服とコスメをこよなく愛するママライター・遠藤彩乃さんが、“時短”と“洒落見え”を軸に導き出したコスメ最適解を紹介。今回は、冬の乾燥肌にもしっとり馴染んで粗を隠す、これさえ塗っておけば安心の美容液級下地をご紹介。

1秒でも長く布団にいたい！
真冬の朝に猶予をくれる
ファンデいらずの時短プライマー

ベストよりベター。及第点を目指すことはあきらめじゃない。よりよく生きるための知恵！
突然ですが、私はA型の乙女座です。そこから導き出される占い的パーソナリティは「几帳面な完璧主義者」。亥年の猪突猛進感を加えるとなんだかすごく直線的な人間のようですが、実際、ルーティンを崩せない不器用なタイプ。新入社員時代は明け方に帰宅し9時の就業前にはフルメイクでデスクについて電話番をすることになんの疑問も抱きませんでした。化粧なんて手を抜いたっていいのに〜という先輩のアドバイスも理解不能。だって“下地→ファンデーション→パウダーでベースメイクが完成”って、『CLASSY.』には書いてありますよ？…。時を経て出産し睡眠不足とワンオペ育児ですっぴんがデフォルトになった私に、一足早く出産しママ友となったその先輩が耐えかねたように言うのです。「軽く化粧をしたほうがいい」…忙しいときはメイクいらないってあなた言ったじゃないの⁉

聞けば、手を抜く＝全部なくすのではなく適度に割愛するのだと。さすれば体力と時間を温存でき、すっぴんよりは心も前向きにベビーカーで出かける気にもなろう、と。子年の女の適応能力…なるほどね！それから8年、亥なりに抜きどころを考える日々。肌が鉄壁だとほかも合わせたくなってしまうから、カバー力のある下地不要のファンデやBBクリームよりもファンデとの相乗効果で一層完璧な肌が作れる優秀下地をスキンケアの延長で単体使いする、というのがタイパと仕上がりの合流地点への最短距離と鼻息荒く算出。今は特に寒いし省エネモードで、あとは眉・血色があれば大概は大丈夫。こうでなくちゃという理想から時に外れる自分を赦すというのは全ママにとって大事なスキルだよなぁと思うのでした。

撮影／西原秀岳〈TENT〉（静物）　取材・文／遠藤彩乃　編集／太田彩子
＊VERY2025年2月号「“Automaticコスメ”」より。
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