スマホデビューは低年齢化している様子。子どもにスマホを持たせる事情は人それぞれですが、お子さんは安全に使えていますか? 安全対策と抜け道はいたちごっこ。親に知識がなければ子ども興味は簡単に越えていきます。まずは今どきの事情をアップデート!
“うちの子スマホ事件簿”第3回目は、じわじわ増えるスマホ代、思いがけない「高額請求」への対処法。
一般社団法人全国ICTカウンセラー協会の安川雅史さんに教えてもらいました。
CASE①
パケットの追加購入が簡単にできてしまうよう。
LINEに動画、スマホを触りっぱなしで
成績が下がったので、
パケ代の契約を1カ月5GBに変更したところ、
速度制限がかかるたびに追加していたよう。
気づいたら半年で60万円。
友人の子はゲームの課金で100万円と聞き、
それよりは多少マシですが……。
(目黒区在住/中3女の子ママ)
CASE②
じわじわ増えてきたスマホ代。
なんと子どもたちの買物までも含まれていた!
一度パスワードを教えてしまったからでしょうか、
アプリの月額料、課金、純正イヤホン購入……。
すべて子どもたちがスマホ代の
ツケ払いにしていました。いつのまに!!
(練馬区在住/中3女の子ママ)
◉解決策
子どもが規約や同意書を
読み解くのは難しい。
親がパスワード管理の徹底を!
小中学生の子どもには細かいゲームの規約や課金システムをちゃんと理解できないことも。もし何か起きた場合、そんな子どもにきちんとフィルタリングもかけずに、スマホを持たせた親に責任があります。LINEや音楽など必要なものだけ許可して、アプリはダウンロードや課金はできないように設定を。またIDやパスワードを教えてしまうケースが多いようですが、それは自由に使えるクレジットカードを渡しているようなもの。面倒でも一回一回親へ承諾を取るべきです。今は明細をとらない人も多く、料金が少し増えても気づかずエスカレートしていきます。親の無関心が原因でもあるので、毎月必ず利用明細はチェックを。また、一度でも子どものスマホで親が買物をすると、クレジット情報などが記録され、以降は子どもが自由に使えてしまうことも。履歴はその都度消去する、IDは絶対に教えない、パスワードは子どもが推測できないものにするなど、親が徹底することが大事です。
\教えてくれたのは/
一般社団法人全国ICTカウンセラー協会
・ネットいじめ対策協会
安川雅史さん
高校教師として教鞭をとった後、全国webカウンセリング協議会理事を経て、2019年現職に。ネットいじめ、不登校が専門。全国の学校などで年に数二百回の講演を行う。
イラスト/本田佳世 取材・文/宇野安紀子 編集/磯野文子
*VERY2019年8月号「スマホデビューは低年齢化!もはや人ごとではない うちの子スマホ事件簿」より。
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