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超人気教育系YouTuberが語る 「一度ではなく二度刺す」褒め方の秘訣

教育系YouTuberとして授業動画を投稿する葉一さん。前編では動画投稿のきっかけやオンライン教育が抱える課題を話してくれましたが、今回は塾講師の経験やご自身の子育てを通して感じた、勉強に興味を持たせるコツや「上手な褒めかた」について聞きました。葉一さんも実践している「点ではなく線で」「一度ではなく二度刺す」褒めかたとは?

知的好奇心のある子の
学力は必ず伸びる

 

――塾に通う、授業動画を見るといった具体的な勉強に入る以前に、勉強自体に興味がない子も。特に低学年の子をどうやって勉強好きにさせたらいいか、試行錯誤している親も多いです。

勉強イコールゲームだと思わせるが勝ちです! 足し算をプリントで覚えるのもいいですが、5足す6を教えるのは口頭でもできます。それをママやパパとゲーム感覚でやっていったほうが、勉強の楽しさを実感できるはず。

僕には小2と4歳の2人の子どもがいます。2人とも数字が好きになってほしいと思って、お風呂に入りながら数字ゲームをやっています。始めたのは長男が4歳のとき。プラレールが好きだったので、「キミは今プラレールを2つ持っていて、パパは2つ持っているよ。全部でいくつ?」と、ゲーム感覚で足し算を教えました。教科書にはりんごやみかんを例が出てきますが、やっぱり好きなもののほうがイメージがしやすいんですよ。最初は指で数えてなんとか正解する状態でしたが、毎日繰り返してほめ続けていたら、小1に上がる前にはかけ算がある程度できるようになっていました。

年齢が上がっていって、「なぜ勉強しなくてはならないのか」と壁にぶつかることもあります。そこでバカバカしくなって勉強をしなくなるのか、それでもちゃんとやるのか。それを分けるのは、知的好奇心です。新しいことを知ることが自分にとって有益だと理解できている子は、必ず伸びます。

 

――子どもの知的好奇心を伸ばすために、親としてどんなことができるのでしょうか?

できたことはとにかく褒めること。理想は褒めが9割ですが、実際に子育てしてみるとなかなか難しいと実感しています(笑)。

 

――褒め方のコツがあれば教えてください。

「点ではなく線で褒める」ことを意識してください。塾講師時代は生徒の過去のプリントを全部コピーして管理していたので、テストの結果がふるわずに落ち込んでいる子に「この前はここで取れなかったのに、今回はきっちり正解していてすごいよ!」と声がけしていました。

お子さんがテストでいい点をとってきたら、その点数だけではなく、中身をちゃんと見て褒めてあげる。過去にできなくて苦戦したところをクリアしていたら、そこをきちんと言葉にして褒めてあげること。そうすると「自分のことをちゃんと見てくれる」と子どももうれしくなります。

「褒めは2回押す」のもおすすめ。「100点取ってすごい!」とまずは褒めたあと、時間がたってからしみじみと「あの100点はやっぱりすごかったね」ともう一回褒める。浅く刺さっていた褒め言葉を深く突き刺すという感じですね(笑)。子どもって、普通の会話の流れで褒められるとテンションが上がるものなんですよ。

 

子どもは自力で変わらない
低年齢のうちに、親子で
勉強の「ブレないルール」作りを。

 

――勉強をするといったのにやらない、宿題をするといったのにサボっているなど、勉強に関する約束はどうやって決めていったらいいのでしょうか。

親の理想としては、帰宅してすぐ宿題をやってほしいですよね。それを実現させるためには、子どもにとって「この量ならあっという間に終わる」という認識を持たせるといいでしょう。勉強に苦手意識がある子の中には、集中したら5分で終わる内容をダラダラと時間をかけすぎてしまい、「30分もかかってしまうから嫌だ」と思い込んでしまっているパターンも多い。だからその思い込みを崩してあげるといいです。実際に時間を測ってみて、「5分しかかかっていないよ」と、「あっという間に終わる」ことを見せ、それを根気よく繰り返してください。

勉強に関するルールを作るのは、実は意外と簡単。でもそのルールを運用し続けるのが難しいんです。

「やることを先にやったらゲームをしてもいい」と決めても、その日たまたま親の虫の居所が悪くて先日のテストの結果を持ち出されて注意などしてしまうと、子ども側が約束と違う!と感じて、一瞬でルールが崩壊します。

僕が子どもを叱るのは、他人を傷つけた時と約束を守らない時。それ以外は許容するようにしています。子どもにとって親がぶれるのって良くないと思うんですよ。「あの時は許してくれたのに、今日はなんでダメなの!?」って。だから叱るのにも軸を持つようにしています。

 

――「勉強しなさいと言わなければやらない」とイライラする前に、もっと親ができることはあるということですよね。

本当は自分で自覚して変わってほしいところでしょうが、基本的に口出ししないと子どもは変わりません。できれば未就学、遅くとも低学年のうちに、親子で「ブレないルール」を見つけておくといいと思います。

◉葉一(はいち)さんプロフィール
1985年生まれ。36歳。塾講師を経て、2012年6月1日にYouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」(https://www.youtube.com/channel/UCzDd3Byvt91oyf3ggRlTb3A)を開設。ていねいな板書と分かりやすい授業が人気を呼び、2020年7月にチャンネル登録者数は100万人を突破。私生活では小2と4歳の2人の男の子の父でもある。

取材・文/樋口可南子
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