こんばんは! とにかく明るい性教育【パンツの教室】協会代表理事・のじまなみです。
あどけない笑顔でほほ笑む子どもに、まだまだ『幼さ』を感じることもあれば、ドキッとするほど大人びた発言や行動に『いつのまに?』と戸惑いを隠せないこともあるのは、子育て中のママならたびたび経験すること。
その中でも、ママの心の準備ができていないときに起こりがちなのが、子どもたちの自慰行為について! 今日は子どもの自慰を見かけたとき、親はどうすべきかについてお伝えしますね。
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【質問】 4歳娘。最近、机の下に隠れて寝そべりながら、おしりをくねくねしています。自慰行為かな……と思うのですが、その行為を受け入れることができず、怒ってやめさせています。そうすると隠れてやるようになりました……どうしたらいいのでしょうか?
この自慰行為についてのお悩み。私のところに寄せられる数千件のお悩みの中でもNo.1に多いお悩みだったりします。それほどまでに、誰かに尋ねることもできず悩んでいる方が多いということ。
実は、私たち大人も、赤ちゃんのころからオムツに手を当てたりしながら自慰行為をしていたことをご存じですか? みんなが生まれながらに経験することです。
少し大きくなれば 人によっては力をこめてミノムシのように寝そべって、もぞもぞする子。
人によっては、マッサージ器に陰部を押し当ててみる子。
チャイルドシートのへりで気持ちよさそうにしている子。
シャワーの水圧で感覚を味わう子。
年齢や性別によっても子どもたちの自慰行為はさまざまですが、思春期以降の自慰行為とは違って、幼児期の自慰行為はただ単に気持ちがいいから触るだけで、性的な意味合いはありません。子どもの成長過程の一つであり、指しゃぶりと同じくクセの一つです。大人も子どもも、自分の体に触ってはいけない場所はなく、子どもが自慰行為をしてはいけない理由も何一つないんですよ(^^)
私自身は、命をつなぐために神様がそこに【快】っていう大事な感覚を残してくれていると思っています。
そうはいっても子どもたちの自慰行為を見かけてしまうと、何とも言えない嫌悪感や、驚きを感じるママたちも多いでしょう。
ですが、突然びっくりした顔で怒ったり、「はしたない!」などの一言で理由なしにやめさせたりしたら、子どもたちにとっては『なぜいけないの?』という気持ちだけ残ってしまいがち。自分は、悪いことをした、触りたいと思うことは恥ずべきこと……などと、子どもたちの将来につながる体に対する価値観、性意識を曲げてしまうことにもつながります。
寂しさ、ストレスで自慰をする子も確かにいます。
楽しい遊びに誘いだし、歌ったり踊ったり生活面を見直すと、スーーーッとなくなることもあります。
ですが、寂しくなくてもただ気持ちいいからする子もいるのです。
大切なのは、やめさせることではなく、子どもたちに自慰行為をしてもいい『場所』『時間』を指定してあげること。もし、ママたちも見てしまうことに抵抗感があるならば、水着ゾーンを今一度子どもたちと確認しながら、
『気持ちいいことはいいことだけど、それは水着ゾーンだから、人前ではNGだったね。お布団のところだけにしようね』
という風に、どこでしていいのか、いつならいいのかを二人で話し合ってみてくださいね。
成長過程にある子どもたちは、寂しさというよりも心の成長、体の成長どちらも持ち合わせていて、少し不安定。
指しゃぶりと同じように自慰行為がそのアンバランスな子どもの成長を補って癒してくれるならまったく問題ないことです。
少しおおらかな目で見守っていきましょう!
「水着ゾーン」のお話は、折に触れて繰り返し伝えることが重要です。イラスト/おぐらなおみ 出典:『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)
※「水着ゾーン」は株式会社Terakoya Kidsの登録商標です。
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◉のじまなみさん
性教育アドバイザー。防衛医科大学校高等看護学院卒業後、看護師としてのキャリアを経て、2016年「とにかく明るい性教育【パンツの教室】」を設立。夫と3人の娘の5人家族。著書『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』(辰巳出版)『男子は、みんな宇宙人! 世界一わかりやすい男の子の性教育』(日本能率協会マネジメントセンター)がヒット中。
『お母さん! 学校では防犯もSEXも避妊も教えてくれませんよ!』のじまなみ/著 おぐらなおみ/イラスト(辰巳出版)¥1,400