愛情いっぱいの泣き笑い子育てエピソードに、共感したり、思わず涙してしまう、などファンの多い辻元舞ちゃんのブログがVERY誌面に登場。もちろん、イラストも舞ちゃんの描き下ろしです。
※本記事は過去掲載記事を元に再編成したものです。掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合がございます。
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皆さんこんにちは。これまではブログで日々のドタバタを書いてきましたが、改めてエッセイとしてスタートします!これまでどおり、家族との珍道中を中心にお届けしたいと思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
最近は次男が2歳のイヤイヤ期に突入したのですが、凄絶だった長男のイヤイヤ期に比べれば雲泥の差。まだまだ笑っていられるぐらいの可愛いものだわ〜なんて思ってはいるものの、こちらも人間なので体調やメンタル具合によっては穏やかに対応できないときもあります。
先日、息子達にお風呂に入ろうと声をかけると、次男のイヤイヤが発動。まず服を脱ぎたがらない。なんとか脱がせた服を、着せろと泣きわめく。のけぞって泣くので、お風呂場で滑ると危ないと思い抱っこで入ると、今度は下りたがらない。この日は長丁場の仕事と花粉症のダブルパンチで疲れていたので早くも余裕がなく、イライラ。全然泣きやまない次男。膝の上に乗せて片手で泣きわめき暴れる次男を抱えながら、もう片方の手で長男を洗い、次男を洗い、自分を洗う。お風呂場で泣かれると声が響きすぎて精神的ダメージも大。
そんな次男の様子を、笑顔で見守る長男。よくこんなうるさい中、笑っていられるな…と思いつつ、「なんで泣きやまないんだろうね」とボソッと長男に言ったんです。すると、「ママが怒ってるからだよ」と長男が即答。ごもっとも! 自分でも分かってはいるんです。感情を抑えきれず、穏やかに対応できていないから次男が泣きやまない負のループ。お風呂が嫌で泣いてるんじゃない。私の機嫌が悪いから泣いている。分かっているけどできないんだよー!(泣)「だって泣きやまないんだもん!」と大人げない言い訳をした私に、長男が言った言葉にハッとさせられました。
「あのね、泣いててもいいんだよ」
深い! ふか い! そっか。泣いててもいいのか。一気に心が軽くなりました。子供が泣くと無意識に泣きやませなきゃと思ってしまい、泣きやませることをゴールにしてしまいがち。そうすると自分で自分を追い込んでしまいイライラ。イライラを感じとった子供はさらに泣く…。イヤイヤ期のぐずりはイヤイヤに寄り添うことが一番自分が楽でいられる方法だと長男のときに散々学んだはずなのに、いつの間にかまた〝やらなきゃ〟〝泣きやませなきゃ〟の呪縛に囚われていたことに気付かされました。
長男が言ってくれた「泣いててもいいんだよ」。この言葉を胸に刻んで、束の間の2歳のイヤイヤ期を愛情もって受け入れようと思います! いつもありがとう、長男!
【PROFILE】
つじもと まい
1987年生まれ、モデル、デザイナー。元USJのダンサーという経歴を持ち、TV番組「プレバト‼」では得意のイラストを披露するなど多才。何日もかけて描く水彩画などは撮影現場でも話題に。インスタ(@mai_tsujimoto)ではラフな私服スタイル、メーク法などが人気です。
文・イラスト/辻元 舞 編集/藤田摩吏子
*VERY2021年5月号「【新連載】辻元舞の「自分ファースト」でいこう!」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。