ルノワール展VERY特別鑑賞会 アフターレポート
現在、国立新美術館で開催中のルノワール展。
小さい時こそ本物の芸術にふれて欲しい!と、VERY親子50組を特別鑑賞会にご招待。
親子アートユニット“アーブル美術館”の藤原さんをゲストに迎え、
親子での美術鑑賞のコツや、アートを通じた子育てについて伺いました。
本誌8月号では掲載されなかった裏エピソードもご紹介します!
藤原晶子(あきこ)さんと彼女の子ども2人からなるアートユニット。藤原さん指導のもと、世界の名画を子どもが模写するのが主な活動。ルーブルに晶子の『あ』をかけて、アーブル美術館と命名。
- 今までの作品を集めた『アーブル美術館 大贋作展』。
名画と無垢に向き合った勢いのある絵。
息子の天馬くんの処女作品は、
藤原さんが最も好きな萬鉄五郎の
『裸体美人』を模写したもの。
娘の心海ちゃんは版画に夢中。
こちらは世界の著名人を消しゴム版画で
表現した『版画かるた』。
ルノワールの『読書する少女』の模写も登場。
段ボールに描かれたとは思えない
美しい色彩。
我が家は床に描いても、家具に描いてもOK
絵を描くことについて“ダメ”はありません
- Q1. 絵画を始めたキッカケは?
- 私の一番好きな作品を親子で鑑賞中のこと。どうしても欲しくなって「この絵、書ける?」と、当時小学3年生だった息子に思わず聞いたんです。そしたら、「うん、書けるよ」と。自宅に帰るとみかん箱の段ボールに、本当に30分ほどで描き上げてくれました。私、すごく感動してしまって。それが始まりでした。
- Q2. 絵はいつ描いていますか?
- 毎日、夕食後に描いています。我が家にはTVがないので、夕食後は自然と絵を描くことが習慣化しています。
絵を描く道具は家中に置いてあって、どこでも自由に描けるようになっています。 - Q3. 模写する作品はどのように決めているのですか?
- 私がいくつか作品を見せて、その中から子どもが描きたいものを選びます。
- Q4. 絵についてアドバイスやコメントすることはありますか?
- 一切ありません。以前「こうしたほうがいいんじゃない?」とアドバイスしたら、「じゃあママが描いてみてよ」と。実際描いてみたら、とてもとても私には描けなくて。すごく難しかったんです。以来、私はただ見守るだけ。
もちろん素直な感想で「すごい!上手だね!!」と言うこともありますが、息子は全然信じないというか、「まだまだだった」と言って納得しないんです。自分の中で“完璧”がないからこそ、今でも熱中して描き続けることができるんだと思います。 - Q5. 模写以外にも絵は描きますか?
- もちろん描きます。息子は今、電車が好きなので電車の絵を描くことが多くて。
その合間に模写をするという感じです。 - Q6. 絵を描く上でのルールは?
- ノールールです。我が家では、どこに描いてもいいんです。だから床は絵だらけ。コンポにもアクリル絵具で絵が描かれていたりします。
そして、「描きたくない時は描かなくていい」ことにしています。 - Q7. 子どもの長所を見つけ、それを伸ばすにはどうしたらいいですか?
- アートに限らず、自分の好きなものに出会えることってすごく幸せなこと。未来に繋がるし、趣味でも仕事でも、好きなものがある人は強いと思うから。だから、子どもがこれ!というものに出会えたら、全力で応援してあげるようにしています。
以前、息子が飛行機にハマっていた頃は、セントレア空港で気付けば12時間滞在していたことも(笑)。親子で好きなものに巻き込んだり巻こまれたりする関係は楽しいもの。これからも子どもの“好き”を大切にしたいと強く思っています。
行く先の美術館の作品を映画や絵本で見て予習すると、
子どもの楽しさや感動が倍増するからオススメ、とは藤原さんの談。
ルノワール展向けの予習方法もあります!
“世界の名画かるた”で遊ぶ
藤原さん愛用。ゲーム感覚で名画を覚えられます。国内美術館で見られる絵画も入ってます。
VRで絵の中に入ってみる
『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』の世界をVRアプリで体験。
8/22までの期間限定無料配信。
公式Instagramをフォロー
作品の見どころや公式グッズ、館内カフェメニューまで多彩な投稿が。
予習に最適です!
- 子ども用のガイドがもらえる
- カートでのご入場も可
- 柔らかい色彩で子どもも鑑賞しやすい
- 駅直結でエレベーター完備
- 館内にカフェが3つもある
- ミッドタウンが近いから帰りに
ショッピングや公園も楽しめる - 館内は授乳室完備
- オムツ替えスペースも完備
オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵
ルノワール展
- 会期
- 開催中〜8/22(月)
毎週火曜日休館 ※ただし8/16(火)は開館 - 開館時間
- 10時〜18時
金曜日、8/6(土)、8/13(土)、8/20(土)は
20時まで(入場は閉館の30分前まで) - 会場
- 国立新美術館 企画展示室1E(東京・六本木)
〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2 - 公式HP
- http://renoir.exhn.jp
【このイベントに関するお問合せ】
光文社ブランド事業部
TEL 03-5395-8143(土日祝日を除く平日 10:00~17:00)
brand-event@kobunsha.com
撮影/吉澤健太 取材・文/関城玲子 デザイン/瀬尾侑平