息子がきっかけで、ラグビーにはまるママたちが増えている!
今秋、9月20日から「ラグビーワールドカップ2019™日本大会」が始まります。実はラグビーって、子どもを心身ともに鍛えるスポーツだって、知っていますか? 2人の男の子のパパである五郎丸歩選手に、VERYモデルの滝沢眞規子さんが〝子育てにラグビーがイイ理由〟を聞きました。
滝沢眞規子×五郎丸選手対談の様子を動画配信
小柄、脚が遅い、引っ込み思案でもそれぞれが活躍できる場所が必ずあります
五郎丸 歩さん
福岡県出身の33歳。8歳と5歳の男の子のパパ。現在は「ヤマハ発動機ジュビロ」のフルバックとして活躍。前回のワールド杯で、強豪・南アフリカを撃破した立役者ともいえる存在。唯一無二のキック技術を持ち、蹴る前の〝五郎丸ポーズ〟が一躍有名に。
滝沢さんお子さんもラグビーをやられているんですか?
五郎丸さんはい、8歳と5歳の息子2人とも習っています。
滝沢さんやっぱり! VERY世代も娘・息子にラグビーを習わせる人が増えています。子育て目線で、どんなことが魅力でしょう?
五郎丸さんいろんなタイプの子が活躍できる場があることです。ラグビーはスポーツの中で最多の15人で戦います。ポジションによって求められるプレーや役割が大きく違うので、小柄な子ものんびりした子も足が遅めな子も、それぞれが得意なことを生かして、ひとつのチームになる。
滝沢さんラグビーをやるのって体格が大きい子や足が速い子が有利かと思っていました。
五郎丸さんそんなことはないんです。先日も教室で教えていて、サッカーでは出番がなかった小柄な子が、ラグビーでは器用さを生かして活躍していました。ラグビーには〝自分の輝ける場所〞が必ずあるんです。
どんな子でも輝けるスポーツなんて親としても嬉しい!
滝沢眞規子
滝沢さん親としては、子どもに自己肯定感や自信をつけて欲しいから、スポーツを通してそれが身につくってすごく嬉しいですよね。
五郎丸さんさらにラグビーは摑む、蹴る、走る、かわす、スクラムを組む、タックルするなど他のスポーツより多種多様な動きをします。それが子どもの基礎的な体づくり、瞬発力や持続力の向上にとてもいいんです。それに楕円形ボールって、普段遊んでいる丸いボールと比べて、どう転がるかわからないから、想像力もつくんですよ。
滝沢さん体と体でぶつかり合うイメージも強く、親として心配な部分もありますが。
五郎丸さん小学校低学年まで、タックルをしてはいけないという決まりができました。それ以降でも、子どもは体が柔らかいので大きく心配することはありません。小さい頃から体と体のぶつかり合いを知ると、人の痛みがきちんとわかる子になると思います。
“ラグビー経験者は出世する”都市伝説は当たってる!?
滝沢さん息子はサッカーをやっているのですが、ラグビー同様、チームプレーで学年を超えて仲よくなれて、やっていてよかったと思います。でも習い事は、子どもがすぐ辞めたいと言ってなかなか続かないことも。
五郎丸さんそういう意味では、僕は仲間がいたから辛いこともがんばれたし乗り越えられたかもしれません。ラグビーはみんなが違った役割を持つので、15人のうち誰が欠けてもプレーできない。言い換えると、自分のためではなく、仲間のためにプレーができる。
滝沢さん素敵! さすが紳士のスポーツと言われるだけありますね。
五郎丸さんピッチ上に監督が立てない競技なので、試合が始まると、すべて選手たちで考えて行動しなければいけない。いくら戦術を準備していても、現場では予想外のことが起きる。必然的に常に今起きている問題、仲間の状況を考えるようになり、どんなピンチにも辛抱強く対応できる柔軟性が身につきます。「One for ALL」=見返りを求めず誰かのために無心でがんばる経験は、日常ではなかなか経験できない。心身ともに強くなりますね。
滝沢さん実は、VERY界隈の都市伝説に〝ラグビー経験者は出世する〞というのがあるんです。私もわかる気がして!
五郎丸さん確かに、肌感覚でありますね。15人の中で周りがどう動いているかを見て、自分はどうすべきか常に考えるので、分析力や空気を読む力が身について、将来周りの人とうまくやっていけるのだと思います。人と人との関わり合いを、すごく大事にして
いる競技かもしれません。
滝沢さんまさにそんな風に育って欲しい! 最近、女の子も習う子が増えてると聞きます。
五郎丸さん女子チームのほうが強かったりもするんですよ(笑)。女の子とかおとなしいとか関係なくて。教室でも、引っ込み思案だった子が、初めてラグビーをして、今まで見せたことがないような闘争心をむき出しにしたり、見たことがなかったような笑顔を見せて親のほうが感動したり。それはよく見ますね。
滝沢さんいい話。この春、初めてラグビーの試合を観ました。ルールが難しそうと思っていたけど、ただ見るだけですごく楽しかった。
「僕の妻も未だにルールは知りません(笑)」
五郎丸さんルールはわからなくても大丈夫。僕の妻も未だにわかっていません(笑)。それよりボールを持って相手をかわしていくスピード感や、迫力のあるぶつかり合いは、家族全員で楽しめるはず。痛い顔せずに80分間戦い続ける選手たちを見ると、ちょっと人生観が変わると思います。
滝沢さん客席にも特徴があるんですよね?
五郎丸さんラグビーは観客席をホームとアウェイに分けない。だからW杯も日本代表の応援の席で他の海外のチームを応援したりする。
滝沢さんすばらしいですね! ラグビーは、子どもにも親にもたくさんイイことがありそう。やらせればよかった(笑)。
五郎丸さんまだ間に合います(笑)。ぜひTVや球場で試合を観戦していただきたいです。
滝沢さんうちも、子どもたちと一緒に試合を見たいと思います!
五郎丸さんが現在、力を入れているのが、ラグビーをはじめスポーツが持つ本来のすばらしさを子どもたちに伝えること。キッズ向け体験教室や講演会など精力的に行っています。
撮影/西崎博哉 スタイリング/安西こずえ ヘア・メーク/菊池かずみ 取材・文/立花あゆ デザイン/Permanent Yellow Orange 編集/翁長瑠璃子