コロナ禍を経て、ドレスコードが緩和した企業も多い中、働くママたちの〝一張羅シーン〟にも大きな多様化の波が訪れているようです!そこで、VERYモデルで社長の申真衣さんや読者ママたちのリアル勝負服を取材。きちんと感と着映えを両立する今どきコーデを拝見しました。
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働くママの勝負服事情!どんな場面で、何を着てる?
ワーママ勝負服白書
Q1
仕事で〝勝負服〟を着るのは
どんな場面ですか?
クライアントや顧客、取引先など、法人個人にかかわらず社外の相手と接するシーンが過半数でしたが、一方で社内の上層部や大人数が出席する会議や式典など、身内相手に緊張感のある装いが求められる場合も。育休明け、営業からバックオフィス業務にスイッチしたママが、定期的な勉強会や新入社員との向き合いを担当するケースも。
Q2
仕事の〝勝負服〟で
重視することは何ですか?
何はなくともきちんと感、という予想に反し、〝TPOに合ったスマートさ〟が最多。画一的に〝ジャケット&ピンヒール〟ではなく、会う相手や場面に応じた臨機応変さがシゴデキ印象に繋がる今、予め先方の社風などをSNSでリサーチする入念派も! 多様化の波で、お仕事勝負服にも〝柔軟さ〟や〝自分らしさ〟の絶妙バランスが求められる時代のよう。
Q3
通勤服のカジュアル化で
〝勝負服〟の基準は変わりましたか?
全体の7割が、勝負服の基準がゆるくなった変化を実感。コロナ禍を経て、各企業が有能な若手人材を求め多様化に適応し始めているのも一因のようです。「ジャケット必須」のドレスコードが撤廃された企業も多く、「会社のルールより〝自分が上がる〟目線で勝負服を選ぶようになった」という嬉しい声も多数。
Q4
更新形の〝勝負服〟のキーアイテムは?
【ローファー】【ボウタイブラウス】
目立った回答はジレ。素材や形はそれぞれに幅がありましたが、ジャケット必須でないビジネスシーンでオシャレ感と程よい緊張感を叶えてくれる他、母業やママ友ランチでも応用できる懐の深さはVERY世代の強い味方。男性が10割スーツの会社のためあえて差別化を図るソフトカラーやスカートのセットアップを着るという人や、ジャケットより堅すぎずブラウスよりフォーマル見えな「ケープ」という選択肢など、勝負服アイテムも多様化が進んでいる印象でした。
※VERY読者の働くママ63名を対象に行ったアンケート結果に基づく内容
申真衣さんの一張羅服は「着映えブラウス」
VERYモデルきってのお仕事ママ、
申 真衣さんの勝負服にも変化が!
VERYモデルの他、アミューズメント施設などを運営するGENDAの代表取締役社長の顔も持つ申真衣さん。社外のエグゼクティブと対峙する勝負シーンも多い申さんの一張羅服は? リアルオフィス&オール私物で撮影しました♥
\普段の出社日はこんなスタイル!/
アミューズメント施設の運営などを行う会社でドレスコードはゆるめなので、普段はこんなパーカ×スニーカーの楽ちんスタイルが定番! ミュウミュウのボンディングパーカがお気に入り。
きちんと見えて堅くない!
シースルー×ラメスカート
Blouse:LUDLOW
Skirt:BLAMINK
Bag:MIU MIU
まさに黒ジャケ×ピンヒール一択の金融期を経て、時代や立場の変遷と共にお仕事服も大きく変わったという申真衣さん。新定番となったシースルートップスはラドローのもので、ジャケットを羽織らないシーンでもソフトなフォーマル感が出て活躍中だそう。申さんと言えば!のモノトーンスタイルですが、年齢と共にミニマルすぎるスタイルに違和感が出てきたので、ボトムスもマルチカラーのラメがあしらわれたボリューム感あるフレアスカートで、程よく盛れる白黒スタイルが定番に。
※すべて本人私物
〝甘服〟の着映え感って、
お仕事勝負シーンでも頼りに!
シーズンごとのトレンドに実はあまり左右されない甘ブラウス。ラドローやカイトは特によくチェックし、良いものに出会うたびに買い足しています。 前職の外資金融時代、「ビジネスでは会うたびに印象を変えない方が得」と教えを受けてから、自分の存在を相手に印象付けるため、コーデはほぼ白黒一択!が鉄則に。
商談や打ち合わせ相手の男性がスーツでなく〝ジャケパン〟くらいの場面では、私もスーツ未満で、デザインの効いたブラウスが頼りに。「きちんと見えたいけど程よい華やかさも欲しい」というニーズをまさに叶えてくれます。今季はラドローの花柄刺繍ブラウスを購入。カイトも、大人が着られる華やかな甘さが秀逸で毎シーズンチェックします。夜に会食がある日はくすみブルーのセンタープレスサテンパンツを合わせて普段よりも少し着映え感を意識します。
※すべて本人私物
申真衣さん的きちんとシーンの「ジレ&ジャケット」コーデ
メンズライクなベストは
ジャケット未満の日に便利
Scene:
会社顧問と打ち合わせ
Gilet:THE ROW
Pants:THE ROW
Tops:Drawer
Necklace:HERMÈS
Bag:THE ROW
出社の服装は基本的に自由ですが、会社顧問など目上の相手と会う場面ではジャケット未満ながら程よいきちんと感が出るベストが便利。エルメスのファランドールのシルバーネックレスで華やかさをプラスします。何年も愛用し続けているドゥロワーのリブニットは、黒より明るく白より扱いやすいグレーがジャケットやベストのインナーに大活躍! すでに4枚目です。
ダークスーツの日は
白Tや足元で自分らしさ
Scene:
金融機関への融資相談
Jacket:STELLA MCCARTNEY
Pants:STELLA MCCARTNEY
T-shirt:PETIT BATEAU
Shoes:HERMÈS
Socks:Pantherella
Bag:MIU MIU
金融機関の方を相手に融資相談や腰を据えてMTGするシーンでは、先方が全員スーツのことも多く、自分も信頼感を与えるダークスーツが定番。ステラのセットアップのインナーはプチバトーの白T、足元はローファーにリブソックスで自分らしさを。ステラやアクネは、意外にもお仕事で活躍するジャケットやパンツが豊富で、海外通販もよくチェックします。
金融時代は「お仕事靴=黒ピンヒール」一択でしたが、最近はゆるめな足元がダークスーツのハズしにひと役。男性がスーツにスニーカーを合わせるイメージで、私もパンプス以外のラフな足元バリエを広げています。今のお気に入りはローファー×ソックス。レインシューズ代わりのレペットや送迎シーンに活躍するマノロのぺたんこの他、アディダスの黒サンバもビジネスシーンで密かに活躍中です!
※すべて本人私物
column
色石やアシメトリー。
勝負服でもジュエリーで遊び心を
前職の金融時代はほぼ着けなかったジュエリーですが、年齢や仕事のステージも変化した今、ビジネスシーンの勝負服に、程よく個性や遊び心をプラスしてくれる存在に。マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤックの色石ジュエリーや、ソフィー ビレ ブラーエのアシメントリーなパールピアスは、さりげない存在感で最近のお気に入りです。
「華やかジレ」が勝負服の新定番!
ドレスコード緩和でますます多様化。
働くママたちの〝勝負服現在地〟
コロナ禍を経て企業のドレスコードが緩やかになり、VERY読者の勝負服にもその変化が……! 真面目とオシャレの狭間にある、ママたちの勝負服は?
【CASE 1】
❝自由度の高い社内発表。
〝着映えジレ〟が
働くママの自信になる❞
「勝負服」で終わらない!
母業やオフにも使える優秀ジレ
読者 M.S.さんの場合
40歳・娘8歳、5歳 ITメーカーの販売推進職
ツイードベスト¥49,500(トゥモローランド コレクション/トゥモローランド)シアートップス¥7,480(ナノ・ユニバース/ナノ・ユニバース カスタマーサービス)パンツ¥27,500(セピエ/ガリャルダガランテ 青山店)ピアス¥49,500(モニス/フォーティーン ショールーム)時計¥25,300(デミルクス ビームス/デミルクス ビームス 新宿)バッグ¥561,000(ヴァレクストラ/ヴァレクストラ ジャパン)パンプス¥157,300(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマーサービス)
Scene:
社内の営業やSEに向けた
製品勉強会で司会進行及び講師
企業向けストレージ製品の販売促進の一環として、社内のSEや営業に向けた勉強会で司会・講師を担当しています。数年前にジャケット着用の社内ルールが撤廃されたのを機に、自分に自信を持てる甘デザインのジレを着ることがスタンダードになりました。インナーには透け素材のトップスで抜け感を意識。お仕事勝負服でありつつも、ママ友との休日ランチや子どもたちの学校行事にも使える汎用性の高さもお気に入り。勉強会では同時にオンラインの動画生配信を行うこともあるので、画面越しでも着映えるところが頼りになります。
やっぱり頼れる「本命ジャケット」の今どきコーデ
【CASE 2】
❝信頼を得たい大一番
〝ブルーワントーン〟で
好印象を確約!❞
ブルーの力を借りて
知的さと洒落感を完備
読者 N.T.さんの場合
35歳・息子3歳、娘0歳 証券会社の営業職
誰からも好印象な青色ワントーンなら、顧客からの信頼を得つつ自分のオシャレ欲も満たせる絶妙バランスに。袖を捲ってブラウスを覗かせるのもこなれる技。
ジャケット¥83,600(エブール/エブール GINZA SIX店)ブラウス¥29,700(ベイジ,/オンワード樫山 お客様相談室)パンツ¥26,400(ハイク/ボウルズ)ピアス¥110,000(ウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)リング¥6,380(ジュール クチュール×デミルクスビームス/デミルクス ビームス 新宿)バッグ¥209,000(J&M デヴィッドソン/J&M デヴィッドソン カスタマーセンター)
Scene:
資産家の自宅に大きな契約に
繫がる資産運用の営業訪問へ
お客様の希望や心情を細かくヒアリングしながら、資産運用に関わる今後の相談・提案をします。数回にわたりご自宅へ訪問し、「この人ならまた会ってもいい」と好印象を抱いてもらうことがマスト。数年前までは白シャツが鉄板と思われていた金融業界ですが、時としてフレッシュ感が出すぎる白より、余裕を感じさせるブルーのワントーンが最近の私的定番。多少華のあるデザインでも知的なイメージを損なわず、「信頼感」を醸せる気がしています。色で自分らしさを出す分、ジャケットやパンツはシルエットが美しいミニマルデザインを選びます。
【CASE 3】
❝信頼感とリラックス感を醸す
力の抜けたジャケパンスタイルで❞
一見シンプルでも、
技ありディテールで自分らしく!
読者 Y.A.さんの場合
36歳・娘5歳、息子1歳 弁護士
モードにも振れるひとクセジャケパンがオシャレの要。インナーには、光沢のあるベロアトップスで大人の華やかさを。
ジャケット¥63,800 パンツ¥41,800(ともにチノ/モールド)トップス¥11,000(マカフィー/トゥモローランド)ネックレス¥13,200(インムード/フォーティーン ショールーム)時計¥7,160(クルース/HIROB ルミネ新宿)バッグ¥93,500(メゾン カナウ/ヤマニ)パンプス¥135,300(ジャンヴィト ロッシ/ジャンヴィト ロッシ ジャパン)
Scene:
大型案件の慰労会を兼ねて
老舗レストランで顧問先と会食
顧問先との会食では、プライベートな話なども交えてコミュニケーションを取り、それまでより一歩踏み込んだ関係性を築くことが目的。信頼感はキープしつつ、同時に壁を作らないリラックスした雰囲気が理想なので、さりげないデザインが効いた上質感あるジャケパンにTシャツやカットソーのインナーで遊ぶスタイルに。ジャケットを脱いでも華やかに見えるベロアトップスや、ほんのりモードなブランドのジャケット&パンツが活躍します。
お仕事ブラウスは「ケープ&ボウタイ」が最適解!
【CASE 4】
❝フォーマル感と
着映え力のケープが
大規模イベントの最適解❞
ケープブラウスなら
真面目と華やかさを一挙両得
読者 S.Y.さんの場合
35歳・娘2歳 損害保険会社の企画職
ジャケットほど真面目すぎず、ブラウスより着映えるケープが今の気分に適任。袖が揺れるデザインで、プレゼン時の所作もエレガント! ミントのカラーパンツとも好相性。
ケープブラウス¥38,500(ル フィル/ル フィル ニュウマン新宿店)パンツ¥9,900(ミラ オーウェン/ミラ オーウェン ルミネ新宿2店)メガネ¥41,800(アイヴァン/アイヴァン 東京ギャラリー)ピアス¥110,000 バングル¥162,800(ともにウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)バッグ¥71,500(ヘリュー/ショールーム セッション)
Scene:
数百名規模に向け在籍部署の
説明をする新入社員研修会
在籍部署の代表として、数百名規模の新入社員向けに行う説明会の進行・講師を担当しています。数年前までは壇上にあがるようなフォーマルなシーンではスーツが必須でしたが、コロナ禍を機にドレスコードが緩和され、今は新人世代から見ても違和感のない程よいきちんと感と自分らしさが出せるケープが勝負シーンに大活躍。ジャケットよりも女性らしいトレンド感があり、逆にブラウスよりはフォーマル感を出せる絶妙な塩梅が頼りになります。多いときでは500名近い規模になる会場で、遠目に見ても着映え感のあるシルエットも大きな魅力。
【CASE 5】
❝会社の印象が決まる初対面こそ
〝優しげブラウス〟が使える!❞
「はじめまして」に効く
〝淡色×シアー〟
読者 Y.T.さんの場合
29歳・息子2歳 通信会社の総務職
くすみピンクにオーガンジー素材のブラウスで、お堅すぎず柔和な印象に。ボウタイはそのまま垂らしても、後ろでリボンにしてもOK。
ボウタイブラウス¥20,900(デミルクス ビームス/デミルクス ビームス 新宿)パンツ¥35,200(yori)ピアス¥17,600 ブレスレット¥20,900(ともにワンエーアールバイウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)バッグ¥56,100(フルラ/フルラ ジャパン)パンプス¥179,300(セルジオ ロッシ/セルジオ ロッシ カスタマーサービス)
Scene:
中途採用者へ向けた
会社関連のオリエンテーション
中途採用者に向け、社内システムの使用方法などの基本的内容をレクチャーするオリエンテーションを担当。入社して数日間で顔を合わせ、会社の印象を左右する存在になるので、相手の緊張感を解けるような親しみやすさを大事にしています。スクエアな印象のジャケットや衿付きシャツよりは、きちんと感がありつつも柔和なムードになるシアー素材のボウタイブラウスが便利。歓迎の気持ちを表して全身を明るめのトーンでまとめるのも必須です。
撮影/須藤敬一(人物)、清藤直樹(静物) ヘア・メーク/森 ユキオ〈ROI〉(申 真衣分)、TOMIE(咲 和希分) スタイリング/東 美穂 モデル/咲 和希 取材・文/川原江里菜 編集/引田沙羅 取材協力/株式会社GENDA、ソフトバンク株式会社、スカルペッタ東京
*VERY2023年12月号「働くママ的〝気合いの日〟のきちんと合戦!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。
*掲載のエルメス商品は私物になりますので、店舗へのお問い合わせはお控えください。