撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
うねったり割れたり浮いてしまったり、前髪がいい感じにならず気分が上がらない。しかも最近薄くなってきた気がする…!前髪は加齢による影響を受けやすい部分なので悩みはつきもの。そこで、30代40代に合う前髪を知って、悩みをカバーしつつ今っぽいスタイルを手に入れましょう。
うねり・割れ…30代40代の前髪は、なぜキマらない?
昔はそうではなかったのに、最近常に前髪のコンディションが悪いと感じる30代40代は多いよう。それにはちゃんとした理由がありました。
理由1:クセやうねりが出てくる
以前はストレートだったのに、クセやうねりが気になるようになってきた。その原因のひとつは、加齢により髪や頭皮の水分量が減ってしまうことです。保湿力が弱まり水分バランスが偏ることにより、うねりが出やすくなります。顔まわりのうねりは特に顕著なので、気になる度合いも高くなります。
理由2:毛髪がだんだん細く、薄くなる
前髪の毛が細くなってきた、薄くなってきた、すき間ができてしまうという声もよく聞かれます。妊娠や出産などによりホルモンバランスが乱れ、抜け毛や薄毛が目立つようになることも一因。また、日常生活のストレスも薄毛の原因だと言われています。
理由3:白髪が目立ちやすい
シルバーヘアも素敵ですが、前髪や顔まわりの生え際などは目立ちやすいため、気にな流人も少なくないよう。前髪や生え際は皮膚が薄く刺激に弱い部分。紫外線を浴びやすいパーツでもあるため、白髪の原因となる活性酸素が発生しやすいと言われています。また、眼精疲労により血流が滞り、前髪に白髪が生えやすくなってしまうことも。
30代40代こそ前髪を作りたい!
美容賢者も納得の理由は?
長らく「前髪なし」のヘアスタイルを楽しんでいたという30代40代は、これから前髪を作ることをためらいがち。ましてや、クセやうねりが出やすいとあればなおさら避けたくなってしまうかもしれません。ですが、今から前髪ありにするメリットは多数あるんです。
面長フェイスをカムフラージュ
撮影/川原崎宣喜
加齢により頬がたるんで中顔面が伸びてきたり、人中が長くなってくるので、前髪を作ることで縦長感が緩和されます。なかでも幅広めのワイドバングにすると、横のラインをより強調することができます。縦幅をカムフラージュできる「前髪あり」ヘアは大人女性におすすめです。
髪をボリュームアップ見せできる
撮影/西崎博哉〈MOUSTACHE〉
前髪の薄さが気になるならショートがおすすめ。トップに立ち上がりをつけ、そこから前髪につなげるようカットすると自然なボリュームが生まれ、前髪の薄さをカバーできます。きっちりと分け目をつけないノーパートのスタイルにすると白髪も目立ちにくくなります。
輪郭補整できる
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
年齢を重ねると、顔が四角くなってきてしまうって知っていましたか? 皮膚と筋肉がたるんで下がり、顔が大きく角ばってきてしまうのです。そこで、スクエアフォルムを強調してしまうこめかみ部分はサイドバングで隠すのが正解。前髪効果で卵形に近づけましょう。
生え際の白髪を隠せる&クセ毛対策も!
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
白髪が最も気になるのは、前髪や顔まわりなどの生え際。ノーバングだと生え際が目立ってしまうため、前髪でナチュラルにカバーを。さらに前髪を厚めにするとその重さでうねりを抑えることができるので、クセ毛対策としてもおすすめです。
時短ストレートが洒落る
撮影/芦澤 周〈S-14〉
巻かない、アレンジしない。ストレートでもキマるヘアは、前髪と顔まわりのレイヤーがポイント。シースルーバングとレイヤーが揺れ動き、シンプルなストレートヘアにニュアンスを与えてくれます。シースルーバングは流行継続中の韓国っぽさも出せて今どきな印象に。
どう頼めばいい?
失敗しない前髪オーダーのコツ
前髪に抵抗があるなら、長め&薄めの「2WAYバング」
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
前髪を作ることに抵抗があるなら、最初は長め&薄めに作るのがおすすめ。目にかかるように下ろしながらサイドの毛流れへと自然につなげれば、THE前髪という感じにならず横顔も美しく見せてくれます。かき上げてしまえばノーバングになるので、気分やシーンに合わせて2WAYで楽しめます。
今っぽく更新できる「サイドバング」
撮影/川﨑一貴〈Ajoite〉
前髪を今っぽく更新したいなら、サイドバングが必須。バングは狭めにし、サイドバングは顔まわりにつながるよう長めにカット。サイド〜顔まわりの毛流れで韓国っぽさを意識しつつ、顔が見える面積を狭くすることで小顔効果も狙えます。
重めボブには「シースルーバング」
撮影/宮下昌生〈hannah〉
暗めカラーの切りっぱなしボブは、お洒落でモードな雰囲気になれる一方、野暮ったくなりがちだから、前髪で抜け感を出すのが正解。薄めのシースルーバングにし、おでこにすき間を作ると軽やかさが生まれます。眉〜眉下の長さはナチュラル、眉上は個性的なイメージになるので、なりたい雰囲気に合わせてオーダーしてみましょう。
産後&毛量が気になるなら「うぶバング」
撮影/須藤敬一
産後、切れ毛&抜け毛が増えて、額まわりに短い髪がピョンピョンしてしまう。年齢を重ねて髪のボリュームが減った気がする…。そんな悩みがあるなら、前髪を思い切って短くするのもひとつの手。うぶ毛のように薄く取り、長短がつくようジグザグにカットすれば不揃いな短い毛も薄い前髪も気になりません。
リアルなSNAPをお手本にしたい!
レングス別前髪図鑑
過去のSNAPから、読者のみなさんのリアルな前髪スタイルをピックアップしました。スタイリングのコツや洒落見えポイントをヘアライターが解説します。
ボブ・ミディアム編
洒落見えNo.1は
シンプルコーデに薄バングボブ
撮影/イ・ガンヒョン
ワンショルトップスにワイドパンツ。シンプルお洒落なコーデに合わせるなら薄バング×ボブが正解。全体を内巻きワンカールにしたら、前髪の毛先も少しだけ巻くと全体のバランスが◎。真ん中でゆるっと分けて外ハネにし、おでこをチラ見せして抜け感のあるスタイルに。(吉田彩乃さん)
小顔を叶える
計算されたサイドバング
撮影/イ・ガンヒョン
顔の表情を明るく見せてくれる眉上バング。個性的になりすぎずナチュラルに見えるのは、長めに残したサイドバングのおかげ。フェイスラインをカバーし、小顔に見せてくれます。髪のうねりを抑える重めミディアムは、サイドの髪を耳にかけてすっきり見せて。(佐々木陽子さん)
コンサバボブは
シースルーバングで垢抜ける
撮影/イ・ガンヒョン
コンサバになりがちな内巻きボブは、シースルーバングでアップデート。ヘアオイルで全体の質感を整えたら、指先に残った少量のオイルで前髪をスタイリングすると、ベタっとした質感になりません。細かい毛束を作るように指先で整えるのがポイント。(藤原紗由里さん)
斜め流しバングなら
オフィスでも好印象
撮影/公文一成、根本真裕美
前髪アリのボブでもカジュアルになりすぎず、オフィス仕様のヘアスタイルにするには長めバングがハズせないポイント。前髪を6:4くらいのナチュラルなサイドパートにし、前髪を斜めに流すことできちんと感をキープ。仕事相手にも好印象を与えることができます。(岩崎麻文さん)
うぶバング×ウェーブで
ボブアレンジを今っぽく更新
撮影/久保嘉範
ギリギリ結べる長さのボブは、アレンジしても毛先で遊べず寂しい印象になってしまいがち。そんなとき、頼れるのは仕込みのウェーブ。巻くのが面倒なら前髪も含めて全体にパーマをかけておくことでアレンジしたときにポイントとなり、結ぶだけでも洒落見え確実。はらりと落ちる「うぶバング」なら、さらに洒落感がアップ。(青野未来さん)
セミロング・ロング編
髪をきれいに見せる重めセミロングは
前髪効果で明るい印象に
撮影/久保嘉範
レイヤーの入っていないセミロングは重さがあってまとまりやすく、年齢を重ねて気になる髪のうねりやパサつきをカバーできる優秀ヘア。前髪を作ると、髪のまとまりをキープしながら明るく軽やかな印象に。全体はストレートに、前髪の毛先のみ内巻きにして斜めに流すことで優しげな印象もプラス。(中村有紀さん)
エレガントなロングには
小顔に見える長めバングで
撮影/イ・ガンヒョン
風になびくエレガントなロングに似合うのは、長めにカットした前髪。前髪を作ることで額の角を隠すことができるので、小顔効果もアップ。アップヘアにするときには後れ毛になり、前から見ても華やかな印象のアレンジヘアが作れます。(伊藤真唯美さん)
甘派ママのロングには
真っすぐラインのちょいモードバングを
撮影/イ・ガンヒョン
前髪が似合う甘派ママのロングヘア。目にかかるラインにカットし、巻いたときに眉ラインになるようにしておくとバランスよく仕上がります。顔まわりにつなげず、あえて真っすぐなラインにすることで小顔効果も。甘さの中にモード感がプラスされ、モノトーンコーデもオシャレに着こなせます。(渡辺菜月さん)
難しいシンプルコーデも
ショートバングで洗練感を
撮影/イ・ガンヒョン
ちょっとしたことでオシャレに見えたり野暮ったく見えたりするため、難しいイメージのあるシンプルコーデ。無難になりがちなセミロング・ロングヘア×シンプルコーデの組み合わせが、ショートバングにするだけでこなれた雰囲気に。髪色は暗めカラーにすれば、子どもっぽくなる心配もありません。(大和美帆さん)
サイドバングが
簡単ポニーテールを格上げ
撮影/久保嘉範
簡単ポニーテールなのに洒落た雰囲気になれるのは、計算されたサイドバングがあるからこそ。ママの時短アレンジの味方になります。薄めのシースルーバングに長く残したサイドバングを合わせることにより、顔まわりにニュアンスが生まれ、1つにまとめただけでも華やかな印象に。(中川弘美さん)
ベストな前髪探しの旅を始めてみて!
ヘアスタイルのトレンドが凝縮されている前髪〜顔まわり。いちばん目立つ場所だから、アプデできておけばそれだけで、洒落た印象に。トレンドはしっかりと押さえつつ、30代40代の悩みもカバーできるベストな前髪を探っていきましょう。
文/永尾真理子
*本記事の一部は過去掲載記事を元に再編成したものです。