VERY May 2021
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May 2021

2021年4月7日発売

890円(税込)

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SHELLYさん「夫婦間でセックスを無理強いしちゃうのなんで?」

※このコラムは2021年3月号(2月5日発売)に掲載されたものです。

 

突然ですが、「大人の女」って何歳からだと思いますか?私は、30代からだと思っています。自分を振り返ってみても、20代までは、周囲の期待に応えてがっかりさせないようにすることが自分の価値だと思っていることが多い気がするんです。だから今でこそこんな私ですが、20代のころはお酒も勧められたら嫌と言えなかったし、肩を組まれて振りほどけないこともありました。最近、5歳の長女が次女に肩を触られて嫌がっていたことがあるんです。私は「自分ではっきり嫌と言いなさい」と伝えました。娘たちには将来私より強くNoが言えるようになってほしいし、Noを言えない関係を作った相手が悪い、ということを今から教えてあげたい。あの頃の私みたいにNoと言えない自分が悪いと謎に反省して自己嫌悪に陥る経験をしてほしくなくて、小さいうちからの積み重ねができればと思っています。

 

でも、何歳になってもこの日本ではNoを言うのって難しいんだな、と最近出演したテレビ番組で気づかされました。「夫婦間の性的同意」の問題を取り扱ったのですが、反響のメールが数千件もきて、夫婦間でNoが言えない、特に嫌だと言ってもセックスを強要されている人がいるということに個人的にとてもびっくりして。「夫がやめてくれません」というのは、「夫にレイプされています」ということだと思うのです。例えば、友達同士で相手が明らかに嫌がっていることを無理強いすることはあまりないと思うのですが、夫婦間ではセックスの強要が起きてしまう…しかも、それは少なくない…。

 

そもそもセックスは2人で楽しむものですよね。メールを拝見すると、夫のことを愛しているけれどしたくはないという人も多くて。もちろん、セックスレスで幸せならばそれでいいと思うんです。でも、昔は楽しめていたのに今は夫としたくないというのであれば、テクニックや性欲の話以前に夫との関係がイーブンでないとか、夫が家のことを全然していなくて心理的・肉体的な余裕がないとか、日々の問題が背景にあることが多いんじゃないかな。

 

そして、もしかしたら男性側も歪んだ認知があるのかも、とも。たとえば『ミッション:インポッシブル』を見てもビルから飛び降りないのに、AVの演出は真に受けてAV男優のようにはなろうとするみたいな。妻もセックスに応じてあげないことへの引け目があり、セックスは「してあげる」ものだと思っている…etc.。セックスに応じない引け目なんて感じなくていいのに…でも、そう感じる妻の気持ちが少しわかる自分もいます。

 

夫婦の間でのセックスは当然の権利だと思っちゃうからでしょうか。セックスはそもそも、人間同士お互いが大人で、気持ちを通じ合わせて、もっと近づきたいと思う延長にあるものであって、コミュニケーションの上で成り立つものだと思います。だから個人的には、セックスはコミュ力が成熟した人しかできないと思っているんですね。

 

性的同意について「No means No」という認識が広がり、今度は「Noを言わなかったからいいじゃん」という主張も起きているんだとか。日本は特に文化的に否定をオブラートに包むし、はっきりNoを言えない人がいます。Noを言わないあなたが悪い、ということになってしまうから、今海外では「Yes means Yes」にしましょうという流れになっています。「キスしようよ」「いいよ!」と積極的なYesがもらえて初めて同意。ちなみに、海外のAVでは女性の喘ぎ声が「Yes」なんです。日本では「いや〜ん」。普通、嫌がっている人とするのは萎えるはずなのに、日本では反対に女性が積極的だと萎える男性も多いと耳にします。それならば、嫌よ嫌よも好きのうちの嫌が、拒絶なのか、もう一押しされたいのか、見分けられる超一流のコミュニケーション能力を身につけないと!それがもし夫婦間でわからないのだとすれば問題ですよね。〝夜のおつとめ(って日本語自体変ですよね)〟を「疲れているから嫌」と断る妻に「じゃあ口でして」と言えちゃう夫。そんな夫婦関係はやっぱりイーブンじゃないんじゃないかな。かと思えば、妊娠出産したら急に妻が「お母さん」に思えて「お母さんとはできないよ」とセックスレスになったりする。もう、どうすればいいの!

 

こう考えてみると、ただ同意を取ればいいという話で済む問題ではなくて、日本の文化の中でどう性的同意を根付かせればいいのかが課題だと気づきます。時間がかかる問題だと思いますが、日々被害者が生まれているからこそ、個人的には強くメッセージを伝えていきたいな、と。娘世代はもちろんですが、私たち自身のセックスもきちんと尊重される社会になっていって欲しいなと切に願っています。

◉SHELLY|シェリー
1984年生まれ、神奈川県出身。14歳でモデルとしてデビュー以後、タレント、MCとして幅広く活躍。5歳と3歳の娘の母。


少し前、家族でイルミネーションを見に行きました。チビたちはいつもより少し夜更かしでしたが頑張ってました!

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撮影:須藤敬一 取材・文:有馬美穂 編集:羽城麻子
*VERY2021年3月号「シェリーの「これってママギャップ?」」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。

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