愛情いっぱいの泣き笑い子育てエピソードに、共感したり、思わず涙してしまう、などファンの多い辻元舞ちゃんのブログがVERY誌面に登場。もちろん、イラストも舞ちゃんの描き下ろしです。
※本記事は過去掲載記事を元に再編成したものです。掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合がございます。
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辻元舞の
「自分ファースト」でいこう!
VOL.10
❝長男の魔法の言葉❞
先日次男が3歳の誕生日を迎えました。元気いっぱいに成長してくれて嬉しい限りですが、遅咲きのイヤイヤ期。両手を前に組んで脇の下に手を入れて、首をブンブン横に振りながら「やぁーだっ!!」が最近の決まり文句です。こちらに余裕がある時はそんなイヤイヤな姿も可愛いなと思えるのですが、この前は夕食中にイヤイヤ発令。好きなものが並んでるはずのご飯に一口も手をつけず、「おかし!」と言うのです。ご飯食べてから食べようね、と言うと、「おかし!」ご飯ちゃんと食べ……「ご飯やぁーだ! おかし!」ごは……「おかし!」そんなやりとりが永遠に繰り返され、どっちも引くに引けない状態に。
つい数カ月前のこのエッセイ「母の切なる願い──VOL.05──」でご飯を食べない長男について書き綴ったのですが、その時はうまくいった長男へのアプローチの仕方も、性格も年齢も違う兄弟ではまた全然違って、あまり効果を発揮しない。お互いに譲らない攻防戦が続き、欲求が通らないことに絶望した次男は号泣しはじめました。
切り替え上手なところがあり、普段泣くことはあっても号泣することは滅多にない次男。
とっくにご飯を食べ終えて遊んでいた長男が、そんな次男の取り乱した様子を見て驚いて飛んできました。そして号泣する次男の顔を至近距離でまじまじと見つめ一言。「かわいくない……?」思わず吹き出した私。可愛いよね……。ママもそう思ってるよ、と言うと、「もうさ、かわいすぎるからさ、おかしあげてくれない?」と長男。
意図的に言ったわけではないと思うのですが、お菓子をあげるという行為を自分の意見にすり替えてくれた長男に、すごくすごく救われたのです。次男も長男が救いの手を差し伸べてくれたことが理解できたようで、スッと泣き止みキラキラした目でこちらを見つめていました(笑)。
結局、お菓子を食べて落ち着いた後にしっかりご飯も食べました。少しお菓子をあげれば落ち着く。ここは一旦そうした方がいいのかもって心の中では思っていても、母としての立場や今後も毎日そうなるかも……といった不安で、譲れない気持ちがありました。一対一では苦しい世界も、第三者という風が入ってくると一呼吸できる。子供ってすごいなぁ。教えてもらうことがたくさんあります。
このエッセイではたびたび登場する「長男の魔法の言葉」シリーズ。子供たちに助けられながら子育てをしているんだな、と実感します。慌ただしく過ぎる日常の心が動いたふとしたこと、普段ならすぐに忘れてしまいそうですが、この場を借りて整理して書き綴ることで私自身も気付きをもらっています。
皆さんいつもありがとうございます!
今月の
舞フェイバリット・タイム
七五三。家族写真を撮ってもらいましたが、息子たちはテンションが上がりまくり、それはそれはハチャメチャな写真に(笑)。こんな感じも我が家らしいねと、今しかない彼らのヤンチャな様子が写真で残せてとてもお気に入りです。おめでとう。健やかに幸せに。
【PROFILE】
つじもと まい
1987年生まれ、モデル、タレント。
モデルとして活躍するとともに、バラエティ番組にも出演するなど幅広く活躍。特技は水彩画・イラスト・ダンスと、多彩な魅力を放つ。プライベートでは3児の母としての一面も持ち、ライフスタイルが垣間見えるYouTubeも注目されている。
文・イラスト/辻元 舞 編集/フォレスト・ガンプJr.
*VERY2022年2月号「辻元 舞の「自分ファースト」でいこう!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。