サロンに行けないまま、髪が伸びてプリン状態になった根元。自宅で応急処置をするには? 30〜40代の根元プリンをレタッチするコツを、人気ヘア・メークさんに取材。ライターが実践しました!
教えてくれたのは…ヘア・メーク川村友子さん
VERY本誌をはじめ、あらゆる女性誌やメディアにて活躍中。美容師資格も持ち、この春は自粛期間モデルやスタッフからセルフカラーの相談もたくさん寄せられている。
コツ①根元のレタッチは泡タイプを。色はブラウン&ベージュ系がなじみやすい
「簡単にレタッチするには、素人が塗っても内側の髪までしっかり入って染まる泡タイプがオススメ。髪の量が多い方も泡タイプならちゃんと網羅できます。私が友達にも推すのは『リーゼ泡カラー』。特にナチュラルシリーズのカラーは30〜40代の大人にぴったりなこなれ色が多く、上品に仕上がります。
表面や毛先は痛んで退色していることも多いので、色選びは、髪全体の中間くらいの内側に合わせるとよいと思います。また、オレンジ系ブラウンやベージュ系の色が大人になじみやすいですね。イエローや赤系は避けて」(川村さん)
ライター増田さんがセルフカラーにトライします
「ボブかつカラーも明るめなので月1の美容院が理想ですが、産後は2ヶ月くらい行けないこともあって、ちょくちょくプリンになっていることが。おうちで根元のプリンを解消する方法を知りたいです!」(増田さん)
【準備】「リーゼ泡カラー」のロイヤルブラウンを選びました
「川村さんおすすめの『リーゼ泡カラー』のナチュラルシリーズからロイヤルブラウンを選びました。以前よりも少しトーンを暗めにしたので、これくらい深い色のほうが染まりやすいかな、と思ってセレクト」(増田さん)
【準備】 コンビニのレインコートで汚れ知らずに!
「とにかく不器用なので、心配になって床にはシート、汚れてもいいスツール、コンビニで購入したレインコート(雨ロケでスタッフに渡すように常備しているもの)を用意。あと、コットンとティッシュ、手鏡、ブロッキング用にダッカールも。レインコートを着てカラーすると、服は全く汚れませんでした!」(増田さん)
【準備】二軍落ちした前開きブラウスを着ました!
「ファストファッションで3、4年前に購入した前開きのブラウスでやることに。もうおさらばするつもりでトライしましたが、この上にレインコートを着てカラーしたら、全く汚れなかったので、まだまだ着られそうです(笑)」(増田さん)
コツ②:カラー前のシャンプーはNG!前頭部は4か所にブロッキングして根元を塗りやすく
「カラー前のシャンプーは絶対にNG。適度に油分があるほうがカラー剤の馴染みもよくなり、頭皮への負担が大幅に減ります。簡単にブロッキングして塗ると失敗が少ないので、左右4つくらいにざっくりと分けて。きれいにできなくても、なんとなくでOK。根元のプリン部分が見えると、塗りやすくなります」(川村さん)
いよいよ塗っていきます!
コツ③:体温の低い、後頭部→サイド→トップの順に塗っていきます。
全体を塗ったらオールバックに。
「オシャレ染めのカラー剤は、温度が高いほど浸透します。体温の高いトップから塗るとどんどん色が明るくなってしまうので、体温の低い後頭部からスタート。根本からしっかり塗って。地毛からすでに染まっている部分も1.5cmほどオーバーさせて塗ると自然な仕上がりに。全体に塗り終えたら、オールバックに」(川村さん)
コツ④:ラスト3分で全体をよく揉み込んで仕上がりをきれいに!
「プリンが進行している場合、退色もしていることが多いので、待ち時間の最後2〜3分に全体をコーミングしてから揉み込みましょう。毛先まで満遍なくカラー剤が塗布されて、いい具合に色が入ってくれるんです」(川村さん)
コツ⑤:“流す前に乳化&2回のトリートメント“でサロン並の仕上がりに!
「少量のお湯で頭頂部を濡らし、親指を使ってクルクルと髪の根元から毛先まで優しく揉んでいきましょう。泡がドロッと白濁してエマルジョン(乳化)してから、全体を流し始めます。頭皮のカラー剤をスッキリ落としつつ、塗り忘れの部分にも均一にカラー剤を行き渡らせるので、この工程はマスト。その後、シャンプーをしたら、トリートメントは必ず2回やってください。2回めは手持ちのトリートメントでOK。カラー後の髪はアルカリ性に傾いているので、トリートメントをしてpHを整えて中和させてあげると、痛みにくく、ツヤツヤに。サロン並みの仕上がりになります」(川村さん)
ライター増田さんのBefore&Afterを発表します!
「サロンに行かずに2ヶ月たった状態。毛先は退色して明るく、根元は地毛色のプリンなので、なんだか3段階のグラデーションみたいになっています。自然光の下だとよりくっきり色の違いがわかってしまいます」
「見えない後頭部はプリン+1.5cmを狙い撃ちするのが難しく、適当に塗ってしまいましたが、問題なくキレイに染まりました! 毛量が多いのでムラになると思っていましたが、全体にきちんと染まってくれたし、臭いも気にならず、染めて2日経ってもキシキシ感ゼロ。 セルフカラーは中学生以来でしたが(笑)、こんなに痛まなくなっているんだと感動しました!」(増田さん)
【セルフカラー】ダメージ髪をきれいに染める5つのコツはこちらから!
取材・文/矢﨑 彩