ママやパパが子どもと一緒に楽しめるおうち遊びを毎週金曜日にご紹介している「VERYこども遊び研究所」。今回は井出武尊さんが手作りおもちゃを使った知育遊びをご紹介します!
モンテッソーリ教育でもおなじみ
簡単「トング」で指先あそび
トングはモンテッソーリ教育では日常的に使用される道具の一つです。食事の取り分けはもちろん、日々の活動の中でも使用されることがあります。
2〜4歳くらいの時期の指先遊びにはトングはとても良い道具です。お料理では菜箸を使うのでトングがないというご家庭も少なくないように思いますので、“超!”簡単に作れるトングで今回は遊びましょう。保育園でもこの手作りトングを使っている場合があると思います。
※調理用のトングは薄い部分で手を切る恐れがあるので遊ばないでください。
使うのは洗濯バサミと割り箸(二膳)のみです。割り箸の先(割れている方)を洗濯バサミにくっつけたら輪ゴムやテープで固定します。割れている部分に洗濯バサミの輪っかの部分を挟む感じです。
これだけで準備完了!洗濯バサミの反発力がちょうどよく、子どもたちには良いトレーニングになります。
割り箸のささくれなどが気になる場合には、割り箸全体をマスキングテープなどであらかじめぐるぐる巻きにしておきましょう。
基本的な遊び方は細かいものを挟んで指定の場所に運ぶというもの。指定の場所にはお皿やコップを使います。プラスチックのものや紙皿を使えば割れる心配もありません。
ちぎって丸めたビー玉くらいの紙片でやってみます。不均一な球体の紙は軽くとても掴みやすいです。上手にできるか見守ってあげてください。
色紙があるようならば、3色くらい使ってやってみましょう。紙片を入れる場所を色ごとに分けます。指先あそびに色の識別、同じ仲間を集めるという要素が加わりました。お皿やコップにはあらかじめ各色の紙片を入れておけば目印になります。
仲間集めは「それぞれの違い」を認識し「同じ種類」を集める遊びです。シンプルですが小さな子どもには貴重な体験です。
「赤いかみ」「黄色のかみ」など、違いを声に出しながら集めても良いですね。
紙片はわざわざ用意せずともご家庭にあるブロックなどを使用すればもっと楽ちんです。これもやはり色で分けたり集めたりできます。
子どもによっては細かいものを取り分けることに、そんなに関心を示さないこともあるかもしれません。そんな時はおままごとをしましょう。食材を取り分けるのにトングを使います。自然と指先を使った動きをすることにもなります。
先ほど使用した紙片を食材に見立てればごっこ遊びの中で同様の指先遊びもできます。ママやパパがお客さんになりきって注文をしましょう。
「さくらんぼ(赤い紙片)を8個ください」なんて言えば、ごっこ遊びのままに自然と細かな作業が生まれます。
5〜6歳くらいの子どもならば少しゲーム要素を加えても楽しいですね。制限時間内にどちらがたくさんの紙片を集められるか親子で競争です。制限時間は30秒くらい、紙片はなんでもOKです。
トングを使う機会は日常生活でそんなに多くありませんが、こういった作業を通じて、鉛筆を握ること、箸を使うことなどが自然と行えるようになっていきます。
また指先を使うことは脳にもたくさんの刺激を与えますから、身体全体の成長や頭の育ちにもつながるでしょう。
遊んでみた様子は、ぜひ#takeruide #VERYこども遊び研究所 のハッシュタグをつけてInstagramにアップしてくださいね!
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、遊びのプログラムの開発、ノウハウの提供、情報発信などに幅広く従事。子どもの表現教育のためのミュージアム設立が目標。2021年1月現在、5歳の娘と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。Instagram:@takeru_ide