今とは違う働き方に思いを馳せてみても、母として絡むさまざまな制約に、一歩踏み出すことを躊躇しがちなVERY世代。それぞれのライフステージで仕事⇔家庭を天秤にかける中、〝譲れないもの〟をクリアにし、自分らしい働き方を見つけたママたちも。今回は、働き方は変えずに転職してスキルアップを叶えたママにお話を聞きました。
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譲れないものをクリアにしたら一歩踏み出せた
〝今が一番いい!〟ママたちの
転職&復職エピソード
【譲れなかったもの】
働き方は変えずに
スキルアップ
小澤眞央さん(31歳・娘6歳、妊娠8ヶ月)
アプリ制作会社のフルタイム勤務
➡︎大手IT会社のフルタイム勤務
子育てに少しだけ余裕が生まれた30歳目前。裁量労働を前提に将来性ある大手の新規事業に
【こうして転職】転職準備は土日に集中。狙いを定めた企業に、転職サイトを経由せずに自社HPへダイレクトに応募。企業のサービスを徹底的に研究したり、ユーザー体験をすることで〝自分がどうしたいか〟を明確にしました。
女性系体調管理アプリを運営するIT会社に入社したものの、新卒1年目で予期しない妊娠。〝もっと働きたい〟という不完全燃焼な思いを抱えたまま育休に入り、同期がキャリアアップしていく姿に悔しさを覚えました。復帰したらしたで、目の前の仕事と子育ての両立に精一杯。さらに新入社員が入ってきて、自分自身はキャリアの基礎を築けないまま入社3年目の〝先輩〟になってしまったことに焦燥感を抱きながらも、しばらくはキャリアの土台形成のため、時短で働き続けた20代後半でした。30歳目前、娘が4歳になり自分の時間が少し持てるようになったのもあり転職を決意。
〝もっとスキルを磨きたい〟という思いが強く、幅広い経験を積める大手企業をリサーチ。以前から気になっていた業界最大手のメッセージアプリ会社のHPにダイレクトに連絡しました。選考が進む中で、テレワークかつ裁量労働制で育児中でも働きやすかったことと、企業が展開するサービスに将来性があり0から1を学べる環境だったことが決め手に。結果的に年収がアップし、夫婦ペアローンを組んで都内に一戸建ても購入できました。現在第二子妊娠中でもうすぐ産休に入りますが、出産後もフルタイムでかつ自分ペースで働きたいです。
【就職&就労用語豆知識】
フルリモート
完全在宅で出社することなく自宅やシェアオフィスで仕事が可能。通勤時間の削減はもちろん、住む場所を問わず夫の転勤などで住居が移る可能性のあるVERY世代にも大きなメリットが。
裁量労働制
実際の労働時間でなく、あらかじめ企業と労働者で規定した時間を働いたものとみなし、その分の賃金が支払われる制度。勤務時間の制限がなくなるため自由度が高い。
取材・文/川原江里菜 編集/引田沙羅
*VERY2023年9月号「〝今が一番いい!〟ママたちの転職&復職エピソード集」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。