現在ドイツ在住の人気モデル、佐藤ありささん。9歳の女の子と4歳の男の子のママとして、子育てに奮闘中の日々をレポート! 今回は、子育てをする中で大切にしている「体験」について、ドイツと日本でのこれまでを振り返りながら教えてくれました。
カラオケ、おつかい、日本ならではの
体験をこの夏もたくさんしました!
カラオケって日本らしい文化。大それたことじゃなくても、日常や街中にあるすべてを体験だと捉えて、なんでもトライ!
今年の夏も日本に帰国! 大好きな仕事と、久しぶりの友人たちとの時間を目一杯楽しみました。それだけでなく、帰国時は家族ともゆっくり過ごせる貴重な期間。ドイツでは子どもたちも私も毎日をこなすだけで精一杯なので、日本でのほうが密に過ごす時間が多いんですよね。子育てをするうえで「体験」は大切にしているキーワード。特に日本滞在時は特別なシーンも多いから、今日はどんな体験ができるかな、とワクワクしながら過ごすようにしています。
旅先では、その時そこでしかできない体験があるから、子どもが興味を示したらなるべくトライさせてあげたい。この夏は家族で沖縄に行き、大きな海上アスレチックがあったので娘と夫が挑戦! 9歳になる娘は小さい頃から物怖じせず、なんでも積極的にチャレンジするタイプなのですが、そんな娘が今回は怖がって、恐る恐る滑り台を降りてくる様子が意外でした。「チャレンジして成功!」だけじゃなく、想像より怖かったとか、後に引けずやるしかなくて頑張ったとか、そんなほろ苦い思いも体験してみたからこそ。だから、これもこれでよし。娘とは対照的に慎重派の息子は、私とビーチで見学(笑)。いつやりたいと言う日が来るのか(来ないのか?)、それもまた興味深いです。
旅行後に仕事が控えている私は、日焼けできないので泣く泣く見学。楽しそうだからやってみたかったな。
日本では「おつかい」もやらせてみたい体験の一つ。娘は日本だと小3の歳。1人で通学したり、近所のスーパーやコンビニにならおつかいに行く子も増えてくる歳だと思うのですが、ドイツでは子どもだけでの外出はNG。まだ1人で出歩く経験がほぼないので、本格的なおつかいはもう少し慣れてからかなと思っています。
そんな我が子たちにもぴったりなのが、パン屋さん『Comme’N KIDS』。大人は入れない、小学生までの子どもが主役のパン屋さん。お金を握りしめて、2人でパンを買ってくるのがとても楽しいみたい!


先日、子どもたちと3人で行ったカラオケも日本らしい遊び体験でした。以前行った時、娘はまだ文字が読めなかったのですが、今回は歌詞を見ながら歌えるように。彼女がまず選んだのはザラ・ラーソンの『Lush Life』。ドイツの子どもたちの間で今流行っているのか? 娘がどハマり中の曲なんです。日本語だと、CANDY TUNEの『倍々FIGHT!』が好きなよう。英語曲も猛スピードの日本語曲も歌い上げる娘、かっこいいぞ! 息子はまだ文字が読めず、主にダンス担当(笑)。気兼ねなく発散できて、涼しくて、なんならごはんも食べられちゃう。夏休み、ワンオペで詰んじゃった時の駆け込み先として、日本のカラオケってありがたいと実感……!


ドイツでの生活では、ひとつひとつ体験を
積み重ねて。成長の糧になりますように
私たち家族にとっては日常であるドイツでも、これまでたくさんの体験をしてきました。娘を産んですぐに移住し、右も左もわからないまま最初に通ったインターナショナルスクールは思い出深い場所。ドイツではほぼ仕事をしていない中でスクールに通わせることに、当初は罪悪感を抱きながら入ったのですが、娘にとってすごく良い体験だったと今は思います。最初から私のほうを振り返ることもなくどんどんクラスに入っていく娘を見て、物怖じしない性格がよくわかったのもこの時。いろんな国の子どもたちと楽しく遊んだ原体験は、確実に今に生きています。
私自身は当時まだ英語もドイツ語もわからず、とにかく控えめにしていた思い出。イベントは笑顔だけで乗り切っていました。
その後現地の幼稚園を経て、インターナショナルスクールに入学した娘。子どもたちのルーツも多様で、娘にとってもスムーズに馴染んでいたようでした。入学式で興味深かったのが、シュール・トゥーテという大きなコーンのような手作りのギフト。親から新1年生の我が子へプレゼントし、入学式へ持参するのが定番らしく、見よう見まねで作った思い出があります。
入学式に、日本のようなきちんと系の服装で向かったら、周りの保護者たちは柄物のワンピースやデニムなど、本当に人それぞれだったこともカルチャーショック! ドイツらしさが表れていてすごくいいなと思ったのですが、数年後の息子の入学式でも私はきっと日本流のスタイルで臨む予定。気持ちがシャンとするし、日本人らしさを子どもに感じてもらう体験でもあると思っています。


私の趣味であるマラソンには、子どもたちも巻き込んで一緒に体験! 先日は、私と子どもたちでファミリーマラソンイベントに参加しました。息子は300メートル、娘は1.3キロを気持ちよく完走。ドイツではマラソンイベントがたくさん開催されていて、参加したらもらえるメダルも子どもたちの楽しみ。体力作りになるし、何より達成感を味わえるから、マラソンは子どもにも大人にもおすすめしたい、私の推し体験です!



「体験」を意識する理由は、子どもたちに「どんどん失敗してほしい」から。失敗するのは恥ずかしいことじゃないってわかってほしい。私自身、子供の頃は失敗を怖がって積極的になれないタイプでした。たまたまモデルの仕事に出会って、大量の経験が押し寄せてきたことで強制的に失敗もたくさん重ねて、それが私を変えてくれたんです。成功も失敗も経験して、いろんな想いを感じることが成長につながると思うから、そのためにはなんでも体験してみることが一番かなって。
何をしたいかは子どもが決める、ということも大切にしています。人生は選択の連続だから、自分で考えて、自分の気持ちを大切にしながら選んでいける人になってほしい。惜しみなくサポートはするけれど、決断は本人に委ねて、こちらの期待が乗っかりすぎないように(これが難しいんですけどね……!)、これからもたくさんの体験を見守っていきたいなと思っています。
Profile
1988年生まれ、北海道出身。2005年「ミスセブンティーン2005」に選ばれ、同誌専属モデルとしてデビュー。数々の女性誌でカバーを飾るトップモデルとして人気を博し、俳優やお天気キャスターとしても幅広く活躍。2016年7月に結婚。翌年に長女を出産後、ドイツへ移住。2021年に長男を出産し、現在は2児のママ。@satoarisa920
取材・文/西原 章









