VERY7月号で「わたしの、たまには大人時間」に登場してくれた、女優の市川由衣さん。市川さんは昨年秋にコロナ禍で第二子を出産され、現在4歳と0歳の兄弟のママです。コロナを経て変わった仕事への思いや、夫婦二人三脚の子育てなど、本誌には収録できなかったエピソードを紹介します!
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コロナを経て、私ってこんなに
仕事が好きだったんだと気づきました
昨年秋、コロナ禍で出産しました。コロナ禍では立会い出産だけはできましたが、検診は常に一人で行かなきゃいけなかったりといろいろ不安はありました。産後の今はもちろん児童館には行けないですし、下の子の友達はいません。その点、私は上の子のお友達に助けられましたが、一人目のお母さんは本当に不安ですよね。私も一人目だったらナーバスになって、怖くてどこにも行けなかったと思います。
生活が変わって気づかされることはたくさんありましたが、一番大きかったのは仕事への思い。これまで特に意識したことはなかったのですが、コロナを経験してやっぱり仕事が大好きなんだなぁと。妊娠でお腹が大きくなる時期とコロナによる延期が重なってできなくなってしまったお仕事がいくつかあったのですが、自分でも意外なほど落ち込んでしまって。私はこんなに仕事がしたかったんだと気づきました。
自分の感情を言葉にすることがあまり得意ではないので、作品を通じて自分の気持ちと重なった時に、すごく心が動かされる瞬間があって。そういうことができる俳優さんになりたいなとずっと思い続けているんです。俳優という職業は誰かから仕事をいただかない限り、自分がやりたくてもやれないので、いただける仕事はやりますと。しかも、子どもが2人いて時間も限られる中で私を使っていただけるのは本当にありがたいことで。若い頃よりも、さらに感謝の気持ちを感じるようになりました。
子どもの前で始まってしまった夫婦喧嘩は
ちゃんと仲直りまで見せています
夫婦ともに親に頼れる環境ではないので、子育ては夫婦でスケジュールを合わせてやりくりしています。家事もお互い何でもできるので、長男が1歳の時、
13歳年上の夫は授乳以外なら何でもやるタイプで、いっそ「自分が産みたかった」くらいの人なんです(笑)。職業が同じなので、仕事の楽しさや大変さをお互いに理解できるのも大きかったと思います。けど、そこまで考えて結婚したわけじゃないですし、子どもが産まれてどうなるかって結構賭けだなって。すごく変わる人もいるし、いつまでも自分中心の人もいる。やってみないとわからないのが難しいところですよね。
夫婦ともにすごく喋るほうで、地方にいる時はテレビ電話もします。その日の出来事や仕事のこと、子どものこと、良いことも悪いことも何でも話すので溜め込まなくて済むのは大きいですね。親友みたいな感じなのかな。
もちろん喧嘩になることもありますよ。喧嘩は子どもに見せないほうがいいとも聞きますが、喧嘩って急に始まるから見せないようにはできないというか(笑)。子どもがいるから後にしよう、なんてできないですよね。だから、見せたくないけど子どもには見られてしまうのですが、ちゃんと仲直りするところまで見せようと心がけています。
もともとそんなにテンションが高くなかったのですが、子どもが生まれたことによって感情の絶対値がすごく上がったのを感じます。普段の生活でも映画やドラマを観ても、すぐ泣けたりして。俳優として、子どもが生まれたことによっていろんな表現ができるんじゃないかなって。俳優は全ての経験が活かされる仕事。家族との時間を大切に、表現を磨いていきたいです。
トップス ¥52,800(SIIILON) スカート ¥12,980(pool studio alivier) ピアス ¥12,100(bae bae/Diptrics inc.) シューズ(スタイリスト私物)
●市川由衣さん Yui Ichikawa / 女優
1986年東京都出身。14歳で芸能界デビューし、女優として数多くの映画・ドラマ・舞台など話題作に出演。2015年に俳優・戸次重幸さんと結婚。現在4歳と0歳の兄弟のママ。
市川さんの出演ドラマがAmazon Prime Videoで好評配信中!
関西テレビ「東京男子図鑑」が現在Amazon Prime Videoにて配信中。Paravi オリジナルドラマ 「東京、愛だの、恋だの」第5話が10/2配信より開始。その他、最新情報や市川さんの日常はインスタグラムでチェックできます→@yui_ick
撮影/須藤敬一 スタイリング/清水けい子〈アレンジメントK〉 ヘア・メーク/杉田和人〈POOL〉 取材・文/宇野安紀子 編集/城田繭子
*VERY2021年7月号「わたしの、たまには大人時間」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。