コンサバティブな私服とあどけない笑顔が印象的。それは、洋服、コスメに対するときめきを思い出させてくれる永遠のミューズがいるから、と語るマイコさん。第二子出産後、〝好き〟を〝励み〟に変えている今を教えてくれました。
※掲載中の情報はVERY2023年3月号掲載時のものです。
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女優マイコさんは……
オードリー・ヘプバーンが好き!
❝オードリーの写真に触れると、
産後で時間がないなかでも、
リップやマスカラを
つけてみようかな、と
一人の女性に戻してくれます❞
20年ぶりに、クラシックバレエを
再開しました
オードリー・ヘプバーンとの出会いは、ファンである母がきっかけ。弾ける笑顔に潔いショートヘア。家の壁に貼られたモノクロのポスターになんて素敵な人なのだろう、と幼いながらに感じていました。ある日、3歳から通い始めたクラシックバレエ教室で、憧れの先輩が彼女に雰囲気が似ていたことから、一気にオードリーが私のミューズに。そこからは、オードリーの顔がプリントされたTシャツを着て分かりやすい推し活をしていました(笑)。大人になってからは、各地で開催される展覧会でグッズを集めています。
いつか、フェラガモが彼女のためだけに作った靴〝オードリー〟を履きこなしたいなと思い、そのための布石としてフェラガモの靴を迎えたことも。彼女に少しでも近づきたくて、写真集を開いている時間は、赤いリップを塗ってみようかな、まつ毛くるんとしようかな、こんなお洋服着てみようかな、と夢を見させてくれる。それは、今までも、この先もずっと変わらないんじゃないかと思います。まさに下の子を出産した今、オードリーに背中を押されクラシックバレエを始めました。写真の中ですっと佇む美しい姿勢に、子育てで巻き肩になっている自分を変えたくて。週1日、2時間ほど、20年ぶりに通い始めました。
〝自分のものさしで測らない〟
子育てで遠回りしがちな私が
学んだことです
一人目の子育ては、とっても遠回り。まず、赤ちゃんを床に置くという概念がなくて、おむつ替えは必ずソファに寝かせて膝立ちでしていたんです。これが、膝にくる(笑)。不思議なくらい神経を尖らせてのお世話。自分の中で〝こうするべき〟が先行して、苦労しました。子どもが成長すると、今度は幼児教室で、私から離れようとしなかったり、言葉の進み具合を他の子と比べてしまって。
でも、先生の助言を元に子どもと向き合っているうちに、一人で椅子に座れるようになり、お喋りができるようになって、悩みもなくなって。いつしか私の中で作り上げた〝普通なら〟に当てはまる成長過程と向き合っていた自分に気づいたんです。向き合うべきは、子どものタイミングだったのに。それからは、自分のものさしで測らないように心がけています。でもやっぱり、〝普通なら〟が出てきてしまうこともあるので、必死にその考えを剝がしながら、子どもたちと一緒に成長している最中です。
思い通りにいかないことを
受け入れたら心の余裕が、
生まれました
マネージャーさんにも「力を抜いて」と言われるほど、納得できないと前に進めないタイプ。それが、子どもが生まれてからは、考え方が柔軟になって仕事への向き合い方もフランクになりました。母になった今の方が、心に余裕が持てているんです。子どもの体調によって予定はスムーズにいかないですし、本音を言えば、大変だなって思うこともあるのは事実。でも、思い通りにいかないからこそ、誰かに頼ったり、受け入れる大切さに気づけたことは、子どもたちが私に与えてくれたプレゼントなんじゃないかと思います。小さな心配事は尽きないですが、せっかくなら、何事もポジティブに変換して、子育て以外のことにも向き合っていけたらいいなと思っています。
PROFILE
●マイコさん
女優。映画『山のあなた〜徳市の恋〜』でヒロインデビューして以来、抜群の透明感と演技力でCMやNHK大河ドラマなどで活躍。夫は俳優・妻夫木聡さんで2022年9月に第二子出産を発表したばかりの二児のママ。
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撮影/佐藤航嗣〈UM〉 スタイリング/荒木里実 ヘア・メーク/福川雅顕 取材・文/高橋夏果 編集/城田繭子
*VERY2023年3月号「オトナになっても好きなこと」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。