VERY February 2022

VERY

February 2022

2022年1月7日発売

780円(税込)

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「20歳そこそこで人は仕上がらない」大正製薬社長の持論

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ラグビーの世界最高峰、「オールブラックス」をサポートすることを発表した大正製薬。VERYモデルの申真衣さんが大正製薬にお邪魔して、前編では、世界基準のヒーロー「オールブラックス」を身近に感じることで広がる子どもの未来について語っていただきました。後編となる今回は、上原社長の留学体験と、子育て論を伺います。

数多くのスポーツに触れた経験が海外で仲間を作り信頼を育むための助けになった

留学経験もある上原社長。お子さんを留学させたいママたちは多く、海外で活動するうえで役立ったスポーツがあったら教えて欲しいです。
上原
留学したのは、大学4年のとき。1年間休学して、アメリカのダートマス大学に留学をしました。英語はコミュニケーションできるギリギリのレベルで、そのときに助けてくれたのがスポーツ。友達同士のサッカーやバレーボール大会に誘われて、その後に誰かの家で食事をしたり、お酒を飲んだり。夏はゴルフ、冬はスキーもやりました。一緒に体を動かして時間を共有することで、言葉が足りなくても共感や信頼を得ることができるんだと自信になった気がします。一通りのスポーツを経験し学ばせてくれた日本の体育授業にも感謝ですし、諦めが早いことでスポーツの引出しが増えたのも結果的にはプラスに働きましたね(笑)。
ある程度のルールを知っていれば、遊びなら参加することができる。日本の体育授業はこれからの時代に合っているんですね。友達とのコミュニケーションを超えて、アメリカで働くことを決めるまでに自信がついたのは何がきっかけですか?
上原
アメリカの文化に馴染めたことが大きいと思います。下手でも不器用でも、何事にも真面目に取り組む人は認められて仲間に入れてもらうことができるんです。私自身一番に心がけたのは〝信頼を裏切らないこと〞と〝サボらないこと〞でした。
日本だとなんでも器用にこなす人のほうが上手く生きていけそうな印象もありますが、そうじゃない国も多いですよね。
上原
真面目って大切。気づいていないようで、地味な働きをちゃんと見ていてくれる人はいるんです。ノースウエスタン大学でMBAを取得した際に、恐縮するぐらいに素晴らしいレコメンデーションをボスが書いてくれて。「すごく迷惑をかけたはずなのに、どうしてですか?」と聞くと、「あなたはいつも自分より人のことを考えて行動をしていた。クリスマスのときも、みんなの代わりに出社したでしょ。帰るときには〝何かやることがあれば言ってください〞と必ず気遣いの言葉をかけてくれた。あなたはリーダーとして十分にやっていける資質がある」と言ってくれたんです。泣きそうになりましたね。最初の頃は、仕事の相談で彼女の個室に行っても、黙ってドアを閉められ続ける日々。アメリカ企業特有の洗礼かと思いましたが、それは見当違いで「あなたはプロ。私は家庭教師でも先生でもない。私と仕事するなら、私と話せるようなレベルまで仕事の内容を上げなさい」ということだったんです。

40歳を過ぎたあたりに「立派になった」と
声をかけるぐらいの長いスパンで
子どもの成長を見守りたい。

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親としては上原社長のように何事も乗り越えられる強いメンタルを持つ大人に育てたいところです。
上原
幼い頃からの経験や出会った人、かけてもらった言葉が年輪のように重なって、精神や心はゆっくり育まれていくと思うんです。20歳そこそこで仕上がったと思われたら、子どもたちがかわいそう。その頃の私なんて、本当に冴えないやつでしたから。成績もイマイチ、スポーツもイマイチで(笑)。息子たちが40〜50歳になったとき「立派になったな」と声をかけられたらいいなと。それぐらい長いスパンで見ています。
自分に置き換えても、そう思います。すっかり大人で母親でもありますが、まだまだ挑戦したいこともあるし、成長したいという気持ちも強い。結果を急がず、じっくり子どもの成長と向き合うって大切ですね。
上原
会社も同じで、今日よくても10年先に転んだらしかたない。スピード感が求められる社会でも、じっくり腰を据えないとできないこともある。大正製薬のDNAは〝繫ぐこと〞。1912年の創業時から、人々の健康に寄り添うことを大事にしながらバトンを繫いできました。次の世代を担う子どもたちに、いい形でバトンを繫ぐだけでなく、そのバトンを手に気持ちよく走ることのできる未来を一緒に描きたい。スポーツを通じて、そんな未来に少しでも協力できたら嬉しいです。
子ども、夢、未来。上原社長の話を聞いていると、温かい気持ちになります。
上原
子どもの夢や未来は、私たち大人の心を豊かにしてくれるもの。心が貧しくなったら、仕事もつまらなくなっちゃいますよ(笑)。

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大正製薬社長が語る「スポーツで広がる子どもの未来」

「続ける、やめる」は子どもが決める。小さな決断の繰り返しが、大きな決断のできる力を育む

撮影/須藤敬一 スタイリング/池田 敬 ヘア・メーク/KIKKU 取材・文/櫻井裕美 デザイン/Permanent Yellow Orange 編集/羽城麻子
※申さんの洋服はスタイリスト私物になります。
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