※このコラムは2022年1月号(2021年12月7日発売)に掲載されたものです。
もうすぐクリスマスですね。うちは今年のクリスマスパーティでしようと決めていることがあります。それは「ギフトスワップ」。これまでは、アメリカ人の父の影響もあり、クリスマスは子どもたちを喜ばせる日だからと、たくさんのプレゼントを用意するのが定番でした。それこそ家族みんなで集まれば、リビングの半分がプレゼントで埋まってしまうくらい! テンションも上がるし、幸せな光景なのですが「ちょっと多すぎるよね」という話を最近姉妹でしていました。家がおもちゃでいっぱいになってしまうし、プラスチックのおもちゃやラッピングなどSDGsの視点からも気になって。以前参加した、「ギフトスワップ=家にあるおもちゃをラッピングしてきて交換しましょう」パーティのことを思い出しました。だから今年は姉妹間だけでも、家のおもちゃをお互いの子どもたちに贈り合うこの「ギフトスワップ」をすることにしました。もう飽きてしまったおもちゃも、ゴミにならずもう一度遊んでもらえて、ものを大事にすることも教えられますよね。…という話を父にもしたんですが、なかなか受け入れてくれなくて(笑)。クリスマスくらいは、プレゼントいっぱいで子どもを喜ばせたいという思いはなかなか変わらないみたいです。
そんな父ですが、クリスマスになると自分のお店で寄付を募り、そのお金で児童養護施設の子どもたちにプレゼントをよく贈っていました。私も姉妹と一緒に、施設の子どもの年齢や性別を聞いて、ギフト選びに参加した思い出があります。クリスマスという幸せな時期に、恵まれない誰かに心を寄せるというのは、アメリカではごく自然な習慣のひとつ。クリスマス時期以外にも、細々とですがお金の寄付もしています。慈善活動も参加してはいるけれど自分ができることは限られているし、スペシャリストに「代わりに活動をお願いします」という気持ちを込めてお金でサポートするのが私にできる一番のことだと思っています。女性たちのシェルターや、アフガニスタン問題、あとは長期入院している子どもたちとその親が安心して一緒に過ごせるハウスなど、支援したい団体に出合った時に少しではあるけれど寄付するようにしています。
日本ではまだまだ「寄付」のハードルを高く感じている場合が多いのかも。海外の友人は、自分の誕生日パーティへの参加を呼びかける時「私のプレゼントにかけるはずだった予算を今年はここに寄付してね」と寄付先をSNSで案内したりしているし、もっともっとカジュアルなものになってほしい。最近はApple Payなどで簡単に寄付できるようになるなど、すごく便利になっています。心動いた時にはすぐ寄付を。「ギフトスワップ」をして浮いたお金で寄付をし合うのも素敵だと思うし、誰かを思って行動することが、自分の心を温めてくれる気がするんですよね。
◉SHELLY|シェリー
1984年生まれ、神奈川県出身。14歳でモデルとしてデビュー以後、タレント、MCとして幅広く活躍。5歳と3歳の娘の母。
撮影/須藤敬一 取材・文/有馬美穂 編集/羽城麻子
*VERY2022年1月号「シェリーの「これってママギャップ?」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。