「親に、こんなときに保育園に預けるの?と言われた」「同僚の無神経な言葉にイライラ」「みんなが自粛中に仕事に行く罪悪感」。いろいろな価値観がいつも以上に交錯し、人付き合いに悩むことも多い今の時期、心のモヤモヤの対処には「受け流し力」が必要でした。今回は、コロナ禍の保育園問題について悩むママのケースです。
M.Oさん(30歳)の場合
Q.「預けて大丈夫?」と心配されるのが苦痛
子どもを保育園に預けることに対して、「(感染の心配もあるのに)預けて大丈夫?」と自分の親に心配されていることがストレス。でも、仕事もあるし、高齢の親に預けることで感染リスクが高まることも怖い。
A. 実の親という近しい関係ではお互い感情的になってしまうことも多いですよね。まずは親の気持ちを「お母さんも心配だよね」と受け止め、「だから私も〇〇な風にしているんだ」と親の心配を和らげるような具体策をお伝えしてみてはどうでしょう。その際に、「私も、お母さんに子どもを預けることも考えたのだけど、お母さんへの感染リスクも心配だったから」と自分の思いをお伝えしてみてもよいと思います。
それでも、親御さんが言いたい方の場合は、以下の2つの方法で乗り切りましょう。
パターン1:「ありがとう。気をつけるね。」とその場を立ち去る。
パターン2:「ほんとに気が滅入るよね。なんか楽しい話題にしよう。」とドラマなど別の話題に切り替えてみる。
自身の子育てのスタイルに親から介入されることにストレスを感じる場合でも、相手の気持ちを受け止めつつも、時には切り替えを上手くしながら対応をすることが大切です。
アドバイスをくれたのは…
●岩谷由起先生
早稲田大学教育・総合科学学術院助手。公認心理師、学校心理士。同大学大学院在学中に本田恵子教授の元でアンガーマネージメント理論に基づいたカウンセリングを学び、スクールカウンセラーとして教育現場に関わる。
撮影/古本麻由未 取材・文/髙田翔子 構成/湯本紘子
*VERY2020年10月号「ママになったら「受け流し力」。」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。