淡い色彩で描かれる、誰でも身に覚えのある日常の光景。心にふわっと湧き上がるノスタルジーに、目にするだけで幸せな気持ちになる、いわさきちひろさんの世界。
練馬区下石神井にある「ちひろ美術館・東京」(館長は黒柳徹子さん!)は、いわさきちひろさんが最後の22年間を過ごした自宅兼アトリエ跡に建てられた、世界で最初の絵本美術館。いわさきちひろさんの世界を感じられる常設展・世界の絵本画家の作品による企画展はもちろんのこと、人生で初めて訪れる美術館〝ファーストミュージアム〟というコンセプトの元、年間を通じて、0歳児から参加できるイベントやワークショップが豊富に用意されているんです。
毎月第1・第3土曜日には、親子参加で解説を聞きながらゆったり展示を楽しめる「ギャラリートーク」、毎月第2・第4土曜日には、季節や展示に合わせた読み聞かせや手遊びを行う定番イベント「えほんのじかん」を開催。
0〜2歳児と保護者を対象にした「わらべうたあそび」や、経験豊富な保育の専門スタッフの元、子どもは楽しく遊べてママたちは気楽に交流できる「出張・子育てのひろば」も人気のイベントです。
このほか、鑑賞のヒントを聞きながら親子でゆっくり鑑賞する「あかちゃんのための鑑賞会」(11/23開催分は定員のため受付終了)や、水彩絵の具の〝にじみ〟を使って美しい色合いのポチ袋を作る「ちひろの水彩技法体験ワークショップ」は5歳以上の子どもから大人まで参加できる人気ワークショップ。とにかく、親子で何度も訪れたくなる充実ぶりなんです!
※各催し物の日程・詳細は下部のリストを参照。
こちらの美術館のもう一つの魅力は、さまざまな工夫が凝らされた館内施設。ベビーカーのまま入れるバリアフリーはもちろんのこと、トイレのおむつ替えベビーシートは男性用トイレにも完備されているからパパも安心。赤ちゃんや小さい子が絵本を読んだり自由に遊べる「こどものへや」には、授乳用のソファにクッション、おむつ用ゴミ箱まであってまさに至れり尽くせり。館長の黒柳徹子さんの提案で設置された〝不思議な鏡〟は子どもたちに大ウケとか♪
撮影/中川敦玲、嶋本麻利沙、大槻志穂、桜木奈央子、青山哲雄(Dot Study)
いわさきちひろ生誕100周年となる今年は、通年で『Life展』を開催中。いわさきちひろさんが生涯を通して大切に描いてきた“Life”をテーマに、活躍中のアーティスト7名とのコラボ展覧会が開催されています。
2019年1月31日(木)まで開催されているのは、現代美術作家の長島有里枝さんとのコラボによる「作家で、母で つくる そだてる」。
画家であり、母であったちひろさんの絵や言葉を、同じように作家であり母である長島さんが自身の視点で選んで展示。また、長島さんが撮影したわが子の幼い頃の写真の数々が並びます。絵と写真、異なるアプローチでも、双方の思いはどこか響き合うもの。母として妻として、また社会人としてさまざまな一面を持つVERY世代にも、大きな刺激になりそうです!
いわさきちひろ はだかんぼ 『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)より 1970年
長島有里枝 from the series 5 comes after 6 2014年 ©Yurie Nagashima/MAHO KUBOTA GALLERY
■いわさきちひろ生誕100年「Life展」 作家で、母で つくる そだてる 長島有里枝展
2018年11月3日(祝)〜2019年1月31日(木)
●特設サイト
【イベントリスト】
■ギャラリートーク
毎週第1・3土曜日 14:00〜(参加自由・入館料のみ)
■えほんのじかん
毎週第2・4土曜日 11:00〜(参加自由・入館料のみ)
■わらべうたあそび
12月1日(土)11:00〜11:40 対象/0〜2歳児と保護者 定員/15組30名・無料 ※要申し込み
■「出張・子育てのひろば」
11月13日(火)10:00〜15:00 対象/乳幼児と保護者 (参加自由・入館料のみ)
■ちひろの水彩技法体験ワークショップ
2019年1月2日(水)、3日(木)いずれも10:30〜15:00(無料・当日先着80名)
その他のイベント、詳細はホームページをチェック♪
■ちひろ美術館・東京
入館料:大人¥800、高校生以下無料
月曜休館(祝休日は開館、翌平日休館)
※年末年始2018年12月28日~2019年1月1日(1月2日から開館)
※冬期休館2019年は2月1日~2月末日
TEL:03-3995-0612
テレフォンガイド:03-3995-3001