多忙なVERY世代のママたちが抱える抜けない不調、イライラ、疲労感……あれ、ホルモンバランスの乱れ?更年期にはまだ早いはずなのに?もしかして、最近よく聞く「プレ更年期」ってもの?悩めるママたちの不調を探るべく、VERYライターが産婦人科医さんに詳しく聞いてきました。
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VERYライターが心配すぎて眠れないほどの悩みを相談してきました
「私ってもしかして、プレ更年期?」
まずは自分のことをよく知ること。5個以上チェックが入った人はちょっと心配。日常的に続く不調や悩んでいる症状がPMSではないとしたら、それは年齢に伴うホルモンの影響によるものかも⁉
\VERY世代のママドクターに聞きました/
笠原華子先生
順天堂大学医学部附属練馬病院 産婦人科医。1歳の女の子ママ。
\VERY世代のママライターが質問/
髙萩理奈さん(10歳・5歳女の子ママ)
シンガポールと日本でライター活動中。美容と食と健康の最新情報は常に更新。
Q1
リアル更年期とはどう違いますか?
A.プレ更年期では明確な症状がないのが特徴
髙萩(以下、髙):先生、プレ更年期には、具体的にこれ!といった症状がないのですか?
笠原先生(以下、笠):はい。プレ更年期は更年期と違い、生理が終わる、ホットフラッシュが起こるなど明確な症状がありません。30代後半〜40代前半の女性に、頭痛やめまい、不眠や冷え、不安、腰痛やイライラなど、更年期に似た諸症状が現れます。抜けない不調に悩み、クリニックを受診される方は多いですね。
Q2
PMSとも違いますか?
A.体に影響を与える「ホルモン」が異なります
髙:PMSは月経前に起こる諸症状ですね。
笠:PMSは「プロゲステロン」という黄体ホルモンの上昇により、気分の落ち込みやイライラ、不安や食欲の増減などの症状が現れると言われていますが、プレ更年期では「エストロゲン」の影響を受けます。以前よりもエストロゲンの分泌が減少することにより不調を感じやすくなります。
Q3
最近よく聞くようになりましたが、理由はありますか?
A.現代女性を取り巻くストレスフルな環境が影響を
髙:働く女性が増えたことと関係はありますか?
笠:そうですね。昔よりも働く女性が増え、育児と同時進行でのキャリアアップや転機の訪れも影響して、ストレスや抜けない不調を抱える女性が増え、生まれた言葉とも言えるでしょう。
Q4
対策としてまずできることは?
A.自分の症状を理解して、メリハリのある生活を
笠:まずは「あ、こういうことか」と知っておけば受け止められるようになります。朝は太陽の光を浴びて、朝と夜のメリハリをつけることが大切です。運動はリフレッシュ効果や自律神経系にもいい効果があり、ホルモンバランスを整えるのにオススメ。
髙:ウォーキングやストレッチもいいですか?
笠:はい。とてもよいと思います。
Q5
ドラッグストアで買える漢方ってどうですか?
A.症状に合うものを、前向きに取り入れてみましょう
笠:漢方は乱れたところを正しい方向へと導いてくれるもの。女性のホルモンバランスの乱れによる諸症状には漢方治療もよいと思います。
髙:忙しいママも、症状に合わせてドラッグストアで手軽に購入できますね!



Q6
ストレスが大きな一因、すぐにはなくせませんが先生はどうやり過ごしていますか?
A.マンネリ化しないために新たな目標を持つことが大切
笠:仕事にストレスを感じる場合、自分自身の「目標が明確か」どうかを考えます。モチベーションが停滞するときほどストレスを感じやすいもの。マンネリ化しないためにも、次の目標を立てることが大切になっています。それに向け注力でき、進む道がクリアになる気がしています。
Q7
「規則正しい生活」、難しいですがなかでも優先すべきは?
A.まずは良質な睡眠を意識することが最優先
髙:少しでも効率よく睡眠時間を得るための工夫があれば、教えて欲しいです!
笠:副交感神経優位になるような環境を作ることが大切です。夕食がすんだ時間帯以降は部屋の照明を暗めにする、好きなアロマオイルを使用するなどしてリラックスする、寝室に観葉植物など緑を置く、など、〝心地いい〞と思う環境作りは、入眠にいい効果をもたらします。
Q8
自己流の対策ではダメ?
A.自分がリフレッシュできて、効果が感じられるならOK
笠:自身の体の変化や不調に目を向けることはとても大切です。原因はなんだろう?と考えたときに、気分転換になることやリラックスできるものはぜひ取り入れてみてください。
髙:薬やサプリは自己判断でもいいですか?
笠:取り入れてみても改善しない場合は見直しを、または婦人科の受診をおすすめします。
Q9
病院に行ったほうがいいのはどんなとき?
A.日常生活に支障が出ているな、と思ったら受診すべき
髙:具体的にどんな症状でしょうか?
笠:朝起きられない、仕事も気が重くて辛い、など明らかな症状がある場合は一度受診をしてみましょう。別の疾患が血液検査でわかることも。原因を探ることで、自身の抱えるストレスと向き合えたり、解決の糸口に繫がると思います。
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撮影/五十嵐 洋 取材・文/髙萩理奈 編集/井上智明 画像/AC
*VERY2024年10月号「私ってもしかして「プレ更年期」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。