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2020年9月7日発売

780円(税込)

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神山まりあエッセイ⑧「私のバッグはおもちゃ箱」

VERYモデル神山まりあさんによるエッセイ「笑うママには福来る。」。2019年2月号からスタートした連載がウェブでも読めるようになりました!

親なら誰でも子供の喜ぶ姿を見たいものですよね。
外出中にグズったり、ご機嫌斜めになったら、
ほぼ100パーセントのお母さんがママバッグから渾身のご機嫌グッズを出してくる。
それはお菓子しかり、おもちゃしかり、iPadしかり。
とにかく、「これ持ってればなんとか5分は遊んでくれるであろうシリーズ」は外出に欠かせません。
数分前まで泣いていた子も、ママの選りすぐりグッズによってピタッと泣き止む。

我が家のママバッグ必須アイテム、
それは「レンジャーグッズ」。
ご存知かもしれませんが、息子ディーンは戦隊モノに大ハマり中。
毎日変身して、いつも見えない誰かと戦っています。

ある時は恐竜が付いている剣や変身ベルト。
他にも細々とした付属品が多い時は、全てをジップロックに入れてママバッグに投入。
ママバッグに入らない時は私のバッグに入れます。

先日、家族で飛行機に乗った時のことです。
夫はママバッグを持ち、息子を抱え、ヒョイヒョイキャッキャと搭乗口に向かっている。
でも、謎に大荷物を抱えている私は遅れて歩き、そして見事荷物検査でひっかかりました。
「すみません、こちらにいいですか。
実は何か剣のような武器が見えるのですがお荷物開けてもよろしいでしょうか」

何のことかさっぱりわからないけど、かなり警戒心たっぷりに疑われているので笑顔で承諾。
男性2人に周囲を固められバッグをゴソゴソされる。

お財布
メーク道具
携帯
ハンカチ
イヤホン
……ん?

恐竜の光る剣!!!!!

あ、これじゃん……!!!
勇者がアイテム見つけたみたいな顔を全員でした時、慌てて辺りを見回すと誰もいない。
何も知らない夫と息子はもうすでに搭乗口へ走っていってしまっている。
そう、残るは私一人。
ママバッグは持っていない。
ベビーカーも持っていない。
ママバッグに入りきらなかったとっておきのアイテム、
ビームの出る恐竜の剣(光って音が鳴るの♥)だけを
ショルダーバッグに入れたことをすっかり忘れていました。

この30代の女性、周りに子供がいる様子はないのに、
恐竜の光る剣だけを持っているとかマジ不審者キワマリない。
しかも音が鳴らないようにバッグの内ポケットにわざわざ隠すように入れている。
警備の方が真剣に剣をチェックしている最中、剣から悲しく鳴り響く
「エイヤー!!! ちゃっちゃら〜♪ トウッ!!! エイッ!!!」
というレンジャーの声。
はずかしすぎる。
かっこつけてキャット型のサングラスとかかけてたのに、
それがさらに不審者感を増長させている。

「チェック終わりました。大丈夫です。お気をつけて」

ねえ警備のお兄さん、私の目を見て?

ありがとうございます、とバッグに剣をしまう時、また音楽が鳴る。
「君がヒーローだ♪ イェイェイェイェ〜♪」
これは5回に一回鳴る、長い音楽バージョンだ。

ああもうほんと止めて、と思いながら足早に搭乗口へ向かいました。
すると夫とディーンが2人で仁王立ちしてるではないですか。

「ねえ、ちょっと、ちゃんと一緒についてきてよね!!!!」

……夫のこの一言に、私は変身してビームを出すところでした。

 

 

【PROFILE】かみやま・まりあ 1987年2月17日生まれ。2011年ミス・ユニバース ジャパングランプリ。2015年結婚、2016年男児出産。インスタグラム@mariakamiyamaも大人気。2018年9月に初めての書籍『神山まりあのガハハ育児語録』(光文社)を刊行。

撮影/イマキイレカオリ ヘア・メーク/TOMIE〈nude.〉 イラスト/natsu yamaguchi 編集/湯本紘子

※VERY2019年9月号「神山まりあの笑うママには福来る。」より。
※掲載の内容は発売当時のものです。

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