撮影/榊原裕一
ボブヘアはアレンジの幅が少なくマンネリになりがち。とはいえロングに比べて寝グセがつきやすかったり肩についてハネてしまったりするから、アレンジでどうにか誤魔化したいというのがママの本音ですよね。ハーフアップは落ちてくる毛を気にして全体をきれいにまとめる必要がないので比較的簡単。ひとつでも多くレパートリーを増やせば朝の慌ただしい時間の時短にもつながるかも。
ボブのハーフアップを自分のものに
押さえておきたい基礎知識
オイルを仕込んで
アイロンいらずのアレンジ準備
撮影/甲野菜穂美
ハーフアップにする際、下ろした髪を巻いておかないとサマにならないロングに比べ、レングスの短いボブはそのままでもこなれた感じになります。多めのオイル(3〜4プッシュ)を髪全体になじませておくと、ブローやアイロンいらずで毛流れと質感が整うので、寝グセをごまかすことも可能。毛先→顔まわりの順で付け、余ったオイルを前髪と表面になじませると付けすぎを防ぐことができます。
ハーフアップの黄金バランスのコツは
耳上で分けること
撮影/甲野菜穂美
ボブヘアのハーフアップアレンジの基本は、耳上の位置で分けること。耳上よりも高いとサイドの髪が多く残りすぎたり、逆に低いとまとめた時に分け目が目立ったりとバランスが取りづらいので、まずは耳上から後ろまでの毛を水平に分け取って、ゴムで結んだりヘアアクセで留めたりしてみましょう。失敗なくハーフアップアレンジを楽しむことができます。慣れてきたら分け取る位置を変えてバリエを増やして応用編も楽しんでみて。
ゴムのみ/ヘアアクセのみは難易度高め
合わせ技でこなれる初心者向けハーフアップ
アレンジに使う小物は、大きく分けてゴムかヘアアクセかの二択。手持ちのゴムを使ったアレンジはお手軽なぶん、仕事や行事などではラフになりすぎてしまうことも。シンプルなだけにおしゃれに見せたりバランスを取るのが難しいという側面もあります。バレッタやクリップなどのヘアアクセは、付けるだけで華やかハーフアップアレンジになるのでいくつか揃えておくと便利。ヘアアクセだけで留めるのが難しかったりすぐに崩れてしまう場合は、ゴムで結んでから結び目を隠すようにヘアアクセを留めると失敗しらず、かつ子どもと遊んでも崩れにくくなるので初心者さんにおすすめです。
前髪アリ/ナシで変わる
ハーフアップの印象
ハーフアップは耳上の髪をまとめるので、前髪の有無で大きく印象が変わります。前髪アリの場合、短めレングスのボブでも落ち着いた印象になり、オフィスになじむ仕上がりに。フェイスラインを出しすぎるのが気になる場合は、もみあげの後れ毛を残すことでカバーすることができます。“アレンジした感”を楽しみたいなら、前髪ナシがおすすめ。顔まわりがすっきりするのでダウンスタイルとの差をはっきりと出すことができます。前から見えるようヘアアクセを付けたり、おでこのうぶ毛にオイルをなじませてニュアンスをつけつつおでこの角を隠したり、似合うバランスを探しましょう。
30代40代にもおすすめ
ボブの定番・お団子ハーフアップ
ゴム1本でポイントが作れる
簡単便利なアレンジ
撮影/須藤敬一
最近のボブの定番ハーフアップといえば、お団子アレンジ。ひとつ結びの途中で毛束を輪っかにし、ゴムで留めます。ゴム1本でできるので手軽なうえ、のっぺりしがちなボブアレンジにポイントを作ることができ、作る位置によってはトップの高さや後頭部の丸みを作ることができる使い勝手のいいアレンジです。
浅見れいなさんがお手本
高め/低めお団子の似合わせ術
高めお団子ハーフアップ
撮影/金谷章平
高めのお団子アレンジはざっくりと手ぐしでまとめるとラフなイメージになりますが、オイルでウェットな質感にしてからタイトにまとめると30代40代に似合うアレンジに。通勤にも使えて、ジャケットやジレ、パンツなどかっちりアイテムのハズしになります。タイトにするだけでトレンド感も出せます。
低めお団子ハーフアップ
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
低めのお団子アレンジは落ち着いた印象。後頭部の膨らみに合わせてお団子を作るときれいなフォルムを作ることができます。仕上げにお団子を押さえながら表面の毛束を放射状に引き出すと、立体感が生まれて頭の形がよく見えます。寂しい印象にならないよう前髪や顔まわり、もみあげの後れ毛を引き出すのがポイントで、余裕があればアイロンでニュアンスをつけ、オイルで質感を整えましょう。
シンプルお団子は
大ぶりアクセ付きのゴムに頼る
撮影/西崎博哉〈MOUSTACHE〉
ラクしてアレンジを楽しめるお団子の手軽さはそのままに、もっと可愛く盛りたいときにおすすめなのが大ぶりアクセが付いたゴム。毎朝バタバタのママこそぜひ頼ってみて。ラフにお団子を作るだけでお出かけ仕様にでき、普段のファッションに甘さを足すこともできます。毛先がピョンピョンと出ていると生活感が出てしまうので、ゴムの中に隠すことで完成度の高い仕上がりに。
【応用編】さらにハーフアップ上手になるための3つのヒント
①バレッタ2段重ねでニュアンスを
撮影/甲野菜穂美
バレッタを留める定番ハーフアップにひと工夫。バレッタを二段重ねにするだけで手が込んでいるように見せることができます。ポイントは、毛束をねじってから上の段のバレッタを留めること。下の段はねじらず留めるだけで上の段と下の段の間にニュアンスが生まれ、ワンランク上のアレンジに。
②耳を隠して洒落感アップ
撮影/古水 良〈cheek one〉
手軽さゆえやりがちなゴムでお団子にするだけのハーフアップですが、生活感が出ていないか心配になってしまうことも。洗練させるコツは、サイドの髪を残してお団子を作ること。残しておいたサイドの髪は、耳を隠すようにしてゴムの下でピンで留めると今っぽい雰囲気になり、360度どこから見ても自信の持てるアレンジになります。
③高めお団子でこっそりリフトアップ
撮影/金谷章平
30代、40代でお団子を高めに作るのは心配…と思うかもしれませんが、きつめ&高めに結ぶことでフェイスラインや目がリフトアップするうれしい効果が。タイトに作ってもざっくり作ってもサマ見えするので、思い切って高めにし、前から見える位置にお団子を作りましょう。
シーン別:30代40代ボブヘアのハーフアップアレンジ例
仕事や学校行事も
万能お団子で乗り切る
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
仕事や学校行事など、きちんと感が必要とされるシーンでも使えるのが、万能お団子ハーフアップ。ただのお団子に見せないポイントは、分け取り方。前髪〜顔まわりとハーフアップにする時の分け目をジグザグにするだけで手の込んだアレンジに見せることができます。やりすぎかなと思うくらい大胆にジグザグに分けると洒落感が増します。
運動会やアウトドアは
ひとつ結びをタイトにまとめる
撮影/須藤敬一
運動会やアウトドアなど、子どもと思いっきり体を動かす日は、崩れ知らずのタイトなアレンジがおすすめ。あえてお団子にせず、ひとつ結びにして毛先を遊ばせられるのはボブアレンジならでは。おでこから2、3cmだけをサイドパートにし、ウェットな質感にすると子どもっぽくなりすぎず安心です。シンプルハーフアップなので、存在感のあるサングラスとも相性抜群。
キャップに合わせるのもアリ
撮影/佐藤航嗣〈UM〉
ひとつ結びのハーフアップは、キャップに合わせるのもおすすめ。スナップバック(キャップ後ろのサイズ調整部分)上の穴から結び目部分が出せるので、キャップありきのシーンで活躍するアレンジでもあります。首まわりに髪が残り、髪が全部隠れてしまうというキャップアレンジあるあるを回避することもできます。
卒入園・結婚式などオケージョンは
ディテール勝負で華やかに
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
ブラックやネイビーなどモノトーンでまとめることの多いオケージョンファッション。ヘアアクセを留めるだけの簡単ハーフアップでセルフアレンジのハードルを下げつつ、シックな雰囲気に合わせます。ストレートアイロンで波巻きにしておくとまとめるだけでも立体感とニュアンスが生まれるので、この日だけは頑張って巻いてみましょう。細かい毛束を垂らして顔まわりを彩るアクセ代わりにすると一層華やかな仕上がりに。
【読者SNAP】ボブのハーフアップ リアルアレンジ例
VERY web掲載の読者SNAPより、ボブのハーフアップがおしゃれなママたちの実例をピックアップしました。どのハーフアップも簡単なのにコーデやシーンに合ったアレンジばかりです!
ツヤと毛流れがポイント
ハイトーンハーフアップ
撮影/イ・ガンヒョン
モノトーンコーデが多いなら、ハイトーンカラーにするだけでシンプルなハーフアップも一気に洒落見え。カジュアルになりすぎないよう低めの位置でまとめるのがポイントです。ハイトーンはパサついて見えがちなので、ツヤ感を意識して毛流れを整えておくとオフィスでも浮きません。(齋藤春奈さん)
*『髪を明るくしてよかった』“モノトーン服好きママ”のオシャレ更新テク3選!より
トラッドに抜け感を生む
お団子ハーフアップ
撮影/イ・ガンヒョン
ネイビーのジャケットやチノパン、ローファーなどのトラッドアイテムに重めボブを合わせるとかっちり見えてしまうので、アレンジして抜け感を出すのが正解。耳上の髪を高めの位置でまとめ、ざっくりとお団子にします。お団子が前から見えるとラフになりすぎてしまうので、鏡で確認しながら前から見えない位置で結びましょう。(佐々木千紘さん)
*【ママSNAP】ネイビー上手なカジュアルに“リッチな小物”で自分らしさを演出! より
髪の広がりも白髪も隠せる
ちょこっとハーフアップ
撮影/イ・ガンヒョン、杉本大希、沼尾翔平
髪が多くて広がる、ハチ張りが気になる……。カットして時間が経つとフォルムが崩れ、骨格が気になってしまいますよね。そんなときは分け目をまたいで4、5cmだけバレッタなどで留めると、トップのボリュームが気にならなくなります。分け目付近の白髪も隠すことができるので、覚えておきたいハーフアップアレンジです。(いそべまきさん)
*【全国ママコーデSNAP集】スニーカー、サンダルetc.夏の足元トレンドとオシャレを総まとめ! より
重め&長めボブには
すっきりオールバック
撮影/イ・ガンヒョン、杉本大希、沼尾翔平
おしゃれヘアの定番・切りっぱなしボブですが、ブラックコーデの日は重くなってしまいがち。前髪のないボブをひとつ結びにすると顔が丸出しになってしまうので、ハーフアップで柔らかくまとめたいところ。後ろでひとつに結んだり留めたりしたら、トップに高さが出るよう毛束を引き出してフォルムを調整します。ハチ部分を引き出してしまうと頭が大きく見えてしまうので、頭頂部のみにとどめるとバランスよく仕上がります。(澤田理紗さん)
*【武蔵小杉オシャレママSNAP】スニーカー派はワントーンコーデで上品見え より
ハーフアップで朝の時間に余裕を
スタイリングがキマらないから仕方なくバレッタで留めたりお団子にしていたというママは少なくないと思いますが、上手にできるポイントとちょっとしたコツを知ると、今すぐ鏡に向かいたくなりませんか? 明日からは朝の時間がちょっと楽しくなるかもしれません。
文/永尾真理子
*本記事の一部は過去掲載記事を元に再編成したものです。