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性教育ノベル第14話「受験と隠キャな自分、人間関係コンプレックス」Byスズ|Girl Talk with LiLy

●登場人物●

キキ:雨川キキ。早くオトナの女になりたいと一心に願う。親友はアミ。大人びたスズに密かに憧れを持ち、第7話でついに初潮が訪れた。同じオトナの女になった喜びから、スズにガーベラをプレゼントした。

スズ:キキのクラスメイト、鈴木さん。オトナになりたくない気持ちと、すでに他の子より早く初潮を迎えたことのジレンマに悩む。両親は離婚寸前。小学校受験に失敗したことで家では疎外感を感じている。

アミ:竹永アミ。キキの親友で、キキと同じく早くオトナになりたいと願っている。大好きなキキと一緒にオトナになりたい気持ちから、キキが憧れるスズについ嫉妬。初潮はまだ訪れず。同じクラスの安達春人が妙に気になる存在に。

リンゴ:保健室の先生。椎名林檎と同じ場所にホクロがあることからキキが命名。3人の少女のよき相談相手。

マミさん:キキの母。ミュージシャン。

 

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Talk 14.

「受験と隠キャな自分、人間関係コンプレックス」

Byスズ

「今はやめましょう」

「………」

「スズの受験が終わるまでは、とにかく揉めたくないのよ」

お母さんの声がする。お父さんの声はしないけど、眉間にシワを深く寄せながら吐き出すいつものため息がここまで聞こえてくるような気がする。目の前の壁のすぐ向こう側に耳を澄ませながら、勉強机の上に両肘をついて頭を抱えている。

受験が終わったら、私の家族は、どうなっちゃうんだろう……。

家だけじゃない。学校は? せっかくキキちゃんとアミちゃんと仲良くなれたのに、受験に受かったら私だけ違う中学にすすむことになる。

中学を受験することは、私が小学校受験に失敗した時から決まっていたことで、今更変えられることではない。5校受けることになっていて、本番まで、あと少し。シャーペンを持つ右手の中指にタコができるほど勉強しているけれど、自分がどこに向かって頑張っているのかわからなくなることがある。

春になったら、すべてが変わっちゃうように思えて、とても怖い。

「なっんにも、変わらないよ!! うちらの友情は、ね!!」

今日、キキちゃんはそう言ってくれた。太陽みたいな笑顔で。もちろん、嬉しかった。でも、すぐに思ってしまった。本当だろうか? って。これから先、変わらないことなんて、あるんだろうか? って。言葉に出すのは失礼な気がして黙ってしまった。

「………」

きっと私は、暗い顔をしていたんだと思う。

「本当だよ? マミさんにもね、小学校の頃からの友達がいて。もうすぐ50歳よ? 今でも時々電話してるの。大人って、もう学校が同じとか、そういうのないじゃない? でも、思い出の話とか楽しそうにして笑ってる。ね? それが証拠にならない?」

「証拠?」「うん!」

キキちゃんの底抜けの明るさが、今日は私をどんどんゆううつにした。もちろん、言っている意味はわかる。

だけどそれは、キキちゃんとキキちゃんのお母さんが明るい性格だからなんじゃないか……。今、塾の教科書を広げた勉強机に一人で座っていると、改めてそう思ってしまう。

友達がたくさんいるキキちゃんのお母さんが、キキちゃんの未来の“証拠”になるなら、私のお母さんに、昔の思い出ばなしに花を咲かせる友達がいる様子はない。代わりにいるのは、無言を貫く離婚間近な夫と、励ますこともできずに同じように家の中でどんどん無口になっていく私だけだ……。

「鈴木さんは隠キャだもんね」「ね、隠キャガチ勢」

キャハハッて楽しげに笑いながら私に向かって放たれた、女子グループからの嫌なセリフが蘇る。塾でのことだ。同じ受験生でも、彼女たちは明るい。その明るさで私を見下す、意地悪な女の子たちはどこにでもいる。

4年生の夏季講習。一人でお弁当を食べていたら、後ろの方から声が聞こえた。

「暗い人ってさ、思考も暗いよね」「わかるーネガティブなんだよねー。顔だけじゃなくて性格までブスってあれホントだと思うー」

私のことを言っているのはわかっていた。聞こえていないフリをしたけど、心の中では泣いていた。彼女たちと同じ教室になるのが嫌で猛烈に勉強したら、夏の終わりのクラス分けテストでトップの成績を取った。

一番勉強ができるクラスに移動することができて以来、成績はキープしている。塾の中での私は「ガリ勉枠」。友達なんかいないけど、結果を出している私を、もう別に誰もイジらない。そういう意味では、私は勉強が好きなのだ。集中していると嫌なことを忘れることができるし……。

ただ、逆にこうやって春からのことや自分の性格のことで悩み始めると、勉強が手につかなくなる。本番はすぐそこなのに……。焦る。小学校の時みたいに、また失敗したらどうしよう……。あまりのプレッシャーに、指が震えだす。

 

「気分はどう?」

ボーッと白い天井を見上げていたら、先生がカーテンを少し開けて聞いた。保健室のベッドってお姫様ベッドみたいで好き、とキキちゃんが言っていたことを思い出す。半年前くらいのことなのに、なんだかとても遠い昔に感じる。

「大丈夫?」って続けて聞く先生の唇の近くには、キキちゃんが「リンゴ」ってニックネームをつけるきっかけになったホクロがある。美人だなって、先生の顔を見ながら、ぼんやりとした頭で思う。

「……寝たら、少しマシになりました」

「貧血かなぁ? でもさっきよりだいぶ顔色は良くなったね!」

「あ、少し寝不足で、あと生理も今日ちょっと重たくて、だから、はい、ちょっと貧血気味になったのかもしれないです……」

体育館でおこなわれた全校朝礼で、体育座りから立ち上がった瞬間に目眩がしてその場に倒れ込んでしまったのだ。全生徒の視線が一斉に自分に突き刺さった感じがした。体調不良そのものよりも、今はそんなふうに情けない姿を他の人に見せてしまったことに心がダメージを受けている。

「生理もあったら、朝礼は辛かったよね。体育館、寒かった? 大丈夫?」

先生の優しい声に、思わず顔を横にふったら涙が出てきてしまった。

「あの、私、こんなんで、中学からちゃんとやっていけるのでしょうか……」

「……。不安、なんだね。そうだよね。そりゃ不安にもなる時期だよね」

顔を両手でおおって泣く私の背中を、先生がゆっくりと上下に撫でてくれている。

「受験の不安が大きい?」

「……それも、それもありますけど……」

涙がどんどん出てきてしまって、声をうまく発せない。

「鈴木さんは、ほんとうに頑張り屋さんだよねぇ。偉いよ、とても立派だよ」

そんな優しいこと言われたら、もっと泣けてくる。嬉しくて悲しくなる。

「どんなに友達と話し込んでいても、ちゃんと時間になったらパッと切り替えて塾に行くでしょう? スズはすごいなぁ、尊敬してるんだぁって雨川さんも言っていたよ」

嬉しいって思うと、次の瞬間、もっと胸が苦しくなる。なんで、だろう。大声で泣き出したい気持ちになる。でもそんなことできないから、大泣きしたい気持ちを噛み殺して、なるべく声を出さないように泣く。

「泣いてもいいんだよ? 大丈夫。泣くって、体の中にある感情を、体の外へと出す行為だから、とても大切なのね」

「う、ううっ、うう」

そんなふうに言われたら、必死に泣くことを我慢しようと思って体に入れていた力が、ヘナヘナと抜けてきてしまう。

泣くって、気持ちいいよねって、雨川さんが言っていたことを思い出す。キスとどっちが、気持ちいいんだろうって。仲良くなるきっかけになった最初の保健室での会話だった。なんでだろう、思い出が、すでに大昔のことのように感じられて、「う、ううっ」。泣き声が、口から溢れ出てしまう。

「う、うう、うわあああん!!」

顔を両手で隠すことも忘れて、まるで子供みたいに私は泣いた。

「大丈夫だよ、大丈夫。泣いていいんだよ」って先生の声がずっと聞こえていた。自分の泣き声と比べたら、その声はとても小さくて、でもトーンが高くて、私が嗚咽する声にかき消されることなく心の中まで染みてきた。まるで、心を抱きしめられているみたいで、あたたかかった。

 

「先生も、ありましたか?」

心が落ち着いてきたら、今度は大泣きしてしまった自分が恥ずかしくなってきて、私は先生に聞いていた。

「先生も、小学生の頃、泣きたい時、ありました?」

「あった。ありすぎるくらいに、ありました」

悲しそうに眉を八の字にして、でも口元は微笑みながら先生は言った。

「私はね、ちょうど小学校高学年あたりから、学校でね、いじめられてたの」

「………」

なんて言ったらいいのかわからなくて、息を飲んでしまった。でも、先生はそのことを気にする様子も見せずに、スラスラと続ける。

「きっかけは、あったようでないの。なんかノリが悪い、みんなで話していても私のリアクションだけつまらない、みたいな理由が重なったのかな。仲良かった女子グループの中から、弾かれちゃったのね。もうあんたとは一緒にいないって、リーダー格の女の子に宣言されちゃって。そしたら、他の子もその子にならうって感じで、あっという間に一人ぼっちになっちゃった」

「あ、私も、塾でけっこう、そんな感じです。いじめっていうのかは、わからないけど、嫌われているんだなっていうのは伝わる。だから傷つくし、自信なくなるし、自分がダメだからそうなるんだなって思っちゃいます」

話しながら、また込み上げてきた涙を指で拭う。泣いていいよ、と言うように、先生がティッシュの箱を手渡してくれる。

「まさに、私もね、自分がダメなんだって思っていたんだけど、それは違った。違うんだよ、鈴木さん。これだけはハッキリ言えること。そういうのって、なんだろう、仲間外れにしても反撃してこないだろうって思われる子、つまりは、誰よりも優しい子が標的にされがちなところがあるって思うの」

「それが、ダメなんじゃないかなって、少し思うんです。何も言い返せないから、弱いから、そうやって舐められちゃうっていうか。キキちゃんとかアミちゃんには、それがない。明るくて、言いたいことハッキリ言うタイプだから。意地悪されても、跳ね返しちゃう性格だってわかるから、イジられにくいというか。そもそも私とは性格っていうか、性質が違ってて、私だってそうなりたいけど、なかなかなれなくて……。羨ましくって……。でも、そうやって羨ましがっている自分も、好きじゃなくて……」

先生が、私の手の上に手をそっと重ねた。先生の指先、冷えている。

「私もだよ。同じタイプだよ。今は、先生になって、こうやって生徒の鈴木さんに悩みを打ち明けてもらえているけれど、私もね、もともとは、ううん、今だって姿だけは大人へと成長したけれど、心の中は同じタイプの女の子なのね? 嫌われちゃったらどうしようって、昔女の子たちに嫌われた経験があるから、今でもビクビクしちゃう癖が抜けないの」

私は驚いて、先生の顔を見上げた。先生の目の縁が、赤くなっている。まるでさっきの私みたいに、泣くことを我慢しているみたいだった。

「でもね、鈴木さん! 聞いて欲しい!」

真剣な目で、先生が私の目を真っ直ぐに見る。その目は、泣いていない。先生の強い意志が、涙を奥に引っ込めたみたいな、強い眼差し。

「全員に好かれることがゴールではないの! 小学生、中学生時代は、どうしても学校や塾、あとは家の往復になるから、学校でも塾でも家庭でも自分に居場所がないと感じると、もう世界の終わりだって気持ちになると思うのね? 私もそうだったから、とてもよくわかる。

でも、大人になるにつれて、それがまず変わっていってくれるの。自分の足で、学校でも家族でもない、他の場所を探しに出かけることができるようになってくるの。その時にね、何が強みになると思う?」

「……わからない、です」

「鈴木さんみたいに、とても若いうちから、人間関係に悩んだりした経験こそが強みになるの! 悩むって、考えるってことだから。自分の性格とか性質とか、他の人と触れ合うことで、あの人はこうだな、私はこうだなって、比較しながら考えるでしょう? 今は、それが苦しいかもしれない。ついつい自分はダメだって、ネガティブに思ってしまうかもしれない。

でもね、例えば、私は人見知りなところがあるなって先生は早いうちに気づいたのね。でも、それと同時に、私は大人数の教室にいるとソワソワしてしまうけれど、1対1で誰かと話をするのは好きだということにも気づけたの。

さっき、いじめがあったって話したでしょう? 先生は、それで学校に行けなくなっちゃって、親も心配して、その流れで学校の中のカウンセリング教室に通い始めたの。そこで出会った先生といろんなことを話す時間が、とても好きになって。それで、私のそんな先生になりたいって夢もできたの」

「夢、叶ってる……」

「うん。そうなの。しかも、今、こうして鈴木さんと1対1で話すことができていることこそが、私の子供の頃からの夢なんだよ。自分が小学生の頃は、20年後にこうやって自分の辛い経験を鈴木さんにこっそり打ち明けながら語り合う未来がくるなんて、夢にも思っていなかった。

つまり、私が言いたいのはね、子どの頃の辛い経験が未来を切り開いていくことって、実は多いってこと!」

「あ」

私は思った。思ったら、言葉が口からあふれていた。

「塾で、意地悪な女の子たちと同じ教室にいるのが嫌で、だから勉強を頑張ったら、成績があがって一番上のクラスになったんです。それも、ちょっと似てるかも……」

「わ、それはとってもカッコイイ!! 鈴木さん、とっても素敵です!!」

「………」

いつもだったら、話をする前に考えすぎて言葉が出ないことの方が多いのに、気づいたら自分の武勇伝かのような話を、初めて人に打ち明けていた。褒められて、急に恥ずかしくなって、また黙ってしまう。

「大人になると、自分の居場所をどんどん自分でつくっていけるようになるの。その時に、子供の頃に悩んだ経験がとてつもなく役に立つの。もちろん、大人になっても、嫌な思いをすることはあるよ? そりゃあ、あるよ。でも、子供の頃に嫌な思いを乗り越えた経験が、自信にもなってくれる。それに、」

「それに?」

「鈴木さんは、素晴らしい友達と出会えたじゃない? 雨川さんと竹永さんと一緒にいる時の鈴木さん、心から楽しそうだよ? とても素敵だよ?」

「……はい。ただ、」

「ただ?」

「大丈夫。なんでもないです」

雨川さんと竹永さんのことを知っている先生には、言えなかった。先生も、無理に聞き出したりはしなかった。その代わりに、私が欲しかった言葉をくれた。

「もし、鈴木さんが4月からは受験した私立の中学校に通うことになっても、それは“さようなら”じゃないのね。むしろ、今の友情はキープしたままの状態で、自分の新しい居場所を増やしていけるチャンスってことなの。

学校=苦手だ、嫌いだって、それこそ小学生の頃の私は思っていたけれど、学校って1つじゃないのよね。世界中にはありとあらゆる種類の学校があって、今いる学校が合わない=世界と合わないって話では絶対にないの。学生生活は自分の居場所を見つける冒険だ! 今の学校が合わないなら別の学校へのチェンジも可能だ! って当時のカウンセラーの先生に言ってもらって、当時私はビックリしたのよ。でもそれ、本当だった。

しかも、鈴木さんの場合は、もう雨川さんと竹永さんという“自分の居場所”を既に見つけてある。それは強みよ! 新しい場所で辛いことがあった時に、話を聞いてもらえる場所があるなら、怖がることなんて何もないの! “友達がいるから離れたくない”じゃなくて、“友達がいるから新しい場所に冒険にいける”って考え方もできる! そうやって、どんどん自分の世界を広げれば広げるほど、空気の濃度が薄まるから、ラクになるの」

「濃度? 」

「そう。狭い世界の中にいるとね。ひとつ嫌なことがあると、あぁもう世界は終わりだって思ってしまいがち。だって、狭いからね? そもそもその中の空気だって、煮詰まっているものだし」

「それは、わかります。自分の世界には、家と塾と学校しかないから、で、ぜんぶ上手くいかないなら、もう死にたいって、私、雨川さんと竹永さんと仲良くなる前は、毎日思っていたから……」

「今は、ね? 居場所がもうあるでしょう? ここから新しい学校という世界が加われば、家、前の学校、今の学校、って、ほら、世界がどんどん広がっていくの。そうすれば、逃げ込める場所も増えるってこと。そうやって、少しずつ増やしていくといいの」

「あぁ、なるほど。それはそうかもしれない。塾で友達がいなくっても、学校に友達ができたからいいやって気にならなくなったのはあります」

「でしょう?」

先生は、笑顔になった。眩しいくらいの、幸せそうな顔をしている。

「先生にとっては、鈴木さんの存在もそう。とても大切な生徒だよ? 卒業しても、いつでも遊びに来て欲しい。雨川さんや竹永さんと、もしこれから喧嘩したりしても、ほら、先生はここにいる。そうやって、困った時に寄り掛かれる場所をつくっていく。新しい学校は、そのチャンスでしかないの! だから、大丈夫だよ! 鈴木さんなら、心配いらない!!」

「………」

ありがとうって、伝えたかったのに声にならなった。私は泣きながら、何度も頷いた。ティッシュの箱が空になるくらい泣いて、泣きすぎてボーッとした頭で、だけどスッキリした気持ちで思っていた。受験、頑張ろうって思っていた。

親のためではなくて、自分のために。今まで頑張ってきた、自分のため。そして、未来の新しい居場所づくりのチャンスのために。もし、また友達ができなくても、その時はまたこの保健室に話にこよう。そう思ったら、昨日までは胸をいっぱいにしていた不安が、心地よく小さく萎んでいった。

私は、顔をあげる。保健室の窓の外から、体育の授業をしている生徒たちの大きな声が響いてくる。「いいな、陽キャ」ってずっと思っていた。苦手な声。だって、そこに一緒に入って一緒に声を響かせられない「隠キャ自分」がキライになるから。そうやって、いちいち卑屈になる自分もイヤ……。

でも、もうすぐ、卒業。

今のこの日々が、「小学校時代の思い出」とタイトルを変えてみんなの記憶の中で過去になる。私たちはみんな、中学生になる。きっと、とても新しい春になる。新しい自分にも、なれるかな。それでもずっと、大好きな二人とは、友達でいたい。

さっき、先生にも言えなかったこと、受験が終わったら二人に手紙を書こうかな。それが、新しい自分へのスタートになるかもしれない。

<つづく>

◉LiLy
作家。1981年生まれ。ニューヨーク、フロリダでの海外生活を経て、上智大学卒。25歳でデビュー以降、赤裸々な本音が女性から圧倒的な支持を得て著作多数。作詞やドラマ脚本も手がける。最新刊は『別ればなし TOKYO2020』(幻冬舎)。11歳の男の子、9歳の女の子のママ。
Instagram: @lilylilylilycom

 

▶︎前回のストーリーはこちら

性教育ノベル第13話「初めてのブラジャーと親友の初恋」Byキキ

 

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