おうち時間が増え、家族で一緒に遊べて、知育玩具としても注目を集めている「ボードゲーム」。3歳児でも楽しめるボードゲームの選び方やおすすめのアイテムを井出武尊さんに教えてもらいました。
シンプルなルール、子どもが楽しめるものを!
3歳頃は並行遊び(数人の幼児が同じ場所で、同じ遊びをしつつも、一緒には遊ばないこと。平行遊びとも表記する。)が大半ではあるものの、まわりの様子をうかがいながら一人遊びするなど、他者への意識が高まってくる時期でもあります。一方で記憶力がぐんとのびたり、自分で何でもやりたがるようになる時期でもあるので、ボードゲームの特徴でもある、自分で判断してゲームを進めていくことを楽しめるはずです。
3歳児でも楽しめるボードゲームを選ぶときのポイントは3つ
・動物や花、車など子どもが好きなものがテーマになっている
・短時間で決着がつく、単純明快なルール
・モチーフが大柄でかわいいなど、見た目に子どもを惹きつけやすいデザイン
井出さんおすすめのボードゲーム3選
遊び方はご家庭でアレンジ可能!戦略的なすごろくゲーム
パカパカお馬 (Hoppe Reiter) ¥3,080(税込)
特殊サイコロ2種類の印を見て、「馬を進める」か「道具をもらう」かをその都度判断して、自分のパズルボードに道具をすべて揃えた上で、厩舎に馬を連れて帰るゲーム。[2-4人 3歳以上向け](すごろくや)
「道具をとるか、進行するかを選択する戦略的なゲーム性がユニーク。3歳の子どもでもわかりやすいシンプルなルールで、どちらをとるか 「自分で決める」ということが意義深い。また、サイコロを振る前に選ぶとか、付属のハードルを使うなど「ゲームの発展性」もあり、大人も子どもも一緒に楽しめます」(井出さん)
絵柄のカードで、3歳にも簡単な神経衰弱に!
かわいい洋服に身を包んだくまの神経衰弱ゲームが楽しめるメモリーカード。紙は厚手で丈夫なので、小さなお子様でも持ちやすいサイズ感。くまの絵が鏡絵になっているので、絵の違いを発見する集中力も培うことができる。[2-4人用3歳以上向け](カワダ)
「神経衰弱はとにかくルールが簡単だから、この頃には特におすすめのゲーム。とはいえトランプの記号化された数字では難しいと感じやすいので、絵柄のメモリーゲームが◎。カードがテディベアの形で可愛いらしく、子どもが入り込みやすい。よく見るとパンダが混ざっていたりするのも可笑しいです。色鉛筆でふちどりをして塗り絵も楽しめそう。」(井出さん)
3歳が遊びやすいわかりやすさが詰まった、
「協力プレイ」型ボードゲーム
果樹園ゲーム Obstgarten: Fur 2 bis 8 Spieler ¥7,480(税込)
「カラス」対「人間たち」どちらが先にフルーツを集めるのかを競うゲーム。サイコロを順番に振って、出た目に応じた果物を収穫したり、カラスの目が出たらカラスのパズルをプラス。カラスのパズルが完成する前に、果物を全部収穫すれば人間たちの勝ち!というルールなので、共通の目的に向かって、ゲームを楽しむことができる。[2-8人 3歳以上向け](ブラザー・ジョルダン社)
「たくさん実った果実を、カラスに取られる前に収穫しよう!という設定のゲーム。ストーリー性があることや、数字を使わない色のサイコロを用いていること、木製の果実のピースが使われていることなど、3歳くらいの子どもが遊びやすい要素がたくさん。小さな果実のピースをつまむことで、指先を使うトレーニングにもなります。対戦型ではなく、みんなで協力してカラスから果実を守るという遊び方も素敵」(井出さん)
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、遊びのプログラムの開発、ノウハウの提供、情報発信などに幅広く従事。子どもの表現教育のためのミュージアム設立が目標。2021年1月現在、5歳の娘と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。
Instagram:@takeru_ide