家事育児は〝手伝う〟から〝シェアする〟時代に。頑張るパパの悩みに応える新連載がスタート。RYUCHELL(りゅうちぇる)さんの愛ある叱咤激励と、ジェンダー論のプロ・東大人気No.1講義の瀬地山 角先生の分析を、ぜひ夫婦でシェアしてみてください。
今月の悩めるパパ ⑤
橋本慎太郎さん(仮)/36歳。会社員。大学時代はアメフト部で活躍したスポーツマン。前職で同僚だった妻とは職場結婚をして今年で10周年。
子育てを妻まかせにしてきたため、娘との関わり方がよくわかりません。
ママ大好きな長女、自己主張の強い次女とどう接すればいいですか?
「娘は6歳と3歳、フルタイムの共働きです。今まで家事育児は妻にまかせきりでしたが、部署異動で時間に融通が利くようになり、少しずつ手伝うようになりました。朝食の補助や保育園の送りが僕の担当です。ただ、娘たちと接してきた時間が圧倒的に少なく、子育てに慣れていません。長女はすぐ「ママがいい!」と言いますし、次女は自己主張が強く意に沿わないとグズるので、イライラしてしまいます。異性ということもあり娘の扱い方がよくわかりません。もっと育児に関わりたいのですが……」
りゅうちぇるさんの回答
目を合わせて笑ったり向き合って話を聞く。それだけで子どもは充分にうれしい
娘の心を摑まなきゃと
あれこれ頑張るよりも
まず夫婦の雰囲気を作って
子どもに対して働きかけようとするよりも、まずはパパとママがしっかり仲良くすることが大事。「大好きなママがすごく信頼している人なんだ」って子どもに思わせるの。そのために夫婦でちゃんと時間を作って仲良くする意識も持って、家庭の雰囲気を作ること。子どものいないところで仲良くするだけじゃなくて、子どもの前で仲の良い関係を見せるために、ありがとうと言い合う、笑顔で話す、スキンシップをするとか、少し大袈裟かなと思うくらい態度や言葉で表現してください。娘さんとの接し方は、こんな風に思い詰めたパパがいろいろ考えた結果やることって、余計に嫌われて逆効果だったりするから(笑)。目と目を合わせて笑ったり、話してる時にちゃんと相槌を打つだけで子どもはすごくうれしいし信頼関係を作れるから、そこだけはちゃんと意識して、あとはどしんと構えていれば大丈夫。ちなみに、女の子だからって勝手に意識しすぎちゃってるけど、男女じゃなくあくまでも個人として向き合ったほうがいいかな。じゃないとその子の良さに気づけなくなっちゃうから。
〝手伝うようになりました〟っていうフレーズも、いつもなら「ん?」と思っちゃうけど、変えていかなきゃという前向きな気持ちを感じるから、このパパにはできることから頑張ってほしいなって。子どもたちとの関係づくりは今からでも充分間に合うから、お出かけをしたり一緒に過ごす時間を増やしたり、思い出をたくさん作ってもらえたらなと思います。
▶東大人気No.1ジェンダー論講義の瀬地山 角先生からパパへの回答はこちら!
【PROFILE】
RYUCHELL(りゅうちぇる) 1995年沖縄県生まれ。モデル、タレント、歌手、YouTubeなどマルチに活躍。育児セラピスト1級、食育インストラクターの資格も持つ。妻のぺこさんと3歳息子の3人家族。
パンツ¥3,190(原宿シカゴ 原宿店)スニーカー¥7,590 (Top of the Hill 下北沢店)その他/本人私物
撮影/杉本大希 ヘア・メーク/megu スタイリング/曽我一平 取材・文/宇野安紀子 イラスト/N.Ryosuke 編集/井上智明
*VERY2022年2月号「りゅうちぇるの「パパの子育て悩み相談室」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。