ママやパパが子どもと一緒に楽しめる“おうち遊び”を毎週金曜日にご紹介している「VERYこども遊び研究所」。
第33回は、井出武尊さんの“貼る”クリスマスツリー。マスキングテープで囲った中に、スポンジや歯ブラシを使って子どもに思う存分お絵描きしてもらいましょう。小さい子どももOK!仕上がりがアート作品に見えてくるから不思議です。
「マスキングテープで!
誰でも簡単クリスマスツリー」
お洒落なクラフト材料として人気のマスキングテープですが、元々は絵を描く際に一部をマスク(隠す)して絵の具がつかないようにしたり、工作時に仮止めをするためのもの。
今回はマスキングテープを本来の用途で使って、簡単に誰でもできるクリスマスツリー作りをやってみましょう。動画はこちら。細かい手順は下記に記します。
用意するのは紙と絵の具とマスキングテープ。絵の具はなければクレヨンやパステルなどでもOKです。色鉛筆のような硬質なものだとマスキングテープとの相性が良くないかもしれません。
画用紙は何色でも構いません。子どもと一緒に選びましょう。これもすでに遊びの一部。
まず最初はマスキングテープを画用紙の”色を塗りたくない部分”に貼ります。テープが細い場合は二列、三列と並べて貼っていきます。テープとテープの間は隙間ができないようにします。ここではシンプルに三角形にしました。
あとはテープの内側を塗るだけ。どんな塗り方でも構いません。きれいに塗ろうと思う必要もありません!だから誰でも簡単にできちゃいます!
今回は2種類の塗り方(描き方)でやってみます。どちらも年齢すら問わないやり方です。赤い画用紙の方、こちらは、食器を洗うときなどに使用するスポンジを筆の代わりに使ってみます。絵の具を混ぜるためのパレットは、開いた牛乳パックでも代用できますし、紙皿でも問題ありません。
トントンと軽く叩くように色を重ねていきます。ツリーだからと言って緑色ばかりではなく黄色や青など様々な色を混ぜるように使っていきましょう。これもきれいに混色する必要などありません。塗りムラや、塗り残しがあって全然OK。ぐちゃぐちゃに塗っていきます。最後にはそれも含めて良いアジになります。
1〜2歳くらいの子どもであれば、手や指で直接塗ります。絵の具の感触は少しヒンヤリして柔らかく、粘り気があるので、実はとっても楽しいんです。
4〜5歳以上になってくれば、自分の思うツリーを描くと良いと思います。色の混ざり具合によって偶然出来上がる表面の感じが楽しいはずです。
ちなみに、肌の弱い子どものためにパッチテストや、EUの高い安全基準に準処したフィンガーペイント用の絵の具もあります。気になる方は調べてみてください。
親子でやるのであれば、ママやパパがこんな風に声をかけて、少しづつ進めるのも良いと思います。
「今日は筆を使わないでスポンジ(別の道具でも可)でお絵描きするよ」
「最初は1色選んでね、どれにしようか?」(緑でなくても可)
まずはこの1色で絵の具を塗る感触をつかむ。慣れてきたところで…
「じゃぁ色を増やしてみよう、今度は何色にしようか?」
「2つの絵の具を混ぜながらやってみよう!」
こんな感じ。いきなり「自由にやってみよう!」とはせずに、少しづつ小さなステップを重ねて進めるのがポイントです。もちろん、自由にやりたい!という子どもは最初から好きにやってみよう!
ある程度塗り終えたらしばらく乾燥させます。乾燥の時間は絵の具や水の量によりますが、早ければ5分程度です。
乾燥している間にもう一つの方、こちらは使い古した歯ブラシでやってみます。スポンジの場合とはまた異なる表情が生まれます。※写真の歯ブラシはすでに絵の具が付いています。
スポンジのお絵かきはざらっとした表面の感じがユニークですが、こちらはもみの木の枝ぶりを思わせるようなケバケバがなんとも面白い。
最後には絵の具をつけた歯ブラシを親指で弾いて、しぶきを飛ばして遊びました。これは子どもたちも大喜びです。床やテーブルは新聞紙やビニールシート等で養生してから遊びましょう。
乾燥したらテープを剥がします。マスキングテープは粘着力が弱いので、こういった使い方ができるのですが、それでも最初は紙が破れないように慎重に。実はこのテープを剥がす感触も楽しいのです。ぐちゃぐちゃに絵の具を塗っただけなのに、きれいにシルエットが浮かび上がります。
テープを剥がしたら最後の仕上げ。ツリーの飾りを塗っていきます。オーナメントやモールを様々な手法で描きます。クレヨンなど異なる画材で重ねるのも楽しいです。スポンジで描いたツリーには指や割り箸で、歯ブラシで描いたツリーはやはり歯ブラシで描いてみました。これで完成!
先週のVERYこども遊び研究所で紹介した、手作りオーナメントを貼り付けても楽しいでしょう。
簡単に素敵なツリーの出来上がりです。最後はもちろんマスキングテープで壁に貼ります。たまには自分で作るクリスマスツリーも良いものです。
遊んでみた様子を、ぜひ#takeruide #VERYこども遊び研究所 のハッシュタグをつけてInstagramにアップしてくださいね!
\教えてくれたのは/
◉井出武尊さん Takeru IDE
2004年東京藝術大学先端芸術表現科卒業。子どもと遊びの企業にて多数のプロジェクトに携わり、15年以上にわたって子どもの遊具や遊び場のデザインを手がける。幼少期における表現活動の重要性を感じており、学校教育以外の選択肢を構築するべく広く活動中。2020年4月現在、4歳3ヶ月の“姫”と毎日遊ぶ様子がSNSを通じてママたちの関心を集めている。Instagram:@takeru_ide
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