私はH&Mを着ます。そしてH&Mの活動をサポートします。

2016.04.11

H&Mのコンシャス・アクションズ

先に上の動画をご視聴ください。

41915-barbie.jpgPhoto Courtesy of Z!KOKO

自己表現を可能にするツールの一つとして捉えるならば、ファッションは国境を越えた言語だと言い得ます。そしてそれは、誰もがアクセス可能であるべきもの。そんなファッションの理想的な在り方を、もしかするとファストファッションは世界中で実現化させているのかもしれない。最近はそんな風にファストファッションを肯定的に受け止めるようになりました。

fashionmarketer_logo_luxury_fashion.jpgPhoto Courtesy of FASHION MAEKETER

しかし、ラグジュアリーファッションやデザイナーズブランドと比べて、以前はファストファッションに対して良いイメージを抱くことが出来ずにいました。ファストファッションが席巻するにつれ、物を大切にする習慣、物を愛する感覚、物に敬意を払う意味を私たちは見失ってしまうかもしれないという危惧が理由の一つです。ラグジュアリーファッションの業界で働く幾人かの友人はこう言います。「私たちがファストファッションに手を染めてしまったら、ラグジュアリーファッションは終わってしまう」とまで。

rana plaza.jpgPhoto Courtesy of the guardian

二つ目の理由はこうです。不要になれば思い悩むことなく捨てられる低価格の衣類。それらを大量に生産し続けるファストファッション業界の裏には、安価な労働力と劣悪な労働環境があるに違いない。そう決め込んでいたからです。それを決定付けたのが、2013年4月23日にバングラディッシュの首都ダッカで起きた<ラナ・プラザ縫製工場崩壊事故>でした。1,137人の命が奪われ、2,000人近くが負傷するという、アパレル業界のなかでも過去最悪の人身事故で、その背景には過剰生産を繰り返すアパレル企業と劣悪な労働環境を省みない工場経営者がいたというのは言うまでもありません。

Dior-Still-1-copy.jpgPhoto Courtesy of The Taste Awards 

Louis VuittonやGucci、Diorといったラグジュアリーブランドの多くは、一年間にSpring/SummerとFall/Winterの2シーズン、そしてResort/Cruise(春夏前)とPre-Fall(秋冬前)を加えた、計4シーズンのファッションサーキットをこなします。プラス、オートクチュールコレクションともなると、デザイナーたちは息つく暇もありません。かたや、ファストファッションのそれはさらに激しく、年間18ものコレクションを仕上げるファッションハウスも存在し、デザイン→生産→店頭までのサイクルが2週間という短期間で日々繰り返されているのです。

20140423-bangladesh_article_thumbnail_2015-10-04_1443942736.jpg

Photo Courtesy of BanglaApparel.com 

そういった ー私たちが低価格でトレンディな衣類をいつでも入手できる環境を創り出すー 背景には、中国やバングラディッシュ、カンボジアやパキスタンといった国々の工場で働く低賃金労働者の"犠牲" ー現状ではこの言葉が適切だと思われますー が含まれています。それは誰もが知っていること。しかし、"犠牲"と認識したままにファストファッションを受け入れ続けるか否かは、皆さんの選択で今後大きく変わってきます。"プチプラ"という言葉で巧みに読者を購買行動に促すファッション誌にも、その選択肢は当然あります。では、それはどんな選択肢なのか?

 

その選択肢の一つが、1990年代後半から環境問題に取り組み続けているH&Mの活動を知ることです。まずは知ることから。その次は学ぶこと。そして賛同できるならば学んだ知識を拡散し、そして可能な範囲で彼らの取り組みに参加する。だから、まずは知ってもらいたいのです。

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という私も、実はH&Mの活動内容を詳しく知ったのは今年3月上旬。パリのルーブル美術館の一区画で開催されたH&Mの<コンシャス・エクスクルーシブ>というコレクション発表会に招待して頂いたのがきっかけでした。18世紀のファブリックやシルエット、19世紀の絵画やアートにインスピレーションを得た、とても幻想的なコレクションです。

(こちらの動画はお子様がいる方は是非一緒にご視聴ください)  

H&Mが2011年から発表し続けている<コンシャス・エクスクルーシブ>というコレクションは、ペットボトルやガラスなどのリサイクル素材、また製造過程における水や化学薬品、エネルギーの使用量が少量で済むテンセルという天然繊維に近い化学繊維を用いていることが特長です。なかでも目をみはる新素材が"デニマイト"という素材。

denimite.jpeg

デニマイトとはリサイクルデニムを細かく裁断し、特別な機械で圧縮した、見た目が大理石のようなとても軽い新素材で、H&Mはこのデニマイトを用いたアクセサリーを今回の<コンシャス・エクスクルーシブ>コレクションで発表しています。 

hm-recycling-box.jpgPhoto Courtesy of brandchannel.com

また、H&Mは2013年2月21日から(日本では同年3月18日から)世界各地の支店に古着回収ボックスを設置し、2014年には回収した衣類を用いた最初のリサイクルコレクションを発表しています。そのリサイクル率は20%で、年々その率は増加し、2020年までには100%のリサイクル率を目指すと公約しています。

 

その他にも、2018年までの導入を目処に、H&Mはテキスタイル業界の多くを占める女性たちに"公正な生活賃金"を支払える体制を整えると公式発表しています。(参照:H&Mがコンシャス・アクションズに掲げる7つの公約

P3160004.JPG

奥から、H&Mのサスティナビリティ責任者であるアナ・ゲダ氏(Anna Gedda)、ロンドン・カレッジ・オブ・ファッション研究所サステナブルファッション学教授のディリーズ・ウィリアムズ氏(Dilys Williams)、ファッションコンサルタントのジュリー・ギルハート氏(Julie Gilhart)、エコファションブランド「Loomstate」共同創業者スコット・マッキンレー・ハーン氏(Scott Mackinlay-Hahn)、そしてモデレーターのサイモン・コリンズ氏(Simon Collins)

実は今回、ルーブル美術館で開催されたH&Mの<コンシャス・エクスクルーシブ>コレクション発表会前に、元パーソンズ美術大学ファッション学部長のサイモン・コリンズ氏(Simon Collins)をモデレーターに、4人のパネリストを招いたパネルディスカッションが行われました。このパネルディスカッションには、世界各地から約200名のジャーナリストが招致されていて、H&Mの環境活動をより透明性の高いものにしようと、質疑応答も行われました。

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Photo Courtesy of TheMalayMailOnline.com

 パネルディスカッションも終盤を迎えた頃、一人のジャーナリストが挙手し、「H&Mがリサイクルコレクションを発表しようが、労働環境の改善を掲げようが、今のファッションサーキットをファストファッションが繰り返す限りは、そこにどうしても過剰生産という矛盾が生じるのではないか」という質問を投げかけました。それに対して、ファッションコンサルタントのジュリー・ギルハート氏が、2015年の秋にDiorを去ったラフ・シモンズ氏(Raf Simons)、そしてLANVINを去ったアルベール・エルバス氏(Alber Elbaz)を例に挙げ、「それはファストファッションだけに限ったことではなく、ファッション業界全体に言えることで、私たちが先手を切って、早すぎるファッションサーキットを変えていかなければいけないと思っています」と話したのが印象的でした。

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店頭で衣類を手に取ってレジに行くまでの間。その一連の動きのなかで、私たちはデザインや値段やサイズを考慮するという当然のプロセスを踏みます。しかし、この服一枚を仕上げるのに、どんな人がどんな環境でどんな風に携わってきたのだろうかと、スーパーで購入するキャベツやジャガイモのように、口に入れる物と同じくらいの配慮をもってすれば、ファストファッションの作り出す環境も、今より少しずつではあるけれど、きっとずっと良くなるはずです。

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モデレーターのサイモン・コリンズ氏が言いました。「You want to wear labels? Or you want to wear something you can be proud of? (ブランドを着たいですか?それとも、あなた自身が誇りを持てるものを着たいですか?)」と。H&Mのコンシャス・アクションズは始まったばかりです。改善点は四方八方に散らばっています。けれどもH&Mだけではこの活動を成し得ることはできません。4月18日から1,000t以上の古着を回収することを目標に、H&Mはリサイクルウィークをスタートさせます。H&M以外のブランドでも構いません。穴の空いた靴下でも下着でも、汚れたベッドシーツでも構いません。捨てられる衣類全てに、H&Mは再生の道を見つけ出します。

 

もしも、この機会を学ぶというステージに繋げられるなら、そして賛同できるならば、H&Mの活動を広く拡散し、 4月18日から始まるリサイクルウィークにご参加ください。今回のパリ出張に同行していたFashionSnap.comのファッションジャーナリストが、H&Mのサステナブルファッションへの取り組みをより完結した記事にまとめているので、そちらも是非ご参照ください。

 

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