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歯科医師直伝!【よい歯並び】につながるための習慣とは<一問一答>

先日のVERY児童館では、「虫歯と歯並びは歯が生える前に決まる!」をテーマに歯科医師で3児の父でもある萩原 岳先生をお迎えして、0~1歳のお子さんに向けたアドバイスをいただきました。今回は、イベント中に募集した「赤ちゃんの歯並び」に関する質問に一問一答形式でお答えいただきます。

Q.0~1歳の子どもの歯ぎしりは受診したほうがいいですか?

「この年齢の歯ぎしりは生理的な現象なので様子見で問題ありません。少し心配!というときは、就寝前または就寝時にお顔まわりをマッサージしてリラックスさせてあげるという手法もあります」

 

Q.赤ちゃんの物かじりは歯並びに影響がありますか?

「0歳ではおもちゃを口に入れる、噛んで遊ぶといったことは発達に必要な運動なので、基本的には様子見でよいと思います。ただ、まれに噛んで遊びながら転倒し、歯を怪我することも。噛んで遊んでいるときは親の監視下で行いましょう」

 

Q.コップ飲みをすると受け口※1 になると聞いたことがあるのですが…?

「私の知る限りでは、コップ飲みで受け口になるとのデータはなく、むしろ口腔育成にコップ飲みは推奨されています」

※1 上下の歯のかみ合わせにおいて下の歯が上の歯より前に出ている状態のこと

 

Q.受け口にならない習慣はありますか?

「①遅い卒乳、長期の哺乳瓶使用は避けること(遅くとも1歳半までに完了する)②足元がぶらぶらした状態での食事を避けること(頭部が後傾しやすい状態はNG)③口呼吸にならないように声掛け指導をすること ④体幹を鍛えるよう、外遊びや運動をしっかり行うことの、以上4つを意識するとよいでしょう」

 

Q.ストロー飲みは歯並びに悪いと聞いたのですが本当でしょうか?

「卒乳後の水分摂取がストローだけになるのはリスクが大きいです。しかし保育園の指定の問題や、おでかけの際にストローマグなどを使用しなければいけないこともあるので、コップ飲みの練習も併用、もしくは先行して行うことが大切です」

 

Q.食事の際に足をしっかり付いて踏ん張ることが大切と配信でお聞きしましたが、我が子は立ち上がってしまいます…

「低年齢のうちは立ち上がることは多くあります。足を付けることを優先するというより、座ったときに足を付ける環境が整っていることのほうが重要と考えます」

 

Q.シーラント※2 は、咬合※3 に影響ありますか?虫歯になり歯科医院で勧められましたが悩んでいます

「適切な処置で行われるならば、シーラントが咬合に影響を及ぼすことはないです。論文的に言うならば乳歯のシーラントは不要です。どうしても暴れて歯磨きができない、といった場合には適用になるかもしれませんが、まず虫歯になりにくい食生活環境を整えることのほうが有益と考えます」

※2 虫歯を予防する治療のひとつ
※3 かみ合わせ

 

Q.哺乳瓶の長期使用による歯並びや舌の使い方への影響はありますか?

「長すぎる哺乳瓶の使用は食べ方や歯並びに悪影響を及ぼす可能性があります。歯科医師目線だと、遅くとも14~18カ月には完全に卒乳をしていたいですが、個人差がありますのでお近くの小児歯科でご相談をおすすめします」

お話を伺ったのは…
萩原 岳先生
歯科医師。日本歯科大学生命歯学部卒業。現在、医療法人同風会 萩原歯科医院院長。小児歯科にもお詳しい三兄弟の父として、先日のVERY児童館でも講師として登壇。

取材・文/小川理蓉
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