多方面で活躍するクリス-ウェブ佳子さんが、新築マンションのモデルルームのインテリアを手掛けました。「一番好きな場所は我が家」をテーマに、部屋ごとにベースカラーを替え、どこか異国の香りも漂う、ウェブさんのセンスが凝縮された仕上がり。人が集い、豊かな時間を過ごせる家です。
1.LDのインテリアづくりはソファから
LDで最初に決めたのはピーコックグリーンのベルベット生地のソファ。「無難なベージュなども考えましたが、思いきって美しい色に。一番大きな家具、ソファを軸にテーマカラーや他の家具を決めました。ソファはこの広さだと2人掛けを選びがちですが、あえてゆったり座れる2.5人掛けに。テーブルではなく、揃いのオットマンを置き、多目的に使えるようにしました」。『一番好きな場所は我が家』というコンセプトに沿って、
コンパクトな空間を広く見せる工夫
LDのインテリアの配置
ソファもそうですが、コンパクトな空間こそ家具のサイズ感がとても大切。「空間に合わせて小さな家具を選んでしまうと、より狭く感じられます。しかもソファの場合、小さいと座りにくくて寛げないなんてことに。ソファの色に合わせてオーダーしたラグも、ソファの幅よりも大きいサイズにすることで、空間を広く見せる効果があるんです」とウェブさん。さらにソファの後ろの壁のみにアクセントクロスを貼ってポイントにし、鏡を掛けて広がりを感じられるようにも工夫されています。
2.“らしさ”を感じるミックススタイル
インテリアは、スタイル、素材、国などをミックスさせたウェブさんらしさを感じるエクレクティックな仕上がり。ひときわ目を惹く照明はわざわざフランスから取り寄せたとか。「軽やかで、モビールのように風が吹くと揺れるんです。ダイニングチェアは照明と同じラタン素材を取り入れたものに。他にも壁紙やクッションを色違いで揃えるなど、どこかしらリンクさせることで、家全体の調和が保てるように配慮しています」。
3.ベッドを中央に、シンメトリーに美しく
「寝室は人生で最も長く過ごす部屋。ラグジュアリーで心地よく、と心掛けました」。まずカーテンをベルベットの深いブルーに決め、ベッドカバーは同じ生地のグレーにし、ブルーとグレーで統一。ベッドは部屋の中央に置き、鏡や照明をシンメトリーに配置しました。ベッド背部の壁にはリビングと色違いの壁紙を、額縁で縁取って張っています。「壁全体に張るよりも立体的に見え、空間に奥行きが生まれて広く感じられます」。
鏡は姿見として使うのはもちろん、照明が映り込むことをも計算。「そのために寝室にはFLOSの美しい照明を選び、照明でラグジュアリー感を演出しています」。ベッドは圧迫感のない低めのものを探したとか。「まとまりすぎて個性がないかな?、と最後にゼブラ柄の椅子をプラスしました」。
4.コージーさを生かした趣味の部屋
3.8畳ほどのコンパクトな洋室は音楽と読書とお酒を楽しむ部屋。「落ち着いたベージュを基調にし、友人を招いて食事をしながら音楽を聴いたり、もちろん1人や夫婦でも寛げるスペースを目指しました」。狭さを解消するため、面・壁を作らないことに気をつけたとか。「キャビネットはメッシュの扉、パーティション代わりにもなる本棚はオープンなものと、抜け感のある家具を選びました」。本棚はウェブさんが丁寧に選んだ旅やお酒の本、レコードが並ぶ学びの宝庫。
「窓のない部屋なので、風景写真を窓のように2枚に分けて額装し、飾りました」。キャビネット内部に仕込まれた、七色に変化するLEDテープや天井の照明でムーディな雰囲気を演出。柔らかなチェアに座り、音楽に耳を傾ければ、心豊かな時間が過ごせそうです。
家人はもちろん、訪れる友人たちもここに座り、好きなお酒を好きなように飲めるよう、チェアの傍らに洋酒がずらりと並ぶバーキャビネットが。
5.人が集まる家には丸テーブルを
「青葉台近辺にはおしゃれな店もいっぱいあるけれど、やはり1番のおもてなしは、自宅にお招きすること。気軽に人を呼べるよう、ダイニングテーブルは人数が増えてもフレキシブルに対応でき、親密に会話が楽しめる円形を選びました。キッチンのすぐ横に配置しがちですがあえて窓辺に。限られたスペースをダイニング、リビングと細かくゾーニングせず、全体をひとつの空間と捉え、有効に活用したいと思いました」。
ちなみにキッチンは……
料理するのが楽しくなりそうな真っ白なオープンキッチン。友人や家族と並んで作業できるゆとりある広さです。ウェブさんも日頃愛用している、使い勝手がよく、美しい家電やツール類が並びます。
ウェブさんに聞く「大切なものを長く使える暮らしって?」
家具はなるべく経年変化を楽しめるようなもの、大理石の天板のダイニングテーブルやコンソール、レザーのチェア、木製の椅子といった自然素材のものを選んだそう。「さらにこだわったのは家具のサイズ感。低めの家具で圧迫感を抑えつつ、でもきちんと使えるサイズの家具を選びました。狭い空間だからと小さな家具ばかり選んでしまうと、座りにくかったり使いにくかったりで、結局使わなくなってしまう。長く使うためにもその点には気を配りました。キッチン家電には私が普段から愛用しているもので、出しっぱなしでも絵になるものを選んでいます」。使い勝手の良さとデザインの美しさが共存する、ずっと愛せるものを丁寧に選ぶことが、サスティナブルな暮らしにも繋がっていくのです。
ウェブさんコーデのインテリアが見られるのは「ブリリア 目黒青葉台」
東京建物が手がける「ブリリア目黒青葉台」は、6階建、全41戸のマンション。コンパクトなレジデンスでありながら、バリエーション豊かな間取りが揃います。中目黒、池尻大橋、代官山、渋谷それぞれに徒歩圏内で、古くからの閑静な邸宅地である目黒区青葉台という立地。衣食住の魅力的なエンターテイメントが揃い、アーバンライフを満喫できると同時に、子育て世代にも嬉しい住環境の良さも実感できます。
暮らしてきた経験値からの提案を
長年このエリアで暮らすウェブさん。「魅力的な店が多く、感度の高いクリエイティブな人が多く集まる街です。便利なのはもちろん、人との出会いも楽しいですね。出会った人を自宅に招き、さらに繋がりが生まれ、時には思わぬ化学反応も。そんな暮らしが築ける街、マンションです。なので寛ぎの場であると同時に、大切な人を招く社交の場にもなる、そんな住まいを目指しました」。ブリリア目黒青葉台公式HPでは、ウェブさんによる中目黒周辺エリアの紹介も。
住まいの理想形が見つかる「ブルーモワ」
ブルーモワは、「人生も、家も、私らしく」をテーマに、東京建物の女性社員を中心に2012年に発足し8年目を迎えた住まいの共創プロジェクト。住まいの理想形、「あったらいいな」「こうなるといいな」について、対話を重ね、それを具現化。公式サイトではその商品開発のプロセスや実際に商品化された住まいを紹介したり、すでに暮らしている人の声も紹介するなど、住まいの購入を検討している人、ブラッシュアップしたい人にも役立つサイトです。
インテリアの参考になる公式インスタグラムも要チェック
Instagram: @brillia_bloomoi
「ブルーモワ」の活動にウェブさんも共感
また「ブルーモワ」はSDGsにも積極的に取り組んでいます。衣食住の視点で「わたしと暮らしとつながるSDGs」について考えるイベントにはウェブさんもゲストとして出席。ブルーモワの活動に共感したウェブさんが、今回モデルルームのインテリアコーディネートを手がけることとなりました。
ニット[1月下旬発売]¥13,000(keishirahata /styling/新宿ルミネ1店)パンツ¥23,000※予定価格(STUNNING LURE/スタニングルアー 青山店)ピアス¥23,000(プリュイ/プリュイ トウキョウ)他/私物
お問合わせ先/東京建物
TEL:03-3274-0111(代)
撮影/金子美由紀(ナカサアンドパートナーズ) ヘア・メイク/KIKKU スタイリング/縄田恵理 モデル/クリス-ウェブ佳子 取材・文/鈴木奈代