生活リズムも価値観も自分優先でなくなったけれど、本当は誰にでもあるずっと変わらず好きなこと。費やす時間は変わっても、持ち続けることが笑顔の糧になっている、そんな素敵な人たちの〝自分軸で好きなこと〟を教えてもらいました。今回は、フリーアナウンサー・高島彩さんです。
※掲載中の情報はVERY2021年11月号掲載時のものです。
ママですが、これが好き!
フリーアナウンサー・高島 彩さんは……
『お茶の時間』が好き!
❝週に1日あるかないかの
心と頭を整理整頓する時間です❞
初めに言ってしまうと、毎日があっという間で取り立ててこれが趣味と言えるようなことはできていないんです(笑)。唯一挙げるとすれば、週1日あるかないかの、ウェッジウッドのティーセットでマリアージュ フレールのマルコ ポーロを飲む〝お茶の時間〟。出合った瞬間ときめいたコロンビア セージ グリーンの柄は、仕事をするときでも、じっくり取り組める心の余裕が生まれるほど優美な佇まいが気に入っています。紅茶に入れるのは、密かに集めているお砂糖。幼い頃、来客があった日にだけ母が出す小花がのった角砂糖が記憶にあって、大人になってから改めて探し当てたのが、駒屋の「物語のある砂糖」でした。かわいらしいモチーフは娘たちも大好きで、ご褒美としてお口にパクッとあげることもあります。限られた時間ですが、自分で入れた紅茶とお砂糖と立ち込める湯気を見つめる瞬間はゆったりと安らぎ、心と頭を整理して、考えを熟成させる時間になっています。
とにかく子どもとの時間が楽しい
今はその気持ちに素直に
長女を産んだときは、今よりもっと仕事をしながら娘と過ごす時間も充実させて、母もいるし保育園には預けず、仕事も子育ても全部自分でやりたいしできると思っていたんです。その流れで二人目を産んだら、大変なことに(笑)。いつも何かに追われるストレスを感じ家の中に漂うピリついた空気感と感情に、これは違うと立ち止まりました。たとえば、子どもたちの写真を季節ごとに草花と共にレイアウトして飾ったり、私が幼い頃大好きだったボロボロのマザー・グースを読み聞かせたり。そんなことをしていると一日があっという間に終わる……そんな日々が楽しいんです。自分の気持ちに素直になろうと、今は子どもたちといる時間にまで負担のかかる仕事はしないと決めています。もちろん、仕事は自分のやりたいことでもありますし、家の中以外で何か人のために動く母の姿を見せたかったこともあり、週一度、土曜日の生放送は母や夫の力を借りながら真摯に向き合っています。
家族で育んでいるのは、
〝何事も楽しむ気持ち〟
好きな言葉に、「学ぶように遊び、遊ぶように学ぶ」があります。子育てにおいても、仕事においても、どうやったらその状況を楽しめるかを見つけるようにしています。次女はBTSが好きで、寝起きで曲をかけてと言っては一心不乱に踊っているのですが、「これはどうやって踊るの?」と尋ねると積極的に手取り足取り教えてくれます。長女にも「ママは何も知らないねえ」なんて言われながら俳人の名前を教わったり。子どもって教わる側よりも、教える側のほうが楽しいんですよね。ある日は子どもたちの勉強中、突然私が外国人のキャラになってハ~イ!って登場してみると、いつの間にかパパもかぶさって、キャラが大渋滞したまま勉強が進行なんてことも(笑)。そうやって家の中でもなるべく楽しむ空気にできればなと思って日々やっています。もちろん上手くいかないときもありますが、日々の生活の中でひとつでも楽しいことを見つけたら、心も軽くなるものです。なので、怒ったり落ち込んだり日々色々あっても、転がっている小さな幸せを毎日少しずつ数えています。
PROFILE
●高島 彩さん
たかしま あや・フリーアナウンサー。〝アヤパン〟の愛称で情報番組からバラエティまで幅広く活躍し、フリー転身後も愛され続けるアナウンサー。現在、毎週土曜日20:45テレビ朝日系列で放送の「サタデーステーション」にてメインキャスターを務める。プライベートでは、二児の母。
撮影/佐藤航嗣〈UM〉 スタイリング/杉山朱美 ヘア・メーク/佐藤美香 取材・文/高橋夏果 編集/磯野文子
*VERY2021年11月号「ママですが、これが好き!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。