【犬山紙子 緊急連載 】
コロナ禍中日記 3歳児とともに Vol.10
5月17日 「実家」の機能
丸一日オフ。
晩に実家とオンラインでビデオ通話しながらあつ森通信。
7歳の甥っ子がさりげなく「これあげる」と私の島にプレゼントを置いて行ったりして「お前……さてはモテるな!?」と思うなどした。父が嬉しそうで何より、寝たきりの母もニコニコしていた。何より何より。
実家になかなか帰省できない現状。
実家が好きで自分の聖域だという人もいれば、絶対帰りたくない人もいて、そしてその中間である「嫌なことも、愛情も両方」という人もたくさんいるんですよね。
家族といえど、人と人。血の繋がりではなく、その間にどんな関係性が流れたかによって「実家」の意味合いはぐっと変わってくる。
私の娘がいつか結婚するにしろしないにしろ、きっと家は出ると思う。その時私と夫の家はどんな実家として存在するのかなと思いをはせる。
社会に出て、傷つくことも、自尊心が揺らぐことも、失敗することもあるはずで。その時に私と夫が住んでいる場所が「いい感じの距離感が保たれている、体と心が休められる安全な場」として機能してて欲しいなと思う。そのためには娘を所有物ではなく、一人の人間として尊重することが大前提ですね。
とりあえず毎日寝る前に「だいだいだいだーーーーい好き」と娘を抱きしめている。
最近「わかったわかった」といなされるようになったけど、「親の愛がうざい」くらいで突き進もうと思います。
———ご主人と3歳の娘さんとの「おこもり」な日常、子育てや仕事の悩み、みんなにシェアしたいこと……を犬山さんが「ほぼ(隔)日」でアップ!
母がまだ母になる前、20歳くらいの写真。
◉犬山紙子
エッセイスト。1981年、大阪府生まれ。14年、ベーシストの劔樹人氏と結婚。17年、女児誕生。著書多数。『スッキリ』等、テレビのコメンテーターとしても活躍中。最新刊は『すべての夫婦には問題があり、すべての問題には解決策がある』(扶桑社新書)
写真・イラスト・文/犬山紙子 編集/フォレスト・ガンプJr.