マイナンバーカードで
子育ての〝未来〟が変わるって本当!?
2016年1月から交付が開始されたマイナンバーカード。現在、すでに3人に1人がマイナンバーカードを保有してるってご存じでしたか? 「持っているけれど、正直使いこなせてない……」なんて声も聞かれますが、実は、忙しいママたちにこそ知っておいてもらいたい、嬉しいメリットがたくさんありました!
今回お話を聞いた人
VERYモデル 優木まおみさん
モデル・タレント・ピラティスのインストラクタ―・情報番組のコメンテーターなど、マルチに活躍中。4歳7歳、2児の女の子ママ。
ファイナンシャルプランナー 鈴木さや子さん
株式会社ライフヴェーラ代表。教育費や保険など家族生活に役立つマネー知識を講演やメディアを通して発信。大学生の母でもある。
マイナンバーカードを持つメリットはどんなこと?
優木まおみさん
(以下M)
マイナンバーカードを申請するタイミングを何度か逃してしまったので、実はまだ取得してないのですが、今のところ不便さを感じたことがないので、つい後回しにしてしまっているのが現状です。
鈴木さや子先生
(以下S)
日常でも勤務先や金融機関、年金などの手続きの際にマイナンバーの記載を求められた経験があると思います。マイナンバー制度ができる前は、個人の住民票コードや基礎年金番号など、どれも別々の番号で管理されていたので、異なる機関間で個人の特定が大変だったのですが、これらを迅速・確実に行う目的として各個人に通知された12桁の数字が「マイナンバー」です。また自分のマイナンバーを証明するものとして取得できるのが「マイナンバーカード」になります。
M
マイナンバーカードを持つことで、私たちの生活に役立つことは具体的にどんなことがありますか?
S
顔写真が付いたマイナンバーカードは誰でも無料で取得でき、パスポートや運転免許証と同様に公的な本人確認書類として使えます。また、旧姓の併記もできるので 、旧姓を使った手続きにおいても本人確認をすることが可能です。
M
それは嬉しい! 私もそうですが、旧姓でお仕事されてる方って、たくさんいますよね。その都度、旧姓ということを示すのが大変な点は実感中です。
S
また、住民票の写しや戸籍謄本、印鑑登録証明書などの各種証明書をコンビニなどで土日祝日問わず6時30分から23時までなら簡単に取得できます(※1、※2)。他には、マイナンバーカードがあればオンラインで確定申告ができるので、わざわざ税務署で待たずに手続きできたり、青色申告ならば、特別控除が10万円多く受けられたり。
「マイナポータル」を使えば、オンラインで手続きが完了。(*1)(*3)
M
え!10万円も多く!?
S
事業を営んでいる方で、一定の帳簿記帳を行っているなどの要件を満たせば55万円ですが、オンラインで申告するe-Taxなら最高で65万円の控除が受けられることになるんです。
M
それは貴重な情報ですね!
S
他には、マイナンバーカードがあれば利用できる「マイナポータル」(*3)から、児童手当などの認定請求や保育所の入所申請などもオンラインでできるようになるんです(*1)。
M
それは、凄くありがたい!保育園の入所申請は本当に大変。入所申請以外でも、子育て関係では提出する書類が多く、その度に役所に行くのが大変で……。それがオンラインでできるとしたら、本当に助かります。
S
これから先は、マイナンバーカードの必要性がどんどん高まると思います。
M
メリットをぜひ知りたいです!
S
現在、対象の医療機関・薬局は順次拡大中ですが、「マイナポータル」などで申し込みをすることで、マイナンバーカードを健康保険証として利用できるようになっています。「マイナポータル」では個人の薬剤情報などを確認できる(*4)ので、処方された薬が分かる点も便利だと思います。今後は、その年にかかった医療費が「マイナポータル」で閲覧できるようになり、わざわざ医療費の領収書を集めて計算する手間も省けます。また、妊娠の届出がオンラインでできる(*1)など、メリットは増えていきます。さらに個人の予防接種記録が「マイナポータル」で確認できる(*4)ので、お子さんがマイナンバーカードを持っていると、子育ての分野でもママの手間が減ると思います。
M
入園など、いろんなシーンで予防接種歴を記入するために母子手帳を引っ張り出すことがあるんですが、その手間が省けることもありがたいですよね。
S
また、2024年度末を目標に運転免許証との一体化も検討されていて、住所変更手続きのワンストップ化やオンラインによる更新時講習受講が可能になると、今まで煩わしかった手続きがさらに簡単になっていくことは間違いないと思います。
M
それはいい! お財布もスリムになりますね。逆に、カードを持っていないと今後不便になることはありますか?
コンビニで手軽に入手可能。(*1)(*2)
S
今後、マイナンバーカードの利便性がどんどん高まっていくと思うので、カードを持っていないと、せっかくスマート化された手続きが利用できないということも増えてくると思います。例えば、昨年の特別定額給付金の申請でも、カード所有者であればオンラインで申請できた市区町村もありました。今後、災害などで何らかの支援を受ける際も同様だと思います。
M
利便性が高まっていくことはいいことですが、紛失してしまった場合に個人情報が一気に漏れてしまうのではないかという点が少々心配です……。
S
カードのICチップには、税や年金などのプライバシー性の高い情報は入っていないことに加え、最初に市区町村の窓口で設定した暗証番号があるので、個人情報が簡単に漏れることはありません。もし、紛失した場合はマイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に電話すれば、24時間365日、一時利用停止が可能です。
M
セキュリティがしっかりしているなら安心ですね。今日のお話を伺って、マイナンバーカードを取得して、もっとスマートに! と思ったんですが、これからカードを作るとしたら、どう手続きするのが一番近道ですか?
S
今年3月までに、マイナンバーカードを所有していない方に申請書が届いているはずなのですが、ご記憶ありますか? その申請書にあるQRコードを使ってスマホでカンタンに申請ができます。なければ手続きの申請書をダウンロードの上、マイナンバーなどの記入や顔写真の貼付をして、郵便で申請することもできますよ。本人を確認する大切なものなのでご本人が役所へ受け取りに行く必要はありますが、それさえ済ませてしまえば、あとの手間がだいぶ減ると思います!
M
オンライン化が進めば進むほど、どんどん便利になりますね。マイナンバーカードのメリットをたくさん伺えて、後回しにせず今のうちに作ろう! と思えました。まずは申請書を探します(笑)。
- (※1) 市区町村によって利用できるサービスが異なります。
- (※2) 住所地と本籍地が異なる場合は、戸籍証明書の取得の際に事前申し込みが必要です。
- (※3) 政府が運営するオンラインサービスであり、子育てや介護をはじめとする、行政手続きの検索やオンライン申請がワンストップでできたり、行政機関からのお知らせを受け取れたりする、自分専用のサイトです。
- (※4) 薬剤情報:2021年9月以降の診療分から(3年分)、予防接種記録:法令で定められ、地方公共団体で保存されているもの(5年分)
- ※QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です。
マイナンバーカードが
叶えてくれるスマートな未来。
例えば…
1対面でもオンラインでも、本人確認書類として使える!
対面での本人確認に使えることはもちろん、ICチップに搭載されている電子証明書を用いることで、オンラインでも安全・確実に本人確認が可能に。
2住民票の写しや印鑑登録証明書など、各種証明書をコンビニで入手できる!
コンビニ内のマルチコピー機で土日祝日も6:30~23:00まで各種証明書の取得が可能。市区町村によっては窓口より手数料が割安のところも。
3「マイナポータル」から取得した情報の自動入力などで確定申告が簡単に!
「マイナポータル」から医療費通知情報などを取得して、確定申告書に自動入力が可能に。また、マイナンバーカードを使ってオンラインで送信すれば確定申告が自宅から簡単にできます。
4保育所の入所申請や児童手当などの認定請求もオンラインでできる!
「マイナポータル」の子育てワンストップサービスを利用すれば、オンライン申請が可能に。役所に行く必要がなくなります。
市区町村によって利用できるサービスが異なります。使用の際には、事前の確認をおすすめします。
お問合わせ先/
マイナンバー総合フリーダイヤル
0120-95-0178
※提供/総務省
ブラウス¥24,200〈エストネーション〉パンツ¥26,400〈コラム〉(ともにエストネーション)ピアス¥8,800リング¥9,900(ともにワンエーアール バイ ウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)
撮影/木村 敦 ヘア・メーク/猪股麻衣子〈TRON〉 スタイリング/山本夕紀
モデル/優木まおみ 取材・文/鍋嶋まどか イラスト/やまだたけし デザイン/Jupe design