カラッと揚げたパリパリの皮にたっぷりの具が詰まった春巻きは、大人から子どもまで食べやすくて、テーブル映えもする便利な一品。でも、上手く巻けない、皮が破けて中身が出てしまう…という残念な声も。料理家・服部志真さんに、その極意を教えていただきました。
ミニ判の皮を1枚半使う、
志真さん流の包み方で
具だくさんが実現!
1.基本のフォーム。春巻き1本に対し、春巻きの皮を1+1/2枚使うところが志真さん流。皮が破けないように半枚分を挟むことで、たくさんの具を包むことができます。
2.具材の定位置。半分に切った中央の皮が春巻きのサイズのガイド役にもなります。
3.三角の先端にたっぷりの水をつけ、巻く。
4.中心へまっすぐに巻き込み、
5. 右端、左端を折り返し、
6 .中心の皮に沿ってしっかり包んでとめる。
上手にカラッと揚げるコツは
油を扱いやすい“深めの小鍋”
「揚げ物をもっと気軽に楽しんでほしい」と志真さんがおすすめしてくれたのが深めの小鍋。キッチンの片隅に常備しても邪魔にならず、さっと取り出せ、春巻きが半分隠れるほどの少量の油でサクッと揚げられる。鉄製の揚げ鍋だとより油温が安定するのでおすすめとのことですが、ある程度、深さのある厚手の鍋やフライパンでも。揚げ物がグッとカジュアルになった気がします。
写真の小鍋は合羽橋道具街で志真さんが購入した私物(1,600円くらい)。ネット通販などで1,500~2,000円くらいで購入できるリーズナブルなサイズ。
空気に触れさせながら
さっくり揚げる
直径16㎝程度の深めの小鍋に、春巻きが半分隠れるくらいの油を注ぎ、温める。170℃の中高温(一度に4本まとめて揚げるときの温度)になったら春巻きを入れる。6分ほど、具材に火が通り、キツネ色になるまで揚げる。揚げ終わったら、網にペーパータオルを敷き、その上に30秒ほど立てておく。余分な油がきれたらペーパータオルを外し、網の上で余熱を通す。半分にカットすることで、具材の水分が抜けてさっくり感が持続する。
*170℃はひとつまみの片栗粉が軽く沈んで静かに浮かぶくらいが目安。
◉服部志真さん
料理家、シェフ。2011年から出張料理を始める。現在、「しま食堂」名義で「SMI:RE DINER」にて週2回店主を務めているが、定期的な食イベントの開催や拠点を増やすなど、活動の幅を広げている。予約制のお重箱は「定番のおかずの安定感とうれしい意外性」が好評。著書に『YOGAスムージー体とこころに効く85のレシピ』(双葉社)など。Instagram:@shima_h_
料理/服部志真 撮影/神林 環 取材・文/砂塚美穂 構成/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2018年3月号「春は揚げもの!小鍋でサクッと!みんな大好き♡ごちそう春巻き」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。