VERY March 2025

VERY

March 2025

2025年2月7日発売

1000円(税込)

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佐藤ありささん「日本語とドイツ語、娘の2つの勉強に日々悩みながら向き合っています」

現在ドイツ在住の人気モデル、佐藤ありささん。7歳の女の子と3歳の男の子のママとして、子育てに奮闘中の日々をレポート! 今回は、ドイツでのバレンタインと、娘さんの学校生活や家庭学習について語ってくれました。

手作りしたチョコパイサンド。私はアールグレイ風味の大人っぽい味が気に入ったけど、家族にはプレーンのほうが好評でした(笑)。

 

ドイツでのバレンタインは
男性から女性に花束が贈られます

ドイツで寒い冬を過ごしています。おうち時間を楽しみたくて、バレンタインの時期に、日本人のママ友と一緒にチョコパイサンドを作りました。プレーンとアールグレイ風味の二種類の生チョコを作って、買ってきたパイ生地に挟んで焼くだけの簡単なレシピですが、家族みんな喜んでくれてよかった! でも実は、女性からチョコレートを贈る習慣は日本独自のもので、ドイツでは男性から女性に花を贈るのが一般的。我が家でも、夫と息子が私と娘に花束をプレゼントしてくれました。バレンタイン用のチョコは特にどこにも売られておらず、お花屋さんには行列が。日本とドイツの違いを感じるイベントですね。

やっぱり手作りチョコで日本流のバレンタインも楽しみたくて! ママ友と2人、大人だけでのクッキングタイムが楽しかった〜。
息子がパパと一緒にお花屋さんに行って、ママとお姉ちゃんの花をそれぞれ選んでくれました♡
息子と夫がくれた花束と、娘が学校で作ってきてくれたカード。“Raining Love”っていう表現が素敵。

授業中の積極性が重視されるのが
ドイツの学校。
日本とはいろいろと違います

日本とドイツの違いといえば、娘が小学一年生になり、学校や学習に関するカルチャーの違いには日々驚かされます。まずびっくりしたのは、同い年の子が同じ学年になるとは限らないこと。小学校に入学する前に面接があり、言葉や学習能力などを見てなるべくその子に合った環境で受け入れてくれるこのシステムは、いいな、面白いなと思ったひとつ。
評価軸の違いも大きいです。日本だとやっぱり、計算ができているか、字がきれいに書けているかなどの学習面が評価の割合として大きいと思いますが、ドイツでは手を挙げたり発言したり、授業に主体的に参加しているかのほうが重視される感覚があります。発言内容が正しいかどうかより、積極性があることについて評価されるようです。
じゃあ娘はどんな様子なんだろうと見に行きたくなるのですが、保護者が授業を見る日本の参観日のようなものが今のところ一度もなくて、それも驚きでした。どうやら元気よく手を挙げているらしいのですが、いつか見られるときがあればいいなぁ。

娘の学年では、通学は大人の付き添いが必須。毎日のことなので楽しみながら。見つけた葉っぱをGoogleレンズで調べてみました。
寒いので、道のあちこちで水溜まりが凍っています。踏んで割るのが毎朝の通学時の楽しみに(笑)。

スナックタイムがあるのも新鮮! ランチボックスにパンやフルーツ、おにぎりなどを詰めて持っていき、休み時間のスナックタイムに食べることができるんです。昼食は給食やカフェテリアがある学校もあれば、簡単なお弁当を持参したり、昼に一度帰宅して家でランチを食べたりと学校や学年、個人によってさまざまみたい。
日本の運動会とか文化祭のような、クラスみんなで一致団結!みたいな行事はほぼありません。ハロウィンやランタン祭り、カーニバルの日など、エンジョイ目的のイベントは時々あって、先日も黒猫の仮装をして通学していきました(笑)。

 

通学する娘。勉強道具は学校に置いておけるのですが、スナックボックスや水筒、借りた本や防寒具などがあるので大きめのリュックです。

 

家での日本語学習に取り組む娘。
私も日々試して悩んで、揺れる親心…!

現地の小学校生活を楽しんでいる娘。学校で本格的にドイツ語を使うようになり、それまでは日本語のほうが得意だったのですが、最近はドイツ語が優勢になりつつあります。帰国した時のためにも、日本語でのコミュニケーションもしっかりできるようになってほしいので、ここのところ家での日本語学習を頑張っているのですが……。ドイツでは多くの人が、小学生の勉強は学校のみ、それ以外は友達と遊んだり勉強系ではない習いごとをしたりする時間、という価値観。一年生だと学校の宿題もまだなくて、日本のように塾に行く子もほぼいません。そんななか、毎日30分はおうちで日本語学習をしよう、と娘の気持ちを鼓舞しながら継続するのは簡単なことではないなと実感中。知り合いに話を聞いたりYouTubeの動画を参考にしたりしながら、声の掛け方を工夫してみたり、スケジュールを可視化してみたりと、試行錯誤の日々です。

ドリル的な学習のほか、日本語の絵本を毎日読むようにしています。壁際に置いてあるのは、学習スケジュールを可視化するため導入してみたホワイトボード。
帰国した時、娘と一緒に本屋さんで選んだドリル。お気に入りのキャラクターだと楽しくできるかな?って。日本はこういうドリルが本当に充実していますね。

私自身が子どもの頃は、実はそんなに勉強が好きじゃなくて(笑)。力を入れていなかったから選択肢が少なかった、という経験もあり、我が子には選択できる幅をなるべく広げてあげたいという思いがあります。特に語学に関しては、私自身まさか海外に住むなんて思ってもいなかったから、英語をもっと学んでおけばよかった…とリアルに後悔していることもあり(苦笑)。海外在住という環境を生かして日本語、ドイツ語、英語の3カ国語がきちんと使えるようになれば、きっと将来大きな力になる。そう夫婦で話し合って、子どもと一緒に頑張ろうと決めました。
周りより勉強時間の長い生活を、娘なりによく頑張っています。だから、お友だちと放課後急に遊ぶことになってもダメと言わないようにしたり、休日は思い切り楽しめる場所に家族で出かけたり、そういう時間も大切にしてあげたいなと思っています。

子どもを思ってやることだけど、親のエゴかなとか、本人にとって本当にいいのかなとか、悩みは尽きません。日本でも、子どもの勉強についての悩みや課題はたくさんありますよね。読者の皆さんもきっと同じように試行錯誤しているのかなって、勝手に同志だって思っています。一緒に頑張りましょうね!

Profile

1988年生まれ、北海道出身。2005年「ミスセブンティーン2005」に選ばれ、同誌専属モデルとしてデビュー。数々の女性誌でカバーを飾るトップモデルとして人気を博し、女優やお天気キャスターとしても幅広く活躍。2016年7月に結婚。翌年に長女を出産後、ドイツへ移住。2021年に長男を出産し、現在は二児のママ。Instagram@satoarisa920

取材・文/西原 章

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