歯列矯正をする大人が増えているといいます。現在進行形のチームVERYのモデルやライターにも続々。もし歯並びに自信がない、肩こりなどの不調があるなら、まだ人生の半ば、この先の笑顔や体への投資が今さらなんてことはありません。マウスピースという治療の選択肢も広がった、“歯列矯正”の最新事情について専門医に聞きました。
◉教えてくれたのは……
神部歯科医院 神部 賢先生
一般歯科、小児歯科から矯正まで総合的な診療が可能な歯科医院の院長で、VERYモデル・クリス-ウェブ 佳子さんからの信頼も厚いドクター。ご自身はマウスピースの部分矯正を実践されたそう。http://jimbu-shika.jp/
歯列矯正ってそもそも
どんなやり方なの?
マウスピース矯正はスキャンニングで型取りした模型などで理想の歯並びへ変わる過程をシミュレーションして、段階ごとのマウスピースを一気に作成し、定期的に取り換えながら整えていく最新の矯正方法。最もメジャーなメーカーが「インビザライン」。ワイヤー矯正は歯にブラケットと呼ばれる器具とワイヤーを取り付けて歯を動かす方法で、日本での歴史も長く実績のあるやり方。歯の裏側に器具をつけることも可。
料金、期間はどれくらい?
マウスピースと表側のワイヤー矯正はほぼ同額で同期間(目安は100万円/約2年)。ワイヤー矯正は金属のブラケットであれば安くなり、歯の裏側につけると高額になります。料金は一部のケースを除いて自由診療となるため、ケースや治療期間、選ぶ医院によっても変わります。前歯のガタガタや隙間が少し気になる人には、大臼歯と呼ばれる奥歯を除く歯のみを動かして、最大約20週で約50万円というやや手軽な部分マウスピースもあります。
より歯を抜いたり
削ったりするのはどっち?
ケースによって変わりますが、ワイヤー矯正は抜く、削る両方に適していて、マウスピースは削る方法が多い傾向にあります。健康な歯は残すに越したことはないですが、噛み合っていない歯や、状態などがよくない場合は一概に抜かない方がいいとも言い切れません。
妊娠中もできる?
何歳までできるの?
妊娠中も可能ですが、つわりでマウスピースが装着できない、歯磨きが丁寧にできなくなる場合は、休止することも。その場合は器具の除去や型の取り直しなどに費用がかかることもあります。安定期に入れば、抜歯など麻酔を使う治療も問題ありません。また、矯正は歯周病があると難しいですが、40代でも50代でも年齢は問題ありません。始めたいと思った時がはじめ時です。
お医者さん選びのポイントは?
マウスピースもワイヤーも月1回程度の通院で平均2年以上のお付き合い。技術と同じぐらい、主治医との相性は大切。矯正専門クリニックでは虫歯治療や抜歯ができない場合もあり、提携先の一般歯科で治療するため通い先が多岐になることがあったり、逆に矯正医の診療日が決められた一般歯科では矯正医師のスケジュールに合わせなくてはいけないので、何を優先するかも大切です。
ワイヤー矯正が
向いているのはどんな人?
自分で装置をはずせないが、そのまま飲食は可能。器具が目立ちやすいことを我慢できるかどうか。透明な素材にしたり、裏側につけるなど、目立ちにくい治療を選択することもできます。
✔︎器具が見えても生活に問題がない
✔︎食事をする付き合いが多い
✔︎料理の味見などが必須
✔︎お酒が好き
✔︎症例や実績の多さにこだわりたい
✔︎子供が小さく、隙間時間で食事をする
✔︎タバコを吸う
マウスピース矯正が
向いているのはどんな人?
マウスピース自体は他人の目からはほとんどわからず、着脱も自由ですが、一日22時間着用が目安、つけたままの食事や飲酒ができない、臭いもつきやすいので自己管理が徹底できるかが肝。
✔︎目立つのが嫌
✔︎食事、間食の時間が守れる
✔︎お酒を飲まない
✔︎会食が少ない、断れる
✔︎自己管理が得意/計画的な生活だ
✔︎タバコを吸わない
✔︎リップは薄めで大丈夫
✔︎ホワイトニングなども並行して進めたい