ディーンはクッキングが大好き。
学校が終わるとキッチンに直行してご飯作りを手伝ってくれる。
夕方6時に夕飯が基本の我が家。
スピード勝負の夕飯作りだが、それでもディーンはいつも手伝いたくてキッチンでウロウロしている。
一番好きなお手伝いはハンバーグ。
今日はお肉を解凍して、ハンバーグにしよう。
ハンバーグ、手伝ってくれる?と聞くと「やったーーーー!」と走り回る息子。
パパも隣の部屋でやったーと言ってるのが聞こえる。
この幸せな瞬間、私はこの後に起こる大惨事を予想できただろうか。
ハンバーグを作る過程で一番好きなのはもちろん生肉を捏ねるところ。
ディーンは力一杯コネコネコネコネ。ありがとうね。
『ピンポーン』
宅急便だ。
全部ハンバーグの形にして、お皿の上に乗せておいてね。
そうディーンに言い残し、私は玄関に向かった。
どうせ玄関にいるからゴミも出しちゃおう。
ご近所さんに、寒いですねえなんてご挨拶してまた部屋に戻る。
ドアを開けると玄関でディーンが満面の笑みで待っている。
手にはもちろん顔中に生肉が付いている。
パパが横で「あーやっちゃったね。」と大笑い。
「見て!!!仮面ライダーハンバーグ!!!!」
と叫んでいる息子の頭の先から足まで生肉。
きゅうりパックの次はハンバーグパックが流行らないのか、そんなことまでパニックで考えてしまう。
お手伝いありがとう、でも食べ物で遊んじゃいけません、とディーンに言って肉をそっと取り、ハンバーグの形にする。
パパは大笑いしながらディーンをシャワーに入れてる。
もったいないから私はこの肉でハンバーグを作るんだから。
今夜のメニューはハンバーグのディーン風味。
こんなドタバタが毎日続く我が家は、サザエさん一家よりも賑やかなんじゃないかなって時々思う。