撮影/生田昌士<hannah> スタイリング/加藤かすみ ヘア・メーク/福川雅顕
2月7日発売、VERY3月号のバッグインサイズの表紙でシンマイさんが持っていたのはDelvaux(デルヴォー)の「ルーモア」。ベルギーが誇るラグジュアリーレザーブランドの代表作です。今回はルーモアとブリヨンについて、そしてデルヴォーの歴史も紐解きます!
「これはデルヴォーではない」ユーモアたっぷりのバッグ
Delvaux(デルヴォー)のアイコンバッグといえば「ブリヨン」。ブリヨンを土台に遊び心をプラスした「ルーモア」は「マルグリットコレクション」を代表するバッグでもあります。
マグリットとは、ベルギーを代表するアーティスト、ルネ・マグリットのこと。デルヴォーはマグリット財団とパートナーシップを組み、マグリットコレクションを発表しています。こちらは伝説的な絵画「イメージの裏切り」を、遊び心溢れる感覚で再現したもので、「ceci n’est pas un Delvaux(これはデルヴォーではない)」というフランス語のロゴがなんともチャーミング。きれいな青が特徴の今回の「Ciel」の他、定番の黒も。昨年はアイボリーカラーに、文字部分にPVC素材を使用した限定モデルが発売され話題に。今年も新色が登場予定だとか…!
マグリットコレクションは、他にこんなアイテムも。アーティスティックで、遊び心たっぷりのアイテムが並びます。
創業はなんと1829年!世界最古のラグジュアリーレザーグッズメゾン
デルヴォーが誕生したのはなんと1829年、ベルギーの独立宣言の1年前。創業者のシャルル・デルヴォーは、当時世界最大の鉄道網を有していたベルギーで「旅」が生活を大きく変えるだろうと考えました。そこで、旅行中も貴重品を手元に置けるよう、女性たちのためにハンドバッグを開発したのがはじまりなのだそう。1883年にはベルギー国王よりベルギー王室御用達の栄誉を与えられ、以来ベルギーの歴史とともに歩んできました。そして時は流れて1958年。今もデルヴォーの代表作として輝き続けている「ブリヨン」が、ブリュッセル万国博覧会のために制作されました。
ジャクリーン・ケネディ起用の1961年の広告でも、「旅」を感じさせてくれます。
ブリヨンは60年以上愛されるデルヴォーのアイコン
ブリヨンのインスピレーションの源は、ブリュッセル万博でル・コルビュジェが設計したフィリップスパビリオンだったそうです。構築的な美しさで、なるほどと思わせますね。独特の、馬蹄のようなカーブを描くバックルはデルヴォーのDをかたどったもの。洗練された雰囲気のボックスカーフ素材が有名ですが、他にも柔らかなロデオカーフ、リザードやアリゲーターなどのプレシャススキンでも展開しています。2022年春夏コレクションでは、よりカジュアルに楽しめるキャンバス素材も登場予定!サイズは、大きめのGM、普段使いにちょうどいいMMやPMのほか、Miniサイズや横長サイズのEast/West PMの展開も。また、ウォレットやチャーム、カードケースなど小物も用意されています。
ハンドバッグとしてもショルダーとしても使えるので、卒入園などのオケージョン、デイリー、そして旅にも。どんなシーンにもフレキシブルに対応して、私たちをエレガントに見せてくれる、永遠の名品です。ちなみに、マグリットコレクションのミニアチュール(チャーム)は白と黒を展開し、ロングチェーンがついています。バッグにつけるのもいいけど、アクセサリー感覚で身につけるのもかわいい!
各国の彩り豊かな文化を、高度な技術を生かして表現したミニアチュール。マグリットコレクションもあり、チェーン付きでキュート。
マグリットコレクションのブリヨンも、次の新色が何色で展開されるのか、とても楽しみです。
▼ブリヨンを使用したVERYでのコーディネート写真はこちら!
取材・文/有馬美穂