2008年8月のQ&A
2008.08.28
勉強嫌いの娘。塾にも通っていますが、勉強しても成果に表れないようで悩んでいます。
私立の小学校に通う4年生の長女は、幼稚園のころから勉強が嫌い。お受験して今の学校に入ったのですが、テストの点もいつもよくなくて......。この間の漢字テストではとうとうクラスの最低点。100点を取れるようになるまで、先生が再テストを繰り返すのですが、本人には「くやしい」という気持ちがなく、一向に気にする様子がありません。注意しても「別にいいよ」「どうせテストだからいいじゃん」というばかり。塾にも通っていますし、ピアノとバレエも喜んで習っています。読書も大好き。部屋にこもってよく勉強しているようなのですが、それが成果に表れていないのではと考えています。先生には「やる気がない子」と見られているようで、今後どうしたらいいのか悩んでいます。(兵庫県 サクラちゃんママ 33歳)
私は国立・私立学校に通う優秀と言われる子どもから、不登校や引きこもりになっていたり、いじめられていたり、虐待されていたり、リスカや摂食障害などを起こしていたり、一般的な非行少年や少年院の院生、帰国子女や外国籍の子どもまで、いろいろな子どもたちを取材しています。その経験から一つだけ自信を持って言えることがあるのですが、それは「勉強ができなくても別にいいと考えている子どもは一人もいない」ということ。絵や運動が得意など、ほかにいいところがあるからといって「勉強はできなくてもいいや」と考えているわけではないのです。なぜなら、学校で勉強ができないことは、子どもにとっては大人が考える以上に苦痛で恥ずかしく、ミジメなことだからです。
それなのに子どもたちが「別にいいよ、できなくて」と言う場面に少なからず出会います。「あの子は勉強ができない」と他人から見られるくらいなら、「気にしていない、やる気がないだけ」と思われるほうがマシだと考えている子どもが非常に多いのです。そう装うことで自分のプライドを保っていると私は考えます。何時間も取材していると、彼らは最後に必ず「いくらやってもテストで点が取れないってことは、自分はバカってことでしょ」「これ以上やってもムダ」「将来に希望なんかない」と悲痛の叫び声を上げるからです。
サクラちゃんの場合も、「やる気がない」のではなく、もしかしたら学びのスタイルが合っていないのかもしれません。読んだり書いたりする視覚型の学びよりも、聴覚や運動機能を使って学ぶほうが合っていて、そうすれば効果が上がる子は少なからずいますよ。
それなのに子どもたちが「別にいいよ、できなくて」と言う場面に少なからず出会います。「あの子は勉強ができない」と他人から見られるくらいなら、「気にしていない、やる気がないだけ」と思われるほうがマシだと考えている子どもが非常に多いのです。そう装うことで自分のプライドを保っていると私は考えます。何時間も取材していると、彼らは最後に必ず「いくらやってもテストで点が取れないってことは、自分はバカってことでしょ」「これ以上やってもムダ」「将来に希望なんかない」と悲痛の叫び声を上げるからです。
サクラちゃんの場合も、「やる気がない」のではなく、もしかしたら学びのスタイルが合っていないのかもしれません。読んだり書いたりする視覚型の学びよりも、聴覚や運動機能を使って学ぶほうが合っていて、そうすれば効果が上がる子は少なからずいますよ。
2008.08.22
息子が小学校でいじめられています。先生には「いじめられる側にも問題が」と言われてしまいました。
お受験してこの4月に入学したばかりの私立小学校で息子がいじめられていることがわかり、途方に暮れています。先生にご相談しても「わかりました」とおっしゃるばかりで事態は一向によくなりません。先日、「夏休みになる前に子どもたちと話し合ってほしい」と再度お願いしたところ、「いじめは家庭のしつけの問題。そもそも、いじめられるほうにも問題があります」と言われてしまいました。息子の話では、ある日いきなりノートや鉛筆が隠されるようになり、やがて上履きがゴミ箱に捨てられたり、ランドセルの中にゴミが入れられるようになったとか。本人も理由がわからないと泣きます。どうしたらいいのでしょうか? (東京都 タクミくんママ 28歳)
うーん、それはお母さんもお辛いでしょうが、お子さんがしんどいですね。本誌でもご紹介したダン・オルヴェイアス博士ら、いじめ問題の世界的な権威は「いじめは反社会的な行動であり、貧困、虐待、暴力体験、あいまいか過剰なしつけ、学力不振など、いくつものリスク要因が重なって起こる」と指摘しています。もちろん、「いじめる側の問題」と捉えるのが欧米では基本です。何も問題のない子は他人をいじめたりしません。
とはいえ、学級経営・学校経営上の解決が望めないからといって、タクミくんがこのままでいいわけでは絶対にありません。そこで、このいじめられ体験を"世間のあらゆるネガティブ体験を乗り越える力"を獲得するチャンスと捉えてほしいのです。
タクミくんにはしっかり理由を説明しながら、いじめだけでなく「あらゆる嫌なこと、危険なこと」から自分の身を守ることが大切で、そのためにはポジティブな方法を学ばなければならないと教えてあげてください。たとえば、「嫌だ!」「やめて」と声を上げられるように家庭でシミュレーションして訓練するなどです。
また、いじめられるとどんどん自信を喪失していきますので、彼が仲間を見つけ、自信をつけられるような場を「学校以外」に確保してください。本人と話し合い、例えば剣道や合気道、柔道など武道を学ぶのもいいでしょう。心身が鍛えられますし、段位など目標設定しやすいため達成感も得られやすく、サッカーや野球などといった団体スポーツよりも自信回復につながりやすいからです。
とはいえ、学級経営・学校経営上の解決が望めないからといって、タクミくんがこのままでいいわけでは絶対にありません。そこで、このいじめられ体験を"世間のあらゆるネガティブ体験を乗り越える力"を獲得するチャンスと捉えてほしいのです。
タクミくんにはしっかり理由を説明しながら、いじめだけでなく「あらゆる嫌なこと、危険なこと」から自分の身を守ることが大切で、そのためにはポジティブな方法を学ばなければならないと教えてあげてください。たとえば、「嫌だ!」「やめて」と声を上げられるように家庭でシミュレーションして訓練するなどです。
また、いじめられるとどんどん自信を喪失していきますので、彼が仲間を見つけ、自信をつけられるような場を「学校以外」に確保してください。本人と話し合い、例えば剣道や合気道、柔道など武道を学ぶのもいいでしょう。心身が鍛えられますし、段位など目標設定しやすいため達成感も得られやすく、サッカーや野球などといった団体スポーツよりも自信回復につながりやすいからです。
2008.08.12
おっとりマイペースな息子と教育熱心な夫。チック症状が出始めた息子が心配です。
夫の教育熱がすごく、ちょっと困っています。小学3年の息子はどちらかというとおっとりしていて、なんでもゆっくりマイペース。外で遊ぶよりも家の中で本を読んでいるほうが好きというタイプです。ところが夫は「男の子なんだから、もっと元気よくやれ!」とかなり口うるさいのです。自分が国立の小中高出身なのでお受験は当然、またスポーツもやれやれとうるさい。「スポーツをやれば自信がついていじめられない」というのが夫の持論なのですが......。今、息子は週に4日塾に通い、週に3日少年野球をやっています。ところが先日、息子が夫と話すときにチック症状が出ていることに気が付きました。このままでいいのか不安です。(千葉県 シュンくんママ 33歳)
男性誌でも子育て特集をよく取り上げるようになり、お父さんたちの教育熱がどんどんあがっていますが、子どもにとってはプラスに働く場合とマイナスに働く場合があります。
プラスに働く場合というのは、お父さんが積極的に子育てに参加するようになるため、母親が孤立しません。子どもの相談に父親が乗れるということはとても大事なこと。特に男の子ならなおさらです。
でもプラスに働くためには条件があります。夫婦間で子どもに対する見方や教育観が共有されていること、さらには夫婦の役割分担が明確であることです。
夫婦間で子どもに対する見方が異なると、一貫した指導ができず、マイナスに働いてしまいます。父親と母親の考えていることが異なれば、言動に表われますから、子どもはそれをキャッチして混乱するわけです。教育観についても同じです。また、父親も母親もいつも厳しくしつけ、指導するようになってしまうのもNG。子どもが息抜きできなくなり、健全な成長や発達が阻まれてしまいます。「期待に沿わなければ」「望まれるように頑張らなければ」と本人は知らず知らずに考えるようになり、やがて自分で自分を追い込んでいきます。追い込まれて行き場をなくし、自傷行為や摂食障害、反社会的な行動に走る、そんな子どもたちを私はたくさん見てきました。
チック症状はシュンくんのSOS。今一度、何をどうすべきか、ご夫婦で子ども観・教育観・役割についてじっくり早急に話し合ってください。
プラスに働く場合というのは、お父さんが積極的に子育てに参加するようになるため、母親が孤立しません。子どもの相談に父親が乗れるということはとても大事なこと。特に男の子ならなおさらです。
でもプラスに働くためには条件があります。夫婦間で子どもに対する見方や教育観が共有されていること、さらには夫婦の役割分担が明確であることです。
夫婦間で子どもに対する見方が異なると、一貫した指導ができず、マイナスに働いてしまいます。父親と母親の考えていることが異なれば、言動に表われますから、子どもはそれをキャッチして混乱するわけです。教育観についても同じです。また、父親も母親もいつも厳しくしつけ、指導するようになってしまうのもNG。子どもが息抜きできなくなり、健全な成長や発達が阻まれてしまいます。「期待に沿わなければ」「望まれるように頑張らなければ」と本人は知らず知らずに考えるようになり、やがて自分で自分を追い込んでいきます。追い込まれて行き場をなくし、自傷行為や摂食障害、反社会的な行動に走る、そんな子どもたちを私はたくさん見てきました。
チック症状はシュンくんのSOS。今一度、何をどうすべきか、ご夫婦で子ども観・教育観・役割についてじっくり早急に話し合ってください。
2008.08.07
娘をぶったりけったりする隣家のお友だち。つい、「やられたら、やり返せ」と言ってしまったのですが......。
隣の家のお嬢さんと娘の関係で悩んでいます。娘と同じ3歳、同じ幼稚園なのですが、そのお嬢さんが何か気に入らないことがあると娘のことをぶったりけったりするのです。うちは一人っ子なので、どうしても外に出ると一緒に遊びたがります。お嬢さんのほうは下に妹さんが生まれたばかりのお姉ちゃん。そのストレスもあるのかなあと思っているのですが、お母様も「謝りなさい」とは言っても、それ以上、厳しくは叱ってくださらないので暴力が止まりません。娘はいつも泣きながら「やめて!」と言うのですが、それでも外に出ると一緒に遊ばざるを得ない状況で......。先日、とうとう「やられたら、やり返せ」と教えたのですが、それでよかったのか不安です。(埼玉県 ミキちゃんママ 29歳)
同じ幼稚園で、ご近所でと、どうしても一緒になってしまう環境のとき、相手のお子さんの保護者の方としつけなど育て方の面で違いがあると困ってしまいますよね。本来であれば、相手のお子さんの保護者の方がきっちりとしつけてくれればいいところなのですが、それだけで問題が解決するかといったら、そうではない場合もあります。
まず、相手のお子さんとお嬢さんと一緒に話し合いながら、「二人で遊ぶときのルール」を決めましょう。たとえば、「一緒に仲良く遊びます。ぶったりけったり悪口を言ったりしません」というルールにします。これを簡単なイラスト(二人が一緒に仲良く遊んでいる絵、さらに一人がもう一人をけっている絵、ぶっている絵、悪口を言っている絵を描き、それぞれ上から大きく×をする)にして、イラストを使いながら言葉で説明するといいでしょう。
このときに、ルール違反をしたときのメタルールも決めておきましょう。1回ルール違反をしたら、遊ぶ場所や時間、モノが限定される、2回ルール違反をしたら1日一緒に遊べないなどです。
本来であれば、お子さん同士だけでなく相手の保護者の方とも一緒に話し合って決め、ルールを守っていくことが大切なのですが、それが難しいときは「ミキちゃんと○○ちゃんが遊ぶときのお約束」というように条件を限定してみてください。
まず、相手のお子さんとお嬢さんと一緒に話し合いながら、「二人で遊ぶときのルール」を決めましょう。たとえば、「一緒に仲良く遊びます。ぶったりけったり悪口を言ったりしません」というルールにします。これを簡単なイラスト(二人が一緒に仲良く遊んでいる絵、さらに一人がもう一人をけっている絵、ぶっている絵、悪口を言っている絵を描き、それぞれ上から大きく×をする)にして、イラストを使いながら言葉で説明するといいでしょう。
このときに、ルール違反をしたときのメタルールも決めておきましょう。1回ルール違反をしたら、遊ぶ場所や時間、モノが限定される、2回ルール違反をしたら1日一緒に遊べないなどです。
本来であれば、お子さん同士だけでなく相手の保護者の方とも一緒に話し合って決め、ルールを守っていくことが大切なのですが、それが難しいときは「ミキちゃんと○○ちゃんが遊ぶときのお約束」というように条件を限定してみてください。
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