ポップなアイシャドウで目元に華やかさをプラスしたり、こっくりとしたマットリップでカジュアル感アップを図ったりすることで、茶色コーデ全体に生き生きとした印象を与えることができます。
【黒】を合わせて大人のシックなコーデを
真夏も涼しげな秋色先取りコーデ
撮影/須藤敬一
流行中のシースルートップスは、茶色ならコンサバさんが取り入れやすく夏に映えるコーデに。インナーやボトムス、小物類は黒でまとめるとより上品に。秋まで活躍する着回しカラーであることも魅力!
ダークトーンでも肌見せバランスで重くなりすぎない
撮影/金谷章平
黒とのコーデは重くなりすぎを回避するために、サイクリングパンツで肌見せバランスを調整。カジュアルさとすっきりシルエットで軽やかな印象のコーデに。
カジュアル振りの黒コーデはシックなヘア&メイクでコントラストをつけて
撮影/nara〈Vale.〉
ロゴTと黒パンツのカジュアルスタイルは地味になりがち。ゆるくウェーブをつけたヘアスタイルや、こっくりブラウンリップなどシックなヘア&メイクでコーデの幅を利かせると◎。
【白】ぼんやりしがちな茶色に落ち着いた爽やかさを
オールホワイトに茶色のジャケットで大人感を
撮影/田村昌裕〈Freaks〉
夏らしい爽やかなオールホワイトコーデに、茶色のジャケットをプラスしてシゴデキな大人らしさを。フォトTのヤンチャ感も茶色ジャケットで中和させれば完璧。
白サロペットを茶色のノースリニットで大人の休日着に
撮影/アシザワシュウ〈S-14〉
きれいめアイテムである茶色のノースリニットを、あえてカジュアルな白のサロペットに合わせて、子どもっぽさを良い塩梅で楽しむコーデ。リラックスしたシーンにピッタリ!
【アースカラー】はコツを押さえておしゃれ度UP
カーキにはダークブラウンがぼんやり回避に
撮影/菊地 史〈impress+〉
カーキには濃いめのブラウンが相性◎。ほっこり感を回避して、洗練されたコーデに仕上がります。ダークブラウンのボーダーなら、グリーンに近いカーキとの組み合わせでも色がぶつからなくておすすめ。
オールブラウンコーデは赤み寄りか黄み寄りで統一して
撮影/渡辺謙太郎
難易度高そうなオールブラウンコーデは、赤みブラウンまたは黄みブラウンのどちらかで統一するのがコツ。色合いの統一感を考慮しながらブラウンのグラデーションを重ねれば一気にこなれたスタイルが完成します。
ベージュと赤茶で晩夏の季節またぎコーデに
撮影/倉本侑磨〈Pygmy Company〉
そろそろ秋を意識したい夏の終わりのゆるめワイドチノパンには、赤みブラウンのコンパクトTでカジュアルになりすぎない華やかなスタイルに。革ベルトのウエストマークでメリハリをつけて。
【グリーン】なら濃淡どちらも相性抜群
キャメルのミニスカートを濃いめグリーンのスウェットで締める
撮影/東 京祐
可愛い度合い高めのキャメルのミニスカートを主役にしたコーデには、濃いグリーンのスウェットをワンポイントとして肩掛け。ほどよく大人っぽさが出るひと技です。
シックな茶色のロングスカートに映えるグリーン
撮影/西原秀岳〈TENT〉
光沢感のあるブラウンのロングスカートに、パステルグリーンのツイードジレで華やかさをプラス。品の良さが映えるコーデが完成します。
【暖色】のアクセントカラーで華やかさをプラス
相性抜群の茶色×ピンクは肌見せバランスで甘さを抑えて
撮影/金谷章平
好相性な茶色とピンクですが、ともすると甘すぎになってしまうことも。その場合は、ストライプなどハンサムな柄のものを選んだり、ヘルシーな肌見せで茶色とピンクの範囲を抑えたりして甘さの調整を。とことんカジュアルに振るのも一案です。
パステルイエローはグラデーションで合わせて立体感を
撮影/土山大輔〈TRON〉
クリームイエローやパステルイエローを茶色に合わせると、優しげな雰囲気に。トップスと肩掛けスウェットはイエローの色味を変えてグラデーションに。コーデに立体感が出てシンプルなアイテムの組み合わせがぼんやり見えるのを回避してくれます。
【寒色】夏にこそ試したい!水色で涼やか上品なスタイルに
黄み系ブラウンにはパキッとスカイブルーで鮮やかに
撮影/川﨑一貴〈ajoite〉
一見難しそうな水色とのコーデも、黄みのある茶色を選ぶとぐっと合わせやすくなります。いっそのこと発色のいいスカイブルーを選んで夏にぴったりな鮮やかスタイルを楽しんで。
水色をワンポイントに入れるだけでこなれブラウンコーデに
撮影/金谷章平
落ち着いたブラウンコーデに、1カ所だけ鮮やかな水色のポイントを入れるだけで洒落感UP!なんだか物足りないというときにトライする価値ありなひとワザです。
【SNAP】茶色をおしゃれに着こなす読者&ライターのリアルコーデ
ゆるカジュアルな茶色コーデは黒小物でシックに締めて
撮影/堺 優史〈MOUSTACHE〉
リラクシーなベージュのゆるパンツに、こっくりとしたブラウンのタンクトップを合わせた、ナチュラルで涼しげな装い。ゆるめシルエットでラフになりすぎないよう、黒小物で全体を引き締めているのが上級者ポイント。肩掛けしたカーデ、バッグ、ビルケンのサンダルもすべて黒で統一することで、カジュアルな中にも大人のシックさをプラス。(MOMOKOさん)
上品なブラウンの半袖ポロセーターはカジュアルパンツで外す
ライターの川原江里菜さんが着ているのは、VERY界隈でも人気の半袖ポロセーター。ブラウンは上品な印象なのでカジュアルな白パンツで外してバランスを。メガネやバッグの小物投入で華やかさをプラス。
黒ワントーンコーデに茶色小物が決まる
撮影/堺 優史〈MOUSTACHE〉
ブラウンのハットとバッグをオールブラックコーデに投入して、茶色小物を際立たせるおしゃれワザ。ウールフェルトハットのように小物の素材を選べば、季節感がアップして暑い秋もノースリーブで乗り切れそう!(森次まりなさん)
茶色コーデで夏を上品に乗り切って
茶色は実は、夏コーデの強い味方!今まで「なんだか地味になってしまう…」と避けていた人も、今回の配色テクを使えばきっと茶色が好きになるはず。白で爽やかに、黒でシックに、グリーンで自然体に、そして水色で涼やかに…。気分や予定に合わせて、茶色の表情を変えて楽しんでみて。きっと「今日のコーデ、なんかいい感じ♪」って思える日が増えること間違いなし!
文/都築章子
*本記事の一部は過去掲載記事を元に再編成したものです。商品は販売を終了している場合があります。