日焼け止めは数多くあれど、何を選んでいいかわからない…そんな悩めるママにドクターが選び方から今のトレンド、塗り方までアドバイス! 知っているようで知らなかった新常識がここに。
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「日焼け止め」2024年の新常識って?
\ 教えてくれたのは/
皮膚科医
髙瀬聡子さん
ウォブクリニック中目黒総院長。医師としてはもちろん、各メディアにて活躍。近著は『お肌は最強の「バリア」です!美容皮膚科医が伝える、〈病気〉と〈老化〉を防ぐ肌を育てる方法』。
4月で真夏と同じ紫外線量もはや油断は禁物です!
UVケアは365日するのがマストですが、特に4月から秋ごろまでは重点的に意識して。というのも、4月には7月と同レベルの紫外線量になっているから。公園で遊ぶのが前提であればSPF50前後のアイテムがオススメですし、通勤やお迎え程度なら、SPF25〜35前後でOK。商品の種類が豊富に揃った今年こそ、その日の予定に合わせたものをいくつか揃えておくのがよいかもしれません。ただし、気を付けたいのが使う量。顔で表記通りの効果を求めるなら、クリームタイプでパール2個程度の量が必要です。また、近い将来日本でもがんで亡くなる人のTOP3に皮膚がんが入るのでは、と言われています。これは美容の意味だけでなく、日焼け止めの重要性が高まっているということ。毎朝塗る習慣を徹底してくださいね。
Q「顔・からだ用」と「顔用」の違いって?
A.成分は変わりませんが設計が違います
顔用とからだ用で何か特別に成分が変わるということはありません。ただ、顔用は顔が心地よく感じられるもの、上からメイクをする前提で設計されているもの(トーンアップや崩れ防止など)が多いので、顔は顔用を使ったほうがいい場合が多い、と思います。
Qジェルとクリームとスプレーで効果は違う?
A.スプレーはあくまでサポートと考えるべし
SPF表記の指標を決める検査は液状の状態で調べていることが多いため、スプレーを吹き付けただけでその効果が得られるかと言えば、違います。スプレーのみであれば、きちんと手でムラなく馴染ませることが必要です。ジェルとクリームは変わらないので、好きな質感を選ぶのがベスト。ちなみに、SPF30のものと20のものを重ねても50の効果はありません。
Q雨の日はUVケアをしなくてもいい?
A.雨や曇りでも紫外線は降り注いでいます!
実は、雨や曇りの日でも紫外線量はあまり変わりなく降り注いでいます。だから油断は禁物!必ず朝はUVケアアイテムを使うのを欠かさないで。たとえ一日じゅう部屋の中だったとしても、窓を通してUVAは入ってくるので、どんな天候でも毎日使う、UVケアアイテムまでをスキンケアと考えて。
カーディガン¥8,800(ユニバーサル オーバーオール×ジーンズ ファクトリー/ジーンズ ファクトリー 卸団地本店)
Qファンデを重ねるとモロモロすることがあるのはどうして?
A.UVカット効果の膜をこすり取っているから
日焼け止めは、膜を作ることでカット効果を高めることが多いため、顔の表面に薄い膜を形成します。そのため、上からメイクを重ねるときにこすってしまうと、膜が崩れてモロモロになってしまう、というワケ。横の力を入れないようにメイクをするのを心がけて。日焼け止めとファンデは同じブランドのものを使うほうがしっかりフィットします。
Q本当に石鹸で落ちるの?(落ちてない気がする)
A.キレイに全部落ちるとは限りません!
石鹸で落ちます、と明記してある場合は石鹸で落とせる前提ではありますが、ある程度は落ちますよ、という表記だと思ったほうがベスト。石鹸はメイクの洗浄力が低いので、洗い残しがないように丁寧に洗うことも必要です。特に顔は、何かしらのメイクもしているかと思うのでクレンジングを使って。
Q値段の幅がありすぎて何を基準にすれば?
A.日焼け止めを何の目的で使うか、で選んで
単純にUVケアをしたいだけであれば、値段にこだわる必要はありません。+αの効果でエイジングケアがしたい、とか香りや質感にもこだわりたい、というのであれば、ある程度お高いものになってきます。何よりも、心地よく毎日使えることが一番なので、自分が何にこだわりたいかを基準にしてみて。
・日中のダメージをその場で徹底ケア。
カバーマーク トリートメント デイ クリーム50g SPF50+/PA++++ ¥8,800(カバーマーク)
・優秀デイクリーム。
エクセル デイスキンコンフォート 43g SPF32/PA++ ¥2,310(常盤薬品工業)
Q今年の日焼け止め界の傾向は?
A.敏感肌対応のものがすごく増えています!
日焼け止めが日常的になってきたからこそ、肌への優しさを考えたものが多く出揃った感があります。スキンケア同様の効果を期待できるものも!紫外線から肌を守るだけではなくて、同時に肌にもいいことができる、とても魅力的な商品が豊富です。
Q塗り直しってしたほうがいい?
A.本当はこまめな塗り直しが理想です
大体の人が紫外線から肌をきちんと守るための量を塗れていないからこそ、塗り直しは必須なんです。SPF入りのファンデやパウダー、スプレーなど、塗り直しにぴったりなアイテムも多いので、ぜひ持ち歩いて。どうしても難しい場合は、飲む日焼け止めを併用しても。
QSPF入りのファンデや下地だけではダメ?
A.UVケアできるものを最低ひとつ使えばOK
問題ありません。ただ、SPF表記通りの効果を求めるのであれば、それなりの量をムラなく使うことが条件となります。流行りのナチュラル系のベースメイクにこだわるのなら、いわゆる日焼け止めを最初に使った上にベースメイクを重ねるほうが理想的ですね。
撮影/宮下昌生 Beauty 〈hannah management〉(人物)、草間智博〈TENT〉(静物) ヘア・メーク/野口由佳〈ROI〉 スタイリング/山本有紀 モデル/笹川友里 取材・文/矢﨑彩 編集/井上智明
*VERY2024年5月号「お仕事別・曜日別「今年の日焼け止め」探し方」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のものです。商品は販売終了している場合があります。