1月末、東京ミッドタウン日比谷にて開催された『Lifegenic Table with VERY by LEXUS UX』。ゲストにVERYモデルの東原亜希さんと今尾朝子編集長、そしてLEXUSからはパパでもある星賀さん、唐橋さんの二人を迎え「私を輝かせる“自分らしさ”」について、VERY読者18名と共に語り合いました。母としての日々、仕事との向き合い方、夫婦の心地よい距離感など、あらゆる角度から“自分らしさ”を見つめたこのイベントの模様をダイジェストでお届けします。
イベントの始まりは、東原さんと今尾編集長のトークセッションから。モデル、編集長とそれぞれに違う肩書きでありながら、同じく働く母を選択した二人の自分らしさの定義や自分をみつめる時間の過ごし方などを語り合いました。
―母親をしている時の私が、一番自分らしい。(東原さん)
今尾さん「今日のテーマである、私を輝かせる“自分らしさ”。これってすごく難しいですよね、そもそも30代って一番忙しい世代と言われていて。ママとして妻として奔走して、ふとすると本当の自分を置き去りにしてしまいがち。だからこそ今日は改めて、皆さんと自分らしさについてお話しできたらと思ったんです」
東原さん「優等生の回答をしたいわけじゃないけど(笑)、今は本当に母親でいることが楽しいんです。出産を経験する26歳まで、自分は常に受け身の人生だと感じていたけれど、母親になって自分が守るものができた瞬間、すごく強くなれた気がしたし、自分の存在に初めて自信が持てたんです。するべきことが見えて、人生の幅が広がった感じ。だから、今はできるだけ子どもたちと関わっていたくて…ネイルサロンに行きたい、自分だけの時間が欲しいとか不思議と思わなくて。もちろんストレスは溜まるけど、今の自分がすごく自分らしいなって思います」
今尾さん「亜希ちゃんは、自分を生かせるのがまさに母親業だったんだよね。好きだからこそ、すごく向いていると思う。でも勿論それは皆が同じじゃないし、自分を生かせる場所はそれぞれに違うけれど、自分を生かせるってすごく大事」
東原さん「子どもが4人もいると、家の中ではお風呂や食事にと、もう彼女たちの命を守るので必死。仕事について考えたりするのって、LEXUSさんのイベントだからじゃなくて(笑)本当に車の中だけなんです」
今尾さん「今日も遠いのに、ご自分で運転して来てましたよね」
東原さん「毎日2時間は運転してます。早めに現場に着いたら、車内でTVを見てコーヒーを飲んで。時間にしたらたった10分、15分なんだけど、すごくリフレッシュするんです。運転中も好きな音楽をかけて歌ったりして」
今尾さん「私の場合は電車通勤だから、車内ではスマホを手放さず、スケジュール見たりメールを返したり、主要なニュースをチェックしたり。でもそれって自分の頭で思考してないし、結局、仕事しちゃってるんですよね。車を運転していると、そういうことが出来ないからこそいいなと」
東原さん「確かに、車ってパーソナルペースですよね。車内では仕事のことも考えてるかも。会社も経営しているので、こんなプロダクトあったらいいかなとか、頭の中を整理する時間でもあります。まだまだ毎日バタバタだけど(笑)」
今尾さん「皆、仕事も母業もうっかりすると頑張り過ぎちゃいますよね。だからこそ、あえて頑張らないって意識するのもいいんじゃないかな、と。例えば、家事をアウトソースするとか家電に頼るとか。まだ私自身も挑戦中ではあるんですけどね」
東原さん「わかります。子どもの食事も、つい野菜をいっぱい食べさせなきゃって、楽しい時間にしてあげたいのに強制してしまったり、つい力が入りすぎちゃう。たまには“外に食べに行っちゃおうか!”ってシフトするのも大事だなって思うんです。あと、特に疲れている時は、インスタを開かない(笑)。食事もカトラリーも完璧、それに比べて私のゴハンは…ってなっちゃうから、敢えて輝いてる人は見ないの」
今尾さん「見ない選択って、亜希ちゃんらしくて知的だな。読者の皆さんからも最近、今の自分に必要なものだけをクリアに整理して、心地よく過ごしたいっていうのを感じます」
―ママは自分を置き去りにせず、愛して欲しい。(今尾さん)
東原さん「子育ても理想をあれもこれもと追求しすぎるとわからなくなる、だからこそ、子どもの表情や目の前のひとつひとつに向き合うようにしています。自分が両親や兄弟にしてもらったように、何かあっても“大丈夫、大丈夫だよ”って。でも、それって自分が満たされていないと出来ない。だからママも自分を大切にするって大事だなと思います」
今尾さん「ストレスが多かったり、忙しかったりすると余裕が無くなるしね」
東原さん「だから、私は両親や兄弟、主人の兄弟まで頼っちゃう!子どもが4人もいると堂々と頼れるし、みんなも任せてって聞いてくれるんです。私が末っ子だったので、末っ子ならでは要領の良さで甘えることもできてるのかな」
今尾さん「人に頼るって決めて、その環境を作るために選択して、亜希ちゃんが賢い決断を重ねてきた結果だと思う。実はVERYも来年の1月発売の特集は“もっと自分を愛してあげたい”という内容にする予定なんです。いつも誰かのために頑張るママは、自分を置いてきぼりにしているんじゃないかって。ささやかだけど、勇気を持って自分を甘やかしてみたら、余裕が生まれたよ、という企画。自分に優しくしてあげないと、人に優しくしてあげられないから」
東原さん「年末年始の疲れた体に響きそう(笑)!自分を愛してあげられるママが増えるといいですね」
イベント後半は、LEXUS MEETS…の特製ランチBOXをいただきながら、読者の皆さんも交えたグループトークを。参加前に行われた事前アンケートの質問“自分らしい時間とは?”に寄せられた回答をもとに話題を進めました。
―夫とハーゲンダッツを食べながら、本音を語れる時。(読者・田中さん)
今尾さん「すごく印象的だった回答が“自分の本音が語れたとき”というもの。ぜひ詳しくお伺いしたいです」
読者・田中さん「子どもが寝静まってから、夫とハーゲンダッツを食べながら。証券会社に勤務しているんですけど、その日職場での会議中、意見したいことがあったんですが、会議の進行がスムーズに進まなくなるだろうなと思うと言えなくて。同じく証券に勤務している夫に“これってどう思う?”“それは言ってもよかったんじゃない”って本音を語れて、夫婦で会話ができる時がすごく自分らしい時間だなと思います」
今尾さん「大人になると、本音を隠さなきゃっていうシーンが増えるけど、それを夫婦で言い合える時間があるなんて素晴らしい!私の場合、本音を言う時ってもう溜まりきってて、会話というより一方的に畳み掛けちゃうから(笑)。アイスを一緒に食べながらっていうのも、すごくいいですよね」
―30代は一番忙しいけど、一番共感できる世代でもある。(今尾さん)
読者・白井さん「私は1歳と5歳の子どもがいて、フルタイムで勤務しているんですけど、たまーに土曜に子供を預けて、仕事をしたり、一人で映画を観たりと自分時間を作っています。あとは数ヶ月に一度、平日に休みをとってショッピングをしたり、美容院へ行ったりすることも」
今尾さん「すごく自分時間の確保がお上手ですね。保育園によっては“休んでいるなら子どもと一緒にいてあげて”と言われる所もあるようですが、お母さんが賢く自分時間をつくって輝いていたら、どれほど子どもに還元されるか。周囲の理想像にとらわれず、もっとママが自分時間を取ることが当たり前になればいいですよね。」
読者・星さん「周囲や自分の中の理想像に悩むことって、確かにありました。私の場合、母が保育士でごはんも上手、育児も完璧。理想の母親=自分の母親だったんです。だから最初は葛藤があったけど、わたしの得意なことは“人に頼ること”だって。勇気を出して、できないってことを表面に出すようにしたら、ママ友が“餃子つくったから食べにおいで”なんて助けてくれるようになりました」
今尾さん「コミュニケーション上手!皆さんのように30代って一番忙しいけど、一番共感できる世代、助け合える世代でもあると思うんです。アイデア次第で大変なこともポジティブに変わるというか」
東原さん「うんうん!今日って、聞いてるだけでとても楽しい!幸せの連鎖というか、ママがハッピーだと、子どもは絶対ハッピーだと思うんです。ママが幸せであるって第一前提」
―夫が一年間育休を取得。だから今日、ここに来れたんです。(読者・石川さん)
LEXUS・星賀さん「僕は仕事柄、海外とのやり取りが多いのですが、以前”日本は家事代行とか助け合いのサービスが浸透していないよね。不便な事こそみんなでシェアすべきだよ”と言われたんです。効率的にサービスを利用して負担を減らすこと、快適に暮らすことは何も悪くない、むしろ積極的に取り入れようという考えにシフトしていきました。今は夫婦で、乾燥機といった便利家電から両親に子どもを預けることまで、ポジティブに取り入れるようにしています。」
読者・石川さん「まさに我が家もその通りです。うちは3歳の娘、1歳になる男女の双子がいるのですが、去年は本当に精神的にいっぱいになってしまって。夫が自ら今年一年、育児休暇をとってくれたんです。彼も当時は忙しかったけれど“子どもたちが小さいのは今だけだから”って。だから今日もこうしてこのイベントに来られたんです。お互いに育児を共有して、平日は上の子は保育園にいっているので、二人で双子をそれぞれお世話できるのもすごくいいです」
東原さん「そうそう、双子って予防接種ひとつとっても、どうやって連れて行けばいいの!?って。私も何かあるたびに姉を呼んでました。気持ちわかる!」
読者・松尾さん「私も双子育児中です。長男+双子の男の子3人。夫の転勤が重なり親や友達に頼れない時期、周囲の“大変ね”という言葉が、“頑張ってね”という意味だとわかっていても、すごく辛かった。ようやく落ち着いた頃に家族で海外旅行に出かけたら、行く先々で“双子なんて本当に幸せね、神様に感謝ね”って。その言葉に、そう思えるようになりたい、自分もそう言葉をかけてあげたいなって強く思ったことを思い出しました。今日もまた皆さんの言葉にすごく救われた気がします」
今尾さん「今日は本当にあっという間ですごく貴重な時間でした。皆さんのお話を伺って、いいなー羨ましいなー我が家はできないな、と思うこともあったけれど、答えはそれぞれだから。なんだかモチベーションがぐっと上がったし、皆さんにとってもそんな時間であったら嬉しいです」
東原さん「皆さん、充実して輝いているように見えるけど、それぞれに悩んで、試行錯誤しているんだなってしみじみ。皆一緒に頑張ってるんだって、考え方ひとつで気持ちが変わる気がするから。これからも一緒に育児も楽しもうー!」
『Lifegenic Table with VERY presented by LEXUS』の参加者全員で記念撮影を。当日、イベント会場では試乗を体験できたり、トークセッション中にランチが楽しめたりと、充実のイベントとなりました!
撮影/吉澤健太 スタイリング/齋藤美恵 ヘア・メーク/菊池かずみ 取材・文/関城玲子