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【汚部屋脱出】仕事×育児で片付かない!限界ママを救った魔法のひと言

育児中は部屋が片付かない。片付ける時間もない。人が呼べない……。そんな悩みをもつ人は多いはず。漫画家の真船佳奈さんは、マイホーム購入を考えるタイミングで「今度こそ変わりたい!」と決意。子どもの頃から片付けがニガテだったという真船さんが変われたきっかけや、やってみてよかったことを伺いました。

探し物ばかりの毎日に疲れ果てて…

──冒頭から、「重要書類をわざわざ別の場所にしまってなくす」「記憶にない額のカードの請求が来た! と思ったら自分で使っていただけ」「見当たらない日用品を買い足すたびにものが増えていく」など、身に覚えのあるようなエピソードばかりで震えました。

もともと一人暮らしの頃から片付けがニガテで汚部屋気味でした。夫はそんな私の様子を見てもうるさく言わない寛容な人で助かりましたが、共働きで忙しいことを言い訳に、お互い家事やお金の管理も適当に。気づけば散らかった状態が当たり前になっていました。妊娠・出産で、さらにものがどんどん増えて……。どこに何があるのかわからず探し物ばかりの毎日が日常でした。

住宅購入をきっかけに「今度こそ片付けたい」と決意

──同じく片付ける暇もないという人は多そうですが、どんなきっかけで「変わりたい」と思うようになったのでしょうか。

転機になったのは産後の復職です。育休中は家にいる時間も長く、その場しのぎでやり過ごせていたんです。あるはずの日用品が見当たらなくなったら、ネット通販でとりあえず買い足して済ませることもしょっちゅうでした。とはいえ、仕事が始まり、さらに子どもが動き回るようになると、散らかった家はそれだけでストレスに。床の食べこぼしに気づかず、乾いて固くなった米粒を踏むのは日常茶飯事。常に床にものが散乱していて、「つまずいたり、誤飲したりしたら大変」と常に気が張っているから家にいても気が休まりません。その頃、仕事と育児の両立に疲れ果て、体調を崩して入院したこともあり、「こんな生活のままではいけない」と思うようになりました。もともと夫婦で「いつかは家を買いたいね」と話していたことや、子どもの保育園の転園のタイミングも重なり、「じゃあ今動こうか」と本格的に考え始めました。どうせ家を買うなら、今度こそ今感じているストレスを持ち込まない暮らしにしたい。全然くつろげない行き当たりばったりハウスとはおさらば、と思えたことが、大きな転機だったと思います。

「自分がダメだから片付かない」わけではなかった!

──漫画の中では、住宅購入に向けての家計把握、家探しから引っ越し、収納や整理整頓など、さまざまなステップを踏みながら真船さんが変化している様子が感じられました。なかでも印象に残ったのが、引っ越し後に手伝いに来てくれた実母からの「あなたが片付けられないのは完璧主義だから」という一言です。

「自分はズボラなんじゃなくて、完璧主義なんだ」と気づけたのは大きかったです。小さい頃から、授業のノートをきれいに取るのが好きで、使い始めのページはものすごくこだわります。でも少しでも失敗すると一気にやる気がなくなってしまうということを繰り返していて。母もかなり前から、私のそういう性格に気づいていたのだと思います。

──真船さんのように、きちんとやりたいからこそ一歩が踏み出せないというタイプの読者も少なくないと思います。

ホテルやモデルルームみたいな部屋が憧れ、とつい理想を高く設定しすぎるんですよね。今度こそ片付けよう!と収納グッズを揃えるけれど、子育て中はどうしても雑多なものが増えて分類しきれなくなってきます。とりあえずしまっておこうと作った“有象無象箱”みたいなものがどんどん増えて、結局収まりきらなくなって、「なんか、もういいや」と。ただのズボラなだけではなくて、やる気はある。やり方やハードル設定の問題なのだと気づけたのは大きかったです。

以前より狭い家に引っ越したら「いらないもの」がわかった!

──「完璧にやろうとすると続かない」「いろいろと試したけれど結局片付かない」ということは多いと思います。真船さんが実践したことで、これなら取り入れやすいと思うことがあれば教えてください

住宅購入後、引っ越しのタイミングの関係で1カ月間だけ1DKの部屋で仮住まいすることになったんです。今住んでいる家より狭くなるので不安だったのですが、必要最低限のものだけ持っていったことで、「意外とものが少なくても暮らせる」と気づけたのはラッキーでした。いつだってクローゼットは満杯でものを捨てるのが苦手でしたが、「これだけあれば生活できるんだ」と自信をもてたことで手放しやすくなりました。とはいえ、引っ越しのようなきっかけがないとなかなかスイッチが入りづらいと思うので、「ここだけやろう」と一つ場所を決めてみるのがいいと思います。たとえば、キッチンの賞味期限切れのものを捨てるとか、サイズアウトした服だけ手放すとか。思い入れが少なく、捨てやすいものから始めるのがやりやすかったです。パントリーから時空を超えてコロナ前の食材が出てきたときは、思わず「ひー!」って叫びましたが(笑)。とはいえ、掃除や片付けは面倒なことに変わりはないので、週末30分だけ、好きな動画を流しながら掃除してみるとか、楽しみながらやる仕組みを作ると習慣になりやすいなと思っています。

「探し物」がなくなるだけでイライラが減った

──家や生活を整えたことで、真船さんやご家族にはどんな変化がありましたか?

これまでいかに家そのものがストレスになっていたかということに気づきました。部屋が散らかっていたときは、登園前に連絡帳に体温を記入しないといけないのに体温計が見つからなかっただけでイライラ。でも今は、必要なものがすっと出てくるので気持ちが楽です。それだけで、生活の流れがこんなにスムーズになるのだと実感しました。家族の中で「これはここにある」という共通のルールができたことで、いちいち確認し合うストレスも減り、家族全体の小さな摩擦が減った感覚があります。
子どもに対しての意識も変わりました。「片付けなさい」と言うときも、以前はどこか後ろめたさがありました。「自分もできていないけどね」と心の中でツッコミを入れがちで、じゃあ、どこにしまうのが正解かいまいち自信がもてませんでした。でも今は、子どもと一緒にルールを作りながら一緒に片付けができるようになって、それは一つの自信にもなりました。

──結果的にストレスがない生活にたどり着いたとはいえ、その過程で「できていない自分」を見つめるのは、辛い作業だったかと思います。

確かに、できていなかった部分と向き合うのはかなりしんどかったです。振り返ると、だらしなさは一気に生まれたものではなくて、本当に小さな積み重ねでした。サブスクの解約忘れ等、使っていないものにお金を払い続けていたり。気づけば大きな額になっていて、「なんでこんなことに」とショックを受けることもありましたが、一度振り返っておいてよかったと思っています。

 

第二子出産も間近、家族の形に合わせて家のことを考える

──第二子のご出産も控えているとのことですが、今の家族の暮らしはいかがですか? 子どものものが増えてリバウンドしたなんてことはないのでしょうか?

片付けって、その時々の自分や家族の状況で最適解が変わるので「一度整えたら終わり」ではないと実感しています。でも、うまくいかなくなってリバウンドしても、自分や家族がダメだからと思うのではなく今の仕組みが合っていないだけと考えられるようになったので、「どうしよう」という不安が少なくなりました。部屋がごちゃごちゃしてきても、「ここにモノが集まるのは理由があるはず」と考えるように。これは、一度自分に向き合って、なぜ片付かないのか原因を突き止めてみないとわからないことでした。上の子が4歳半くらいのタイミングでの出産になるので、細々したおもちゃがあっても危なくないように収納の仕方やものの量も新しい暮らしに合わせて考えていきたいです。

さよなら!行き当たりばったり人生! お金管理も家事も全部ニガテな主婦の生まれ変わり奮闘記
(真船佳奈・著 KADOKAWA)

 

独身時代は汚部屋暮らし、実母にお金を払って片付けを頼み、宵越しの金は持たずその場の勢いで生きていく。そんな人生だっていいじゃん! そう思っていたけれど……。子どもが生まれ、散らかった家で貯金もできないどころか、このままじゃお金が足りない!? そんなお金の不安をFPに相談したところ、「計算上、真船家は生涯で1億3千万円の負債を抱えます」と言われてしまい……。マイホーム購入、お金の見直し、家の片付け、さらには料理や洋服選びまで、暮らしの中の多すぎる不安やストレスひとつひとつと向き合い、困らない程度に「ちゃんとした暮らし」を手に入れるまでを描く爆笑コミックエッセイ。

 

Profile

子育て漫画家兼テレビ東京局員
真船 佳奈さん

1989年生まれ。夫と4歳男の子の3人家族。大学卒業後、2012年に株式会社テレビ東京入社。バラエティ番組のADとして働きながら制作した漫画『オンエアできない!』(朝日新聞出版)でデビュー。結婚、出産を経て現在はプロモーション部で働きながら、漫画家としても活動中。『令和妊婦、孤高のさけび!頼りになるのはスマホだけ?!』(オーバーラップ)、『正しいお母さんってなんですか!?』(幻冬舎)など、リアルな子育ての日々を描いた作品が共感を呼び 、ペアレンティングアワード2025を受賞。
インスタグラム@mafunekana
X(旧Twitter)@mafune_kana

取材・文/樋口可奈子

※本文中の漫画は、さよなら!行き当たりばったり人生! お金管理も家事も全部ニガテな主婦の生まれ変わり奮闘記(KADOKAWA)より抜粋。

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