VERY January 2022

VERY

January 2022

2021年12月7日発売

780円(税込)

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【性教育】子どもから急に性の質問…そんなとき使える「魔法の言葉」

こんにちは!「とにかく明るい性教育『パンツの教室』」協会代表理事、のじまなみです!

時間に余裕のある夏休みは、子どもと一緒にテレビを観る機会も増えますよね。そんな時、何の気なしに観ていた映画やドラマで性的なシーンが流れてくることも…。きっと読者のみなさんも、ご自身が子どもの頃にそういった場面に出くわして、リビングに流れる気まずい雰囲気に居心地の悪い思いをしたことがあるのではないでしょうか?

 

魔法の言葉を覚えておけば、
あたふたしない、うろたえない!

私は常々、性の話には「一度切りルール」が存在するとお伝えしています。

性の話題が目の前に現れた時、親がうろたえてしまうと、子どもはすぐにそれを察知します。テレビを観ながら気まずくなるだけならいいのですが、子どもから性の質問を投げ掛けられた時にも同様の反応をしてしまったら?

ドギマギして「そんなことまだ知らなくていいの!」と怒ったり、逃げ腰になったりすると、子どもは「親に性の話をしてはダメなんだ」と判断してしまうかもしれません。

そうなることの何が問題かというと、子どもが性に関して疑問を持った時や身体に問題が生じた時、万一性被害に遭った時にも、親に相談できなくなってしまうこと。

親に聞けない疑問をどこで調べるかといえば、多くの場合はインターネットでしょう。ただし、数千・数万とアップされた情報の中で正しい知識にたどり着ける可能性はどれほどあるでしょうか? うっかりアダルトサイトにつながって興味を持ったり、信憑性の低いサイトから間違った情報を得てしまうかもしれません。

それらはもちろん、親が防いであげたいこと。重要なのは、お子さんと性について対話ができる関係性を築き、お子さんを事件の被害者にも加害者にもさせないことです。そのためにも、子どもの性の質問には、きちんと向き合ってあげることが肝心なのです。

 

とはいえ、自分たちも「性教育」を受けたことがないお母さんたちが、性の質問に戸惑うのは当然。

そこで私がおすすめしたいのが、魔法の言葉。子どもから性の質問を投げ掛けられたら、何はともあれ「いい質問だね!」と答えてみましょう。これがなぜ魔法の言葉なのか、理由は3つあります。

 

【1】質問を肯定できるので、子どもが「親の前で性の話をしてもいいんだ」「受け止めてもらえるんだ」と自信を持てる。

 

【2】常套句を持つことで、とっさの焦りや戸惑いをごまかせる。性の話題に拒絶感のあるお母さんだって少なくありません。ただ、それは子どもには悟られないように。魔法の言葉で、質問を受け入れる姿勢を見せましょう。

 

【3】これが最も大事なポイントですが、子どもの「なぜそう思ったか?」にフォーカスできること。「いい質問だね!」と返したら、そのまま「なぜそう思ったの?」と導いてあげましょう。質問した意図がわかれば、本当に知りたいことに答えることができ、思い込みを正すことも、また起きている問題にも対処しやすくなります。

その場でいい答えが見つからない場合は、「調べてから答えるから、待っててね」と正直に伝えれば大丈夫。ただし、子どもはずっと覚えていますから、後からでも必ず答えてあげてくださいね。

 

 

必要なのは「問題は起こる」と想定した上で
先回りして知識を与える性教育

いま、日本の教育は「GIGAスクール構想」という“1人1台端末時代”へと向かっています。子どもたちの生活の中でも、インターネットの比重はますます大きくなるばかり。性に関して、これ以上「隠す・遠ざける教育」をしているわけにはいきません。必要なのは「トラブルが起こり得ると想定した上で向き合っていく教育」ではないかと思うのです。

子育てではよく、「転ばせなさい」「失敗させなさい」と“先回りしないこと”をよしとする考え方がありますが、性教育は例外と考えても良いのではないでしょうか。 問題が生じる前から正しい知識を与えておくことで、疑問が生じた時や困った時、それを判断材料として立ち止まって考えたり、大人に相談しようと思いついたりできます。子どもを性被害から守れるのは、防犯ブザーでもスマホでもなく、正しい性の知識に他ならないのです。

子どもは、純粋に意味がわからないから質問をしてきますし、だからこそ、こちらがギョッとするようなことも平気で聞いてきます。ただ、そんな質問をされた時も不安に思うのではなく、むしろ喜ばしいことと捉えてみましょう。

 

何度もお伝えしているように、子どもは親の顔色に敏感です。お父さん、お母さんに性の話はできないと感じたら、もう性について何かを尋ねてくることはないでしょう。質問されるということは、性教育に関していい親子関係を築けている証しなのです。

私は講座でもよく「性教育では、チャンスはピンチの顔をしてやってくる」とお話していますが、「こんなことを聞かれるなんて、ピーンチ!」と感じた時ほど、ひと呼吸置いて、「これは性教育のチャンスかも」とポジティブに考えてみましょう!そしてぜひ魔法の言葉を使ってみてください。

 

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◉のじまなみさん

性教育アドバイザー。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師としてのキャリアを経て、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】」を設立。夫と3人の娘の5人家族。著書『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)『男子は、みんな宇宙人! 世界一わかりやすい男の子の性教育』(日本能率協会マネジメントセンター)がヒット中。

『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』のじまなみ/著 おぐらなおみ/イラスト(辰巳出版)¥1,400

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