『母であり、妻であり、女である』という自負も移り変わり、たとえ「妻」という柱を失っても自立できる女性こそ目指す姿に。今回は、シングルマザーになったVERYモデル・芹名さんに離婚後のリアルな現在地を伺いました。
こちらの記事も読まれています
シングルに乗り出した
VERY世代のリアルな現在地
VERYモデル
芹名さんの場合
「いい感じ」と思える自分でいることが気持ちを支えてくれるからシングルになった今が人生でいちばん肌ケアのモチベが高まっています
シャギーニットベスト¥17,600(ミースロエ)スカート¥27,500(サムソ サムソ/eight)パンプス¥6,590(ザラ/ザラ カスタマーサービス)
5年間の結婚生活の末、2023年8月に離婚。離婚届を出した日の夜は、「もう元には戻れない」という事実に、娘を寝かしつけた後、涙が止まらなくなりました。それまで感情を殺してやるべきことに集中していた分、蓋をしていた感情がいっきに溢れ出して、後から押し寄せてくる悲しみに涙する日々。でも、娘と2人の生活に慣れてくると、日を追うごとに自分の決断が間違っていなかったことを実感。
半年経った今年の初め頃には、女2人の生活を心から楽しめるようになりました。今、思うといちばん辛かったのは離婚を決断する前。母子家庭が未知だったので、自分がとんでもないところに飛び込もうとしているような気がして不安で。娘を“片親の子ども”にしていいのか、という葛藤もあったし、楽しかった思い出もあるから「まだ元に戻れるかもしれない、私が耐え続けることができればどうにかできるかもしれない」という望みをなかなか捨てきれず…。
今もお出かけ先で子どもと楽しそうに遊んでいるパパと家族を見ると、「娘にこの環境を与えてあげたかった」と眩しく感じることはあります。でも今はもう、自分の決断を責めたり、後悔することはありません。自分の選択で娘の人生を変えた分、「私が幸せにするから」という覚悟が何倍も強くなったからだと思います。
自己肯定感も女性としての自信もどん底まで落ちたからこそ、ここからは上がるだけ。傷ついてボロボロになったから、自分を絶対にみじめだと思いたくない、という気持ちが強くなりました。実は肌ケアはシングルになる前よりも頑張っています。誰に見せるわけでもないし、褒めて欲しいわけでもない。ただ、鏡を見た時にどのパーツも「いい感じ」と思える自分でいたい。自分のためにキレイになりたい、という気持ちが今の原動力です。
Profile
芹名
1991年生まれ、東京都出身。2018年、長女を出産。女性誌だけでなく広告やランウェイショーでも活躍。離婚後は実家近くに転居、実父母のサポートを得ながらモデル業を続ける。5歳になる娘とは2人で旅行をしたり焼肉に行ったり、助け合うバディのような関係に。
撮影/東 京祐 モデル/芹名 スタイリング/伊東牧子 ヘア・メイク/日高咲(ilumini.) 取材・文/増田奈津子 編集/西脇治子
*VERY2024年11月号「遠慮しないで シンママ・センシュアル」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。