きのこが主役になる料理も美味しいけれど、今回はきのこの〝底力〟にフォーカス。その食感にはお肉のような食べ応えもあれば、天然の出汁のような旨味も。調味料や具材を買い足さなくてもおうちご飯が一気にレベルアップする、冷凍ストックの仕方から活用法まで、必見です!
こちらの記事も読まれています
\ストックすると便利です/
旨味になる、お肉がわりにもなる
冷凍きのこでおうちご飯を
ブラッシュアップ!
◉教えてくれたのは……
料理家・サルボ恭子さん
パリの有数ホテルに勤務し、帰国後は日本と台湾で料理教室を主宰。2人の子どもはすでに独立し、現在は、フランス語教室を主宰する夫と2人暮らし。近著に『かんたんシンプル ごほうびデザート』『フランス共働き家庭の2品献立』など。@kyokosalbot
冷凍きのこの底力で、
いつものメニューの
旨味が変わります!
下処理して冷凍しておけば、調理時にパラパラ鍋に入れるだけ。具材としてはもちろん、旨味の力も陰の立役者的な存在に。きのこが余ったら、どんどん冷凍ストックに加えて無駄なく活用!
❝冷凍きのこMIXで❞
きのこの
炊き込みご飯
秋ご飯の代名詞。
香りがぎゅっと詰まった
具沢山炊き込みご飯
きのこが数種類入っていることで食感はもちろん、味や香りのハーモニーが楽しい炊き込みご飯。あれこれ調味しなくても+塩、醬油のみで秋の香りが詰まった一品に。食べ応えもばっちりです。炊飯器で炊く場合は取り扱い説明書通りに。
◉材料(作りやすい分量)
米…2合
冷凍きのこMIX…150g
さつまいも…細1本・約12㎝(100g)
ほぐし鮭(瓶詰)…30g
塩…小さじ1/5
醬油…小さじ1
きのこMIXを鍋にパラパラと入れて旨味&風味を後追い。冷凍することで凝縮された旨味の詰まった水分も余すことなく活用。
◉作り方
1_鍋に、研いで水気をきった米と、米と同量の水を入れ30分(時間があれば1時間)浸水させる。さつまいもはよく洗い皮付きのまま1.5㎝角ぐらいに切る。
2_塩、醬油、鮭を入れてさっと混ぜてさつまいもをちらし、きのこを加えて蓋をして中火にかける。
3_鍋中からぐつぐつ音がし、しっかり沸騰してきたら弱火にして10分炊いて中火にし、10秒ほど待って火を止めて10分蒸らす。
4_ふたをあけてしゃもじで底から大きく上下を返し切るように全体を混ぜ、茶碗に盛る。
❝冷凍エノキで❞
エノキの味噌汁
料亭風の味わいがやさしい!
刻みエノキが
〝具材と出汁〟の二役に
出汁を取らずとも、エノキの持つ〝旨味力〟を感じられるシンプルな味噌汁。エノキはもちろん、具材としても存在感があり、美味しくいただけます。主食の味を邪魔しない、さらっとしたやさしく上品な味わい。
◉材料(2~3人分)
大根(細切り)…約2㎝(100g)
人参(細切り)…約3㎝(50g)
油揚げ(細切り)…1/2枚
冷凍エノキ…25g
塩…小さじ1/3
味噌…大さじ1強
水…3カップ
◉作り方
1_鍋に水、大根、人参、油揚げ、エノキ、塩を入れて中火にかける。ぐつぐつとしてきたら火を弱め、野菜に火が入るまで10分ほど煮、味噌を加える。
2_味を見て足りないようなら塩や味噌(分量外)で調味し、椀に盛る。
鍋に水、野菜、冷凍エノキを入れて火にかけて味噌を溶くだけ。野菜を細く切っておくこと、すぐに火が通り時短に。
改めて知りたい、きのこのトリセツ
1.きのこは洗いません
きのこは水分に弱く、洗うと栄養素と旨味が逃げます。水で濡らし、硬く絞ったキッチンペーパーや、ブラシや刷毛などで汚れを落とします。
2.きのこの賞味期限は、ぬめりでチェック
冷蔵庫で1週間ほど保存可。ぬめりや酸っぱい匂いがしたら傷んでいる証拠。水けに弱いのでキッチンペーパー→保存袋に入れて保存して。
3.じつは、冷凍ストックに向いている!
残ったきのこはどんどん冷凍してしまうのがオススメ。旨味の強いエノキは刻んで、しめじやエリンギは合わせて「冷凍きのこMIX」に。
エノキ
きのこMIX
撮影/須藤敬一 調理/サルボ恭子 スタイリング/竹中紘子 取材・文/石川 恵 編集/磯野文子
*VERY2021年11月号「ストックすると便利です 冷凍きのこでおうちご飯をブラッシュアップ!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。