卒入園・卒入学シーズンを迎え、今までお世話になった方たちとの別れもあれば、これから始まる新生活に胸はずむ3月。気候面では、春らしい陽気が顔をのぞかせる日もあれば、しとしとと肌寒い春雨の日もあり、寒い日と暖かくなる日を行ったり来たり。スギ・ヒノキ花粉もピークを迎え、春ならではのストレスも無視できない季節です。今回は、そんな3月を乗り切っていきながら、春のウキウキ要素を取り込むコーデをご紹介。
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※出典:気象庁ホームページ(https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2024&month=03&day=&view=g_tem)「東京(東京都) 2024年3月(日ごとの値)気温」より
3月上旬
昨年3月上旬の東京は、最高気温10度前半の日が多く、最低気温は5度以下と、まだまだ冬並みの防寒が必要な日々でした。とはいえ、日によっては最高気温15度を超え春らしくなる日も。しかしその次の日にガクッと気温が下がって、まだまだ冬用コートをしまえない日が続き、衣替えは3月下旬までお預けに。
3月中旬
最高気温が10度の日があれば、一気に23度まで上がり、最低気温も2度から11度を乱高下した中旬ですが、15日以降はやっとダウンやウールコートなどの真冬アウターを手放せる気温に。とはいえ、「春の嵐」とよばれる強い風や、「春雨」という言葉がある通り、しとしと続く寒い雨が多いのも事実。気温はそこまで低くなくても体感温度は低く感じることもあるため、トレンチコートやデニムジャケットのレイヤードなどで防寒、防風を意識しておくのがカギになります。
3月下旬
北日本以南では、桜の開花予想日を迎える3月下旬。いよいよ春らしく暖かな日々がやってきます。最低気温が10度以上になる日も徐々に増え、冷え込みも和らいでいきます。昨年の東京は、3月末日は25度以上となり、4〜5月並みの暖かさを記録。薄手のカットソー1枚でも快適なほどの気温になりました。
2025年3月に買い足すべきトレンドアイテムって?
「コーチジャケット」などのストリート風味アウターが新鮮!

春のアウターといえば、コートならトレンチ、ジャケットならデニムジャケットが定番でしたが、ここにきてストリート系アウターという第三の選択肢が浮上。昨年から続く、スウェットやキャップなどスポーティカジュアルの波を受け、25年春夏シーズンはナイロン素材のコーチジャケットなどのストリート系アウターが豊作です。春らしいピンクを主役にしたコーデも、コーチジャケットのジェンダーレス感でバランスをとれば甘さを中和して洒落た印象に。
春のロマンティックな気分にマッチする「ボウタイブラウス」

春気分に応えてくれるのが、ロマンティックなボウタイブラウス。顔周りを彩る大きなリボンもこの時季に相応しい華やかさ。清潔感のある白のブラウスなら仕事シーンでも活躍します。このコーデのように、あえてリボン結びではない結び方にすることでスカーフのような印象に振ることも可能です。
春に着たくなるきれいめカラーには「濃紺デニム」が好相性

普段はシンプルなモノトーン派といえど、カラーアイテムに挑戦してみようかなと思わせてくるのが春の力。いきなり春めき度合いが全開なピスタチオグリーンやピンクは難しいと感じるなら、青空のようなブルーが挑戦しやすくておすすめ。デニムは濃紺にして。明るいカラーとメリハリをつけるとバランスよくまとまります。濃紺デニムは黒パンツ感覚で穿けるので、春以降もヘビロテ必至です。
寒さブロック必須でも春らしさが欲しい!
3月上旬のおすすめコーデ
春らしさも感じつつ、寒さ対策は万全に。3月上旬のおすすめコーデって?
・まだまだ最低気温は5度以下。アウターレイヤードでしっかり防寒
・色で春を取り入れて。ピンクアイテムでときめき補充
・バタつく時季の救世主。考えなくても完成するモードワンピ
ダウンに飽きた3月は、アウターレイヤードで寒さをブロック

まだまだ冬並みの寒さが襲ってくる日もあるとはいえ、さすがに真冬コーデにマンネリしてくるのが3月上旬。冷え込みが予想される日は、アウターレイヤードのアイデアを採用してみて。端境期アウターとして定番のデニムジャケットで春を呼び込みつつ、腕回りのゆったりしたケープコートを重ねることで新鮮なシルエットになり防寒も叶います。中にブルーシャツを着込むと、スウェットセットアップの「おうち感」を払拭しシティになじむコーデに。
春らしさは、素材ではなく色で出す

シフォンやオーガンジーなどの透け素材が台頭してくる春。とはいえ3月上旬はまだまだ寒いから、薄い透け素材アイテムの出番はまだ先のこと。そこで、薄色デニムに、ピンクのカーディガン、ピンクベージュのコートと春らしさをとことん詰め込んだカラーコーデで春らしさを取り入れるのが手です。腰に巻いた赤ボーダーのトップスでアクセントをつけるなど、コーデがピンボケしないように注意して。
バタバタシーズンは1枚とは思えないワンピに救いを!

ニットにビスチェをレイヤードしたようなデザインに、イエローの袖がパッと目を引くアームウォーマー風のギミックが。さらりとワンピを1枚着ただけとは思えない「凝っている感」を演出できるワンピースが主役のコーデ。深夜まで続く新生活の準備に、もうコーデを考えている余力なしなんて朝に頼れば、自分のテンションも上げてくれるはず。寒い日が続く上旬は、ゴツめのアウターやブーツと合わせて、防寒面もカバー。
少しずつ暖かくなる中旬。いよいよ本格春コーデも解禁!
最高気温15度~20度の日も。薄着もOKになってきた中旬のコーデアイデアって?
・脱アウターでジャケットを楽しむ季節が到来
・デニムジャケットをすでに持っているなら、買い足しアウターはちょいストリートアウターで
・卒園卒業や新生活の挨拶シーンに、きちんとしすぎない白シャツコーデ
お気に入りジャケットのシルエットを見せつけられる春!

待ちに待った脱・冬コートが叶う3月中旬は、今まで縁の下の力持ち的にレイヤードされていたジャケットが輝く時季。アウターいらずな気温だからこそ、ジャケットが本来持つキレイなシルエットが際立ちます。薄手のタートルニットとカーブデニムというベーシックなワンツーコーデでも、肩パッド入りのジャケットを合わせればミニマルでモードに。
端境期アウターの新星、ストリートアウターにチャレンジ

ロゴスウェットやハーフジップなど、きれいめ派さんにも馴染むストリートバイブスのアイテムが注目された冬に続き、この春もコーチジャケットやスタジャンなどストリート風味の端境期アウターが豊作な予感。モノトーンを選べば、やんちゃな印象にならずカーディガン感覚で着られます。タイトなトップスとロングスカートに合わせて、シルエットはあくまでキレイめに仕上げます。
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白シャツのきちんと感を、甘パーカでカジュアルに

ママ友やお世話になった先生方へのご挨拶が増える3月中旬は、白シャツのきちんとした印象が必要なシーンも多数。卒入園式・入学式ほどのきちんとコーデの必要はないけれど、改めてお礼の気持ちを伝えたいシチュエーションには、白シャツにきれいめのパーカーのバランスがちょうどよさそう。ポイントはカジュアルになりすぎないシルエットのパーカをONすることと、ボトムスはダークトーンできちんと感を演出すること。気心知れた人に、かしこまりすぎず敬意が伝わるはずです。
いよいよ桜も開花。汗ばむ日も出てくるような3月下旬はどんなコーデ?
気温25度超えの陽気も。3月下旬のおしゃれはどう楽しむ?
・イージーケアの白シャツで新生活をスムーズにスタート
・ボリュームトップスにミニマルなボトムスが今っぽいバランス
・きれいめシルエットの濃紺デニムが春カラートップスとマッチ
ヘルシー脚見せならショート丈のバイカーショーツで

年度末の怒涛のスケジュールをこなす私たちについてきてくれる、ヘルシーで機動力のあるコーデ。チャレンジしにくいように思えるショート丈のバイカーショーツも、ビッグシルエットパーカとジャケットで上半身にボリュームをもってくることできれいめハンサムな印象に。必要以上にスポーティにならないよう、ベージュやホワイトなどのニュアンスカラーでまとめることが都会的に着こなすコツ。
ゆるっとパンツにシャキッと白シャツでどんなシーンもOK!

シャキッとスイッチをオンにしてくれ背筋が伸びる白シャツですが、子ども連れだと汚れが怖かったりアイロンまで手が回らなかったりと、難しいアイテムの1つ。そんなママたちのデイリー使いには、洗濯OKかつアイロン不要でシワになりにくいイージーケアシャツが効率的です。合わせるのは、きちんと感を出すダークカラーボトムスで。ただし足元はラメソックスで遊んで、自分のときめきとコーデのアクセントをプラスしてみて。
ピンクシャツときれいめデニムで、大人トラッドな桜コーデ

ピンクのラルフ ローレンのシャツに、濃色デニムを合わせたワンツーコーデ。シンプルな組み合わせながら、洒落たトラッド感を醸しているのはシルエットにこだわっているから。シャツは流行中の体のラインが泳ぐようなビッグシルエットを選び、パンツはハイウエストかつ細身にしてメリハリを。あえてソックスを見せず足首を出すことで涼やかな印象の抜け感もプラス。顔周りは大胆なレッドリップでポイントを作るのも、洒落感トラッドのポイントです。
別れの季節の親子遠足。3月のイベントコーデ
最後だもん!いい思い出を作ってあげたい親子遠足
白コーデで映えも担保!動きやすさ重視の白スウェットコーデ

走ってOKしゃがみもOKの動きやすさ重視の、スウェット+パンツコーデ。このメンバーで行けるのは最後だから、いい笑顔をしっかり残すためにもスマホはストラップにつないでハンズフリーかつすぐにカメラを構えられるようスタンバイ。バッグやスマホストラップをポップなカラーにすることで、ホワイトカラーのコーデをアクティブな印象に。
スウェットは白カットソーレイヤードがポイント

インパクト大なロゴスウェットは、品良く決まるネイビーがおすすめ。ゆったりとした上半身のシルエットを作るビッグシルエットのスウェットからTシャツをのぞかせて爽やかさをチラ見せ。タイトなハーフパンツはひざが隠れるくらいの丈がバランスもとれ、春には寒すぎない露出感です。さらに厚手の白ソックスにカラフルなスニーカーで足先までチャーミングに。スニーカーのタンの赤とバッグの赤をリンクさせた小ワザも効いています。
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お花見は華やかかつ動きやすいカラーカーデで

天気予報で桜が見頃予報!晴れた日の青空に映える桜を見に行く週末は、桜に負けないキレイなオレンジで、ワンツーコーデもパッと目を引かせて。3月はまだ肌寒いこともあるので、羽織りものも必携です。デニムにジャストサイズのカーデで、シートに座ったり立ち上がったりの多いお花見の動きやすさも確保。
テーマパークは、甘くて歩きやすいリボンスニーカーが最高!

テーマパークコーデの足元の鉄則は、1万歩以上歩けること。せっかくのテーマパークだし普段できないプリンセス風味な甘コーデを楽しみたい、というときにこの春おすすめなのがバレエコア風味のスニーカー。歩きやすさは大前提ながら、ピンクと太めリボンでドレスアップ気分も後押し。ピンクと相性のいいグレーと薄色デニムにして、柔らかい色でまとめて。
春休みの旅先別!おすすめコーデ
▶︎北海道
ピンク主軸のチャーミングなスキーコーデ

ニセコはまだまだスキーが楽しめる3月。むしろ海外のホリデーシーズンが終わっているので、人が比較的少なくなって狙い目なシーズンなんです。そんな雪山リゾートを楽しむには、ピンクやラベンダーの春カラーで、真冬とはひと味違うスキーコーデを。くすみピンクのミトンやショッキングピンクのイヤーマフで、白銀の世界に映えるピンクのワントーンコーデが完成。
北海道は3月でも真冬並みの寒さ!MAXレベルの防寒で

3月の北海道は氷点下の日もありまだまだ真冬並み。札幌や小樽の街歩きにも、しっかりめの防寒が必須です。コートは旅行の荷物軽減+身軽に動けるショート丈のダウン一択。ネイビーのニットワンピに白のスカートを重ねてコーデに明るさをプラスし、ニット帽で防寒も忘れずに。ヒールのないレインブーツを履けば、雪道もへっちゃら。
▶︎グアム
リゾートならではの水着レイヤードが楽しい!

3月のグアムは気温が25度前後でベストシーズン。水着にサッとトップスを羽織り、デニムを着た南国リゾートならではのコーデを思いっきり楽しめます。1日の中でプールやビーチとホテルの部屋を行ったり来たりするグアムでは、すぐに水着になれるコーデが便利。レイヤード前提でちょっと派手な柄の水着を選ぶことで、透けて見えたときにちょうどいいリゾート感に仕上がります。街を散策するときの足元はお気に入りのきれいめサンダルでらくちん&オシャレに。
海に映えるブルーワンピをさらりと

海外のビーチリゾートでこそ着たい、海と空に映える真っ青なワンピースのシンプルなコーデ。ギャザーをたっぷり寄せたスカートは動くたびに揺らめき、非日常な高揚感を後押ししてくれます。体を締めつけないジャストサイズのワンピースは、着心地もよくリラックスした気分にぴったり。足元はリカバリーサンダルでたくさん歩いても疲れ知らずに。
▶︎沖縄
3月の沖縄は、軽めの羽織りがあるくらいが◎

3月の沖縄は、日中は25度前後まで気温が上がり半袖1枚でも充分なものの、朝晩は少し冷え込むこともあるため羽織りものがあると安心。せっかくの旅行だから、羽織りものといえど重く見えないものを選びたい。さわやかカラーの透け感カーデに、シンプルな白タンクをINして一足早く夏の風を。遊び心あふれるハートのミニバッグには、リップや財布など必要最低限のものを入れて、足元はビーサン。いつでもビーチに向かえるファッションです。
水着レイヤードで、水遊びもどんとこいなおしゃれを実現

水陸両用ウェア“DÅWN”のショートカーディガンとホルターネックトップスを主役にしたリゾートコーデ。モードなデザインで都会っぽさも手に入れながら、子どもの水遊びもいつでも準備万端です。トップスがミニマルなシルエットなので、ボトムスはおもいっきりワイドなパンツで。スケルトンなバッグも、リゾート気分を後押し。
待ちに待った春が来た!おしゃれを楽しみつつ新しい季節へ踏み出そう
子どもたちの新学期や卒園・卒業と喜ばしい門出が続く3月は、4月から始まる新生活の準備に追われる日々でもあるので、イージーケアやドッキングワンピなど時短できる服をうまく活用するのも手です。コートを脱いで暖かな気候のもと、シャツやジャケットの身軽なおしゃれが活躍する日々がやってきます。新たな生活に胸を弾ませる、喜ばしい気持ちをファッションでも楽しみましょう。
文/楢本美菜子
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