たくさんある知育玩具の中でも、対戦相手の出方を読んだり、みんなでわいわい賑やかに思考力を鍛えることができるのが「ボードゲーム」。知的関心が深まる5歳児が楽しめるボードゲームの選び方やおすすめアイテムを井出武尊さんに聞きました。
遊びを通して学習の準備もできる
就学前の5歳児頃になると「ひらがな」や「数字」など知的なことにも関心を持つ子どもも多く、自分がイメージしたものを具体的に描いたり作ることができるようになります。また、お友達と共同作業をしたり、感じたことなどを伝え合ったり、競い合うことを楽しめるようにも。ゲームの前にルールを説明しても、すぐに理解できるので、様々なタイプのボードゲームが楽しめるはずです!
5歳児でも楽しめるボードゲームを選ぶときのポイントは3つ
・ルールを理解する力が高まるので、複数の要素が組み合わさる複
・簡単な算数の概念に触れるもの、たくさんの語彙やひらがなを用
・友だち同士でも楽しめるゲーム性の高いもの、ワクワク感の生ま
井出さんおすすめのボードゲーム3選
記憶力+運要素で、大人と競える難易度が◎
9枚のタイル(カード)で、誰よりも早くお題どおりに再現するゲーム。一見シンプルなルールなものの、タイルの表裏で異なる絵柄がが書かれてあるので、組み合わせをよく考えて揃えるなど記憶力・思考力が試される。ゲームタイル 36枚 / お題カード 30枚/ 遊び方説明書(JP/EN) ※本製品を2パッケージ使用することで最大8人までいっしょに遊ぶことができる。[6歳以上向け](オインクゲームズ)
「カードの並べ方次第でなかなか完成しないところがおもしろい!反射神経勝負のようでいながら、記憶力や運の要素もあり、程よく複雑。焦ると記号は同じものに見えたり、見間違いをしたりしやすく、5歳くらいならば大人と競っても楽しめるはずです」(井出さん)
手先の器用さだけじゃない!戦略性も重要なバランスゲーム
カードを積んで建物を作っていくバランスゲーム。建物を崩さないように、折り曲げたカードを柱にして乗せ、手札から次の床を選んで重ねていきながら、手札を一早く無くすことを目指します。カードのタワーが崩れるとそこでゲームオーバー。手持ちのカードが少ない人が勝ち。[2−5人 5歳以上向け](すごろくや)
「カードゲームの戦略性に、手先の器用さが必要な緻密な作業が加わったような遊び。3歳でもできるでしょうけれど、5歳児くらいの子どもだからこそ楽しめる難易度かもしれません。ゲームの展開次第ではかなり高いタワーになるのも醍醐味の一つ」(井出さん)
日本語・文字に親しめる、大人も楽しいかるた遊び
教育学者齋藤孝先生が選んだ「こどもに覚えて使ってもらいたいことわざ48」の、楽しい絵あわせかるた。 シンプルな絵柄で、大人が読んでも楽しめる読み札のウンチク説明書付。[3歳以上向け] (奥野かるた店)ⓒNHK・NED
「伝統的な遊びだけあって、普遍的な魅力があります。特にこのカルタは「ことわざ」が題材ということもあり余計に感じます。ことわざを通じて、日本語、文字、そう言ったことに触れることができます。子どもが文字に興味を持ったらオススメ」(井出さん)
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、遊びのプログラムの開発、ノウハウの提供、情報発信などに幅広く従事。子どもの表現教育のためのミュージアム設立が目標。2021年1月現在、5歳の娘と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。
Instagram:@takeru_ide