厳しい夏が過ぎ、残暑で疲れがたまっている時期ではないでしょうか?薬膳では疲労の状態を「気」の不足と捉え、すべての生理機能のためのエネルギーとして考えられています。疲れた体には「気」を補う食材として肉や魚、芋類、米などがおすすめ!今回のおうち薬膳レシピは〈すりおろしにんじん〉がポイント、野菜が苦手な子どもにも最適なんです。身近な食材で疲れやすい身体にパワー補給しましょう。
具材3つで簡単!
旨味たっぷり「にんじんカレー」
◉材料(3〜4人分)
・鶏もも肉 1枚
・玉ねぎ 1個(240g)
・にんじん 1本(150g)
・カレールー 70g
・中濃ソース 小さじ1
・しょうゆ 小さじ1/2
・サラダ油 大さじ2
◉作り方
①玉ねぎは1.5センチ大にざく切りにする。にんじんは皮を剥きすりおろす。鶏もも肉は一口大に切る。カレールーはブロックタイプの場合、粗く刻んでおく。
②フライパンにサラダ油を熱し、強めの中火で玉ねぎを炒める。ときどき焦げないように混ぜながら、全体に焼き色がついてきたら片側に寄せ、鶏肉を加える。鶏肉の表面の色が変わったら、水100ml(分量外)を加えて全体を馴染ませる。
③にんじん、水400ml(分量外)を加え、沸いたら蓋をして弱めの中火で5分煮る。火を止めてカレールーを加え、溶けたら再び火をつけ2~3分煮る。しょうゆ、中濃ソースで味を調える。
◉レシピのポイント
・にんじんはすりおろすことで、臭みがなくなり甘味が全体に広がります。
・炒め玉ねぎに先に少量の水を加えなじませることで、出てきた旨味が全体に行き渡ります。
◉今回のキー食材
・にんじん、鶏肉…消化機能アップ、エネルギー補給
にんじんはこの他、PCやスマホによる目の疲れの改善、血も作るので貧血や美肌にもおすすめ!
◉疲れを感じたら…
「気の不足」はこんな症状でチェックできる!
《気不足のチェックポイント》
☑︎疲れやすい
☑︎やる気が出ない
☑︎風邪をひきやすい
☑︎声がおなかから出にくい、発声が億劫
☑︎おなかを下しやすい、あるいは便秘気味
☑︎冷え性
☑︎汗が出やすくとまりにくい
気を補う食材を普段から取り入れて、疲れやすい季節を乗り切りましょう!
◉齋藤菜々子プロフィール
料理家・国際中医薬膳師。IT企業で営業を経験後、料理家のアシスタントを務め独立。日本中医学院にて中医学を学び国際中医薬膳師を取得。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材のみを使ったつくりやすいレシピにこだわり、家庭で毎日実践できる薬膳を提案している。東京・自由が丘にて料理教室を主宰。教室情報はInstagram@nanako.yakuzenにて。